2012年1月3日火曜日

廃墟と正月

正月である。


正月1月1日はどうしても遣りたい事があった。昨年は地獄の実家に帰ったので何も出来なかった。今年こそは!



昼過ぎに起きて最初に遣った事は


蓄音機でSP盤を聴く事


だった。思えば半年以上、動かしていなかった。久し振りに聴くと余りの音圧と音量に驚いた。

其の後、近所の『馬橋稲荷神社』へ初詣。行列が出来ていて15分ほど待つ。待っている間に森下 雄介さん(MΣWΣMNZNZИさん)にお会いする。彼女さんも一緒。昨年はお世話になった方である。
昨年の3月に二人で岩手県へ演奏旅行に行った際に被災し、津波に襲われたのだが目の前に海が来たときに「もう駄目だ!」と思ったのだが森下氏がたまたま持っていたサーフボードを取り出し、波を掻き分けて助かったのだ。

其の後、避難所で救援物資を取り合ったり、ATMを壊して金を強奪したり、『思いで作り』にボランティアに来た女学生をナンパしたり、と色々とあったが何とか東京に戻れたのは森下氏が車の免許を持っていたので自衛隊の装甲車を無理矢理、動かして廃墟となった道を踏み潰しながら帰ってきたのである。

新年の挨拶をする。


で、境内で待つこと15~20分。お賽銭箱の前に来て金を鳴らそうと紐に手をかけた瞬間に



地震




である。長いと言うか段々と大きくなってくる。私は途方にくれた。ドアはガッチャンガッチャン言っているし、地割れが起きて割れ目に人々が巻き込まれて死亡しているし、周りの住宅は崩壊し、尚且つ火災が起きている。

それ以前に『天災中に詣でるべきなのか?』と言う疑問符が沸いてしまい困る。
映画などでは天災・人災中に主人公が「神よ!」とか叫ぶと神様がやってきて何かと解決されるもんだが、「2回頭を下げ、2回手を打ち、1回頭を下げる」と言う


暢気な祈り方



はこう言う場合、『儀礼的にどうなんだ?』と。途方に暮れていると地震が終わった。
終わってから『御神籤』を引く。横で学生らしき男の子が「うわぁ~!俺、小吉だよぉ~!」と嘆いていた。
しかし考えてみると今、学生の子達って日本経済的にも政治的にも『小吉』である事は間違いないワケで、そう言う意味で考えると神社の『御神籤』は

『アガスティアの葉』


位の信憑性はあるのではないか?と思った。





其の後、マクドナルドで食事をして(正月早々、殺生)


『東京都都心部ツアー』


を決行した。1月1日の都心部は凄い事になっているのである。毎年、之だけの為に郷里に帰らないようなもんである。
普段は人通りの多い都心部だが1月1日だけは完全に『無人』となるのである。そうすると色々なモノが聴こえたり、見えたりする。


遠くで走る車の音

風の音

ジオラマのようなビル

ゴーストタウンのような街並み


本当に魅力的だ。丸の内線赤坂見附駅で降りて暫く歩くが人通りが多い。何でだろ?と思うと『日枝神社』があった。聞くと有名人や芸能人が結婚式などを挙げている為、人気の神社らしい。

興味もあって中に行ってみる。参拝者が警備員に「どの位、待ちますかね?」と聞くと警備員は「1時間か、それ以上ですね」とウンザリした表情で答える。正月早々、『我慢』は嫌だ。


境内を見渡すと野外特設ステージがあり、巫女さんが踊り狂っている。

『巫女舞』と言うらしいのだが完璧な様式美に支えられた、その踊りは中々、綺麗なもんである。ボンヤリと観ていると何度も踊っている。バックの音楽も生演奏らしい。

観ていると、どうやら『破魔矢』を買ってくれた人には『巫女さんの踊り付き』と言う感じで、


破魔矢を買う

巫女さんが踊り狂う

ダンス後に巫女さんが手渡しで渡してくれる



と言うシステムらしい。破魔矢を買ってくれた人には可愛い巫女さんが踊ってくれる、って言うシステムを彼女が

「何だかストリップとか、そう言う感じだよね」

という。確かに似たシステムである。巫女さんは間違いなく処女だろう。その汚れを知らない処女達が踊り狂い、手渡し。そうする事で世の中のオッサン、爺さんは年に一度の


『勃起』


を迎える事が出来るのだ。その『勃起』した自分を感じてオッサン、爺さん達は「俺もまだまだやれるな!今年も頑張ろう!」と思うのである。だが年に一度なので次の『勃起』は2013年である。

処女

神秘性

ダンス

下着姿(巫女さんの衣装は大昔の下着姿である)


が日本の美と言うモノだ。多分、神社は月に一度、神社界に伝わる秘儀で巫女さんの『処女・非処女』を調べているのだ。矢張り巫女さんも女性であり、現代は誘惑が多い。
で、『非処女』となってしまった巫女さんはクビになり

「だから、そう言う巫女さんが霊能者になるのよ。宗教団体の相談役とか」

と恋人が言う。確かに日本は宗教が多い。

「巫女さんである期間を通じて霊能力を磨いて、其の後、処女を失った後は霊能者として活躍するんだよ。」

と恋人が言う。霊能力を磨いている様子はこう言う感じだろう。


(22秒から)

巫女さんも大変だ。





で、神社にて甘酒を呑んで六本木通りを過ぎると人通りが途絶える。完全に街はゴーストタウン。そのまま霞ヶ関へ向かう。経済産業省を通り過ぎた所へ

『経済産業省テントひろば』

を見つけた。以前から気になっていた場所だったのでカンパをして主催者と少し話す。

「なんと言うか3月から時間が止まってしまったって気がします。3月から一瞬で新年が来た、って感じがして。永遠に3月が続くんだ、って気がします」

と言うと

「そうだね。俺も3月から原発だー!って事で色々やっていたら一瞬で今日になっちゃった、って感じがするよ」

と言う。


『テントひろば』を後にして国会議事堂方面へ。しかし警察が多い。何故か警察が多いのである。警察のバスだとか何だかんだと走っている。

何でだろう?

考え付いたのは『オウム:平田容疑者逮捕』である。



あの事件から16年か、と思う。世界初の細菌兵器を使ったテロ事件。フクシマが起こるまでは日本犯罪史上、TOPだっただろう。

しかしニュースが泣ける。


『警視庁によると、平田容疑者は丸の内署に出頭する直前の午後11時35分頃、警視庁本部に出頭しようとしていた。
 平田容疑者は本部の正面玄関前で警戒中の機動隊員に

「僕、平田です。出頭しました」

と名乗り出たが、隊員は本人ではないと思い、

「近くの丸の内署か交番に行くように」

と告げ、同署の方向を指さしたという。平田容疑者は

「ですから、あ、あの、あの、ぼ、僕、特別手配なんですけど」

と念を押したが、隊員は

「忙しいから、あっちへ行け」

と取り合わず、一人で約700メートル離れた同署まで歩いて行った。隊員は
「特別手配は知っていたが、髪が茶色で、写真とは違う風貌だと感じた。いたずらだと思った」
と説明しているという。』


デモとかだと特別手配中でも悪戯でもないのに逮捕しちゃうのに、肝心なときに逮捕出来ない警察は無能と言うか税金の無駄使いと思う。

橋本府知事に叱ってもらわなくては!




国会議事堂前へ。思えば上京して国会議事堂を見たのは初めてだった。



疲れたので、永田町駅から帰宅。



良い時間だった。




そして今日は仕事を完全にサボたった。起きたのが20時半。会社に連絡どころじゃない。もう、完璧な『無断欠勤』である。これぞ『無断欠勤』としか言いようが無い『無断欠勤』である。

明日、何て言い訳すりゃ良いのか。

「起きたら20時半でした」

と言ったら上司はこう言うのだろうか。

「いつまでも正月気分でいるんじゃない!」



思えば22時間も眠っていた計算になる。疲れていた、と言うか今年一年の疲れが出たのかも。新年疲れ、と言うか。

しかし22時間は自己最高記録である。よく寝た。

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