真冬の新宿は氷点下71.2度。
何とか
①パイプの葉の購入
②羊毛フェルトの道具
を購入。パイプの葉は新宿加賀屋で買う事が何故か多い。マニアックなパイプが多いのだが、此処でパイプを買ったのは一度だけ。
何しろ高い。
しかし、値段相応のモノを置いているのでグゥの音も出ないんだが。
で、パイプ店の側に『化石』『鉱石』を売る店があるんだな。
私は自分では所有しないが、こう言うのが好きな方。
「スゲェなぁ。ベルム期かよ。やべぇ」
と思いながら見ていたら、中年男性と中年女性が店に入ってきて妙な事を話し始めた。
男「こんなのさぁ、死体ってか骨でしょ?こう言うのを買う人って何が楽しいんだろうなぁ」
女「もう!最近、浪漫が足りないんじゃない?すぐ、そ~言うこと言うんだから!」
男「いや、だってさぁ。こんなの只の骨でしょ?。多分、こう言うモノを集める人は箱とかに入れて大事にするんだろうけどさぁ」
女「其れがコレクターなのよ」
男「でも、なんっていうかなぁ~」
女「・・・」
男「虎は死んでも皮を残す!」
女「・・・え?」
男「虎は死んでも皮を残す!」
女「・・・は?」
男「虎は死んでも皮を残す」
女「なにそれ?」
男「虎はね、死んでも皮を残すじゃん」
女「残すの?」
男「残るのよ」
女「なんで?」
男「いや、昔の言葉であるじゃん。『虎は死んでも皮を残す』って」
女「皮、どーするの?」
男「立派じゃない。床に敷いたりして」
女「ふーん」
男「虎は死んでも皮を残す!」
女「・・・で?」
男「虎は死んでも皮を残すが、我々は何を残すのか?」
女「・・・またワケが分からないこと言ってる」
男「だって、虎は死んでも皮を残すんだよ。其れに対して我々は何を残せるんだろうか?」
女「・・・血液じゃない?輸血とかに使えるし」
男「いや、虎の皮の立派さに比べると血液ってのは一寸、弱いじゃない」
女「だって、血液くらしか残せないじゃん」
男「だからさ、我々は次の子孫にね、何を残せるんだろうか?って」
女「だから血液じゃない?」
男「いや、だから人類全体としてね」
女「ふーん。別に良いじゃない。なんでも」
男「虎は死んでも皮を残すのになぁ」
女「あ、そうそう。私、この前、これ買ったの!」
とブレスレットを自慢していた。
二人が夫婦なのか、恋人同士なのか、または所謂『不倫関係』なのか不明。お互い、年齢は同じに見えるのだが
化石店の小さな店舗で
「虎は死んでも皮を残す!」
と何度も連呼している姿は酒が入っていたとしても、結構、凄かった。
しかし、時間は20時位なのだが。
ってか『我々』って誰だよ。
確か『我々』ってバンドがいたけども、そのバンドの事を言っているんだろうか?
でも『我々(バンド)』は音源もリリースしているから既に次世代に残しているしなぁ。私もカセットテ
ープを買った事があるし(結構、良い曲で良い歌詞だった)。
団塊Jr世代は何故か『立派な事』を言いたがる。私の叔父も社長から事務まで含めて9人程度の会社ではあるが社長である。
昼食の際に殆ど毎日、または一日3回くらいは
「俺はな?俺はな?此処まで来るのに7年掛かったよ」
と会長から事務まで含めて9人の社長は言う。
「こうなってみてな?・・・漸く見えてくる景色があるんだよ・・・(ドヤ!)」
この「・・・」が重要らしい。一度、
「どう言う景色なの?」
と聞いたら、まさか、そう言う事を聞かれるとは思ってもいなかったらしく、シドロモシドロモになりながら
「や・・・いや、だから、その・・・あるんだよ。色々とな?ちゃんと皆が働いているかな?とか・・・な?あるんだよ。色々と」
「それだけ?」
「まぁ、他にもあるけどな?まぁ・・・あるんだよ。色々と」
叔父はアホだと思った。
ボケかけているが会長(創業者)は大抵、面白い話ばかりなのだが2代目ってのはやっぱり駄目だなあ。
しかし、化石屋の中年カップルのは一体、何だったんだ。
帰宅中。
丸の内線で中野坂上駅で乗り換えだったのだが、久し振りにipadを持っていなかったのだがフト、周囲を見ると皆、iponeかスマホを黙々と弄っている。
その光景に急にゾッとした
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