2013年5月24日金曜日

サラダブーム劇場/韓国電力事情

初日はソウルの小劇場でライブだった。





前日に風邪でグッタリし、帰宅したのが夜中の1時過ぎ。で、ヨン・イー君がゲストハウスの使い方と言うかルールを教えてくれる。
だが、酔っ払っていたのでシャワーを浴びようと思ったら『お湯』が出ない。仕方が無いから水浴び。
ちゃんとお湯は出るんだが、仕方が無い。

で、泥のように眠る。

予定ではYukieさんが連絡してくれるはずだったが、間違えて携帯電話の電源を切っていたのでYukieさんが直接、ゲストハウスに来た。

「おい!KO.DO.NA!起きろ!」

「は!はうはうはうううう・・・」

と這うように起きて寝癖を直し、コンタクトレンズを入れて着替えて現地へ向う。




劇場に到着して劇場オーナー等に挨拶。



因みに私が知っているハングル語は

『アニョハセヨ』
『カムサムニダ』
『サランヘヨ』
『アイゴー』

だけである。之で他国でライブをやろうってんだからフテブテしい。


演奏はナタリーと言うダンサーとYukieさん(gt)、コーキさん(パーカッション)、其れと私。


劇場なので演劇以外・・・つまり音楽イベントは初めての試みである。Yukie氏はこの劇場の音楽監督をやっているので、ちょっと緊張気味。


Yukieさん達がセッティングする前に私がセッティング。すると、どうもオカシイ。


変圧器はヨドバシカメラで購入したのでエフェクターは動くのだが、演奏中に漏電ブレーカーが落ちる。何度も落ちる。

電気屋が来て直す。

また落ちる。

電気屋が来て直す。

「何で?」と言う感じ。大音量と言っても音楽機材が食う電力量なんて実は微々たるものである。

「うーん」

と思っていたらYukieさんが天才的な発見をした。


「KO.DO.NA!お前の変圧器だよ!」

「・・・え?」

「この変圧器は韓国じゃ使えないんだよ。之がショートしてブレーカーが落ちてんだ」

「えーーー!!!でも、日本で韓国用で買ったんですけど」

「違うんだよ。日本国内に韓国で使える変圧器は実は『売ってない』んだよ」

「え?!」

「プラグは確かにCタイプなんだが韓国のプラグと普通のプラグは太さが違うんだよ。それで細いプラグでバチバチとショートしちまうんだ」

「とほほー!」


此処で私が言いたいのは




韓国で使用出来る変圧器は日本国内には売ってない




と言う事である。だから韓国でライブだとかをする際は現地で買うしかないのである。

之は『地球の歩き方』にもネットにも乗ってない事実である。ってか私も事前にネットや書籍で調べたのだが、そんな事は何処にも記載はなかったしなぁ。

で、変圧器を電気屋から借りてリハ終了。

「お客が来ない!」

とYukieさんは焦っていたが15分押しで始めてみたら満席になった。




1stセットはYukieさんとコーキさん、ナタリーの即興パフォーマンス。ナタリーさんのパフォーマンスはダンスと言うより日本舞踊のような趣。
Yukieさんもノイジーな音を出し捲くる。得意のスプーン奏法やテーブル・ギター等を駆使する。

満場の拍手で終了。





で、私。


リハが終わってからケーブルを抜いていたのだが、入れてみると音が出ない。


私が使っているエフェクターの台数は8台。組み合わせなんて無茶苦茶で、殆ど『音が出れば良し』みたいな感じ。
ってかリハの段階でエフェクターが一時的に壊れたのでYukieさんに、また『切腹』し、臓物を引っ張り出しながらお願いし、リバーブを借りた。

なので演奏前の食事はまた『ホルモン焼き』である。

切腹でお腹が痛いとは言え、音が出ないのである。出ない、と言うか物凄く遅れて音がやってくる。

原因が何か分からない。既にライブはスタートしてしまっているし、之から機材を一台一台、チェックするワケにも行かない。

後で分かったのだが

1)エフェクターの一時的なトラブル
2)ケーブルの断線

である。だが、その時は分からないから焦りばかりが増す。

「どうすりゃ良いんだ・・・、どうすりゃ良いんだ・・・」
「折角、ブッキングしてくれたのにYukieさんに何て顔すりゃ良いんだ!」

と顔面蒼白。


15分ほどして「糞ったれぇ!」と思いエフェクター類を排除し、マイクを直接、ギターアンプに接続して、ノイジーなソロ。もう、「こんちくしょー!」って感じだから激しく演奏。マイクにTPをぶつけたり。

途中でマイクをハウリングさせようと思ったらマイクがケーブルから抜けた。ところがケーブルの差込口をトランペットのピストン部分に当てるとピストン部分の音を拾うんである。


其れで演奏はますます内向的になり・・・・




で、一旦、終了。

で、一応、自己紹介。

「アニョハセヨ。チョンヌ KO.DO.NA ラゴ ハセヨ。チョヌン イ(ル)ボン ドンギョンエソ ワッソヨ。」(私はKO.DO.NAです。日本から来ました)

と言うと「うぉー」と言う声と拍手。


先ほど動画を自分で観たんだが決して酷い演奏ではない。之まで蓄積した『即興演奏』に関してのスキルだとか、観念だとか色々と出せた・・・気がする。

わかんないけど。


で、『鳥の会議』。


5人~6人くらいをステージに上げてピヨピヨとやらせる。

最後に「お名前は?」と聞いて自己紹介を全員にさせて終了。




最後は客席に「次の曲をやりたいのだけども、私の機材は複雑なセッティングでトラブル中。ちょっとだけ時間を貰っても良いですか?アーユー・レディ?」

「いえーい」

となったので接続をし直して最後の曲。




動画のラストを観ると好意的な雰囲気は伝わる。個人的には落ち込んだが「受けたし良いのか」と言う気持ちと反省の気持ちが半分ずつ。


因みに当日は『KTC』と言う韓国の放送局が取材に来ていた。私とかじゃなくて『劇場紹介』である。

このKTCのカメラマンが非常に『良い身体』なのである。適度な脂肪と、素早い動き。



「おっほ!良い男!」

と思った。




軍隊帰りは違うねぇ、とか思ったり。で、このKTCだがライブから壁の染みまで残さず撮影する。
私のライブも勿論、撮影された。

客の顔とかドアップで撮影していたしなぁ。日本だったら訴えられているレベル。


「韓国の放送局って壁の染みから人の顔まで撮影しまくるんですね」

とアカイさん(Yukieさんのバンドメンバー)に聞くと

「そ~うなのよ。大量に撮影して後で編集、って言うのがスタイルみたいなんだけども。だけども放送されたものを観ると『え?何で此処を使うの?』って事が多い」

らしい。


帰宅する前に放送局のリクエストでYukieさん、コーキさん、アカイさんでカメラの前でコントのようなモノをやって終了。


その足で打ち上げ会場へ。


その前に私は翌日の為にyogigaに機材一式を置きに。Yukieさん、ウニさん(奥さん)、私でタクシーに。

暫くすると夫婦喧嘩が始まった。

「こんなに人が来るんだったら私は来なくても良かったじゃない」

「ごめんね。ウニ」

「Yukieさん、いつも忙しそうにして・・・。会えない日も多い。Yukieさんの人生に私なんていらないいじゃない!」

「あー、あの・・・」

「もう、いいわよ!アメリカに行く!」

「ウニぃ・・・」


夫婦喧嘩は犬も食わない、である。私はどうしようかな?と思った。『フォロー』すべきなのか、無言で居るべきか。

タクシーが渋滞で動かないので途中でYukieさんと、私で降りた。その前にウニさんに

「あ!昨日ですけどね。森さんと私で話してたんですけどウニさん、美人だよなぁ~って」

「え?!ホンッと?」

「ええ!『思わず目が釘付けになる』と森さんも言ってましたよ!無論、私もですが」

「うっふっふ」

期限は直ったのだろか。謎である。

しかし、40歳なのに、10代の女の子みたいな事を言うウニさんは魅力的だ。


YOGIGAに行くとイム・ヨンンジン氏が呑んでいた。で、ハグしあう。


彼是と話したがっていたが明日も早いので(ってか打ち上げ会場もあるので)早めにYOGIGAを後にする。



で、Yukiesさんが贔屓にしている飲み屋へ。前日同様に辛くて美味い鍋が出る。

三連休の初日だったらしく人込みが凄い。

ナタリーさんに「次回は貴方の演奏で踊りたい!ファンになりました!」と言われる。
こう言う話の400%は『無かった事』になるので「あ。はぁ」と返す・


辛くて美味い。汗が噴出す。


Yukieさんは風邪なので早めに帰宅。


「Yukieさんはこう言う料理を毎日、食べているのに何で風邪が治らないんだろうね?」

と言うので

「いや、多分、日本だったら確実に死んでいるレベルなんだけども毎日、こう言う料理ばかりを食べているから何とか生きているんじゃないですかね?」

と言う説が有力になった。

まぁ、医食同源とは言うし。


で、タクシーで帰宅。韓国はタクシーが安い。日本で言えば東京駅から高円寺まで行けば1万円する位だが、此方は1000円程度。
だから皆、タクシーを多用する。

その日も夜中の1時過ぎに帰宅。


シャワーを浴びて泥のように眠る。





















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