フリージャズを切り開いたジャズの革新者、オーネット・コールマン(Ornette Coleman)が6月11日の朝、ニューヨークのマンハッタンで死去。家族の代理人によれば、死因は心不全。85歳でした
http://amass.jp/57843/
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ついに死んだか・・・。
チャーリー・パーカーはジャズを変えたと言うよりは極限まで発展させて、オーネット・コールマンは其れを殺した、と言う気がする。
両者ともアルト・サックスだ。
『モダン・ジャズ』と言うものがあって、それに対しての
『ポスト・モダン・ジャズ』
と言うものがあったとすれば、其れはオーネット・コールマンの事だったと思う。
『ビ・バップ』
『ハード・バップ』
『ハードコア・バップ』
と言うか。ジャズを変えた、ではないんだよな。
音楽を変えたんだよな。
マイルス・デイビスはオーネット・コールマンを嫌っていたが、マイルス・デイビスが行った革新はパーカー的と言うか、既にある方法論を拡大と発展だったが、オーネット・コールマンは既にある方法論自体をぶっ壊してしまった、と言うか。
本人にそのつもりがあったのか、どうかは分からない。
ただ、結果としてそうなってしまった、と言うか。
博多区のジャズ喫茶。
鬱屈していた青年。
友達もいないし、恋人もいない。
しかも金も無い。
リクエストした曲がオーネット・コールマン。
「フリージャズってこんなにカッコイイんだ!これがジャズか!」
と気が付くと膝が動く。
店に鳴り響くThe Shape of Jazz to Come。
「フリージャズってこんなにカッコいいんですね!」
と店のマスターに言うと隣に座っていた男性が
「フリージャズが好きなのか?」
と聴いてきた。
「阿部薫とかアルバート・アイラーも好きだけども、今日のオーネット・コールマンの方がカッコいいです。フリージャズってこんなにカッコ良いんだ!と思いました」
「フリージャズは良いよ!私もピアノを弾いていて、この店で何度も演奏している。何度も弦を切っちゃったよ」
そんな会話から彼とライブをやる事を約束して、ウキウキして自転車で帰った。
ライブよりもオーネット・コールマンの音に気分が高揚した。
ただ、彼とのライブは実現しなかった。連絡先も交換しなかったし、私はその1年前にガラクタのようなTPを買ったばかりで、まともに吹けるようなモノではなかったから。
後日
「彼は『所謂』なフリージャズをやるんだよ」
と彼を知る私の師匠が言う。
「まったく典型的な、ね。でも、其れはフリージャズじゃない。あんたがオーネット・コールマンを聴いてカッコエエ!っち思った気持ちがフリージャズなんよ。やからアンタがやりよる事、やろうと思っちょる事がフリージャズなんよ」
思えば師匠に恩返しの一つもしてないな。
思い出してしまった。
スミマセン。Kさん。
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