2016年5月25日水曜日

子供のリズム/親のリズム



最近。

アパートの向いに古い家がある。老婆が住んでいるのだが、近隣の野良猫達に餌を提供する人でもある。

老婆だが娘がいるのか毎週、土曜日になると孫を連れてくる。
孫は祖母の家が嫌なのか、もう「此れでもか!」と言う程、一日中、泣き叫んでいる。
思えば、近隣は古い住宅街なので家も古かったりして子供心としては怖いのかもしれないし、祖母が怖いのかもしれないし、そう言う子なのかもしれない。
で、赤子の泣きって独特だ。
「ぎゃわぁーん!ぎゃわぁーん!ぎゃわぁーん!」
と一定のリズムではなく

「ぎゃわぁーん!ぐぇっぐえっっ!ぎゃわぁーん!ぎゃわぁーん!ドゥウェッッツッツ・・・ッツ・・・
ドゥウェッッ・・・ドゥウっ!ぎゃわぁーん!」

と聴くものをイライラさせるように出来ている。イライラと言うか嫌でも耳を持っていかれる、と言うか。




其処で母親(母親じゃなくても良いんだけど)が先祖代々から受け継がれた秘技であり奥義を出す。
すわ

『子守唄』
である。
考えてみれば『子守唄』でなくても良い気がするのだが、構造としては

『非リズム』
に対して
『リズム』

で抑えこむ、と言う気もする。
だったらHIPHOPでも良い気もする。

マイクチェック!マイクチェック!
此処はグランド・マザーのハウス!
お前のファックな声が、
俺のイヤーを刺激する。
SP1200のリズムに乗って
お前を抱っこする。
お前の重量1000mg
ウンコをすると多少、減る。
おしめ代は月5000円。
お前の養育費は意外と高ぇ。
出て来るときはマジ痛ぇ。
出てきてからは財布が痛ぇ。
馬鹿なグイドが中で出す。
するとテメーがSP1200のトラックでメイキング
此れで遺伝子完了。
俺のDNAがお前の半分。


とか。
これ、意外と子守唄代わりに行けると思うのだが「子守唄がHIPHOPでした」と言う人に会ったことがない。
初めてHIPHOPを聴いたのは高校1年生だったか中学3年生だったか。
初めて聴いた時の衝撃は凄かった。

既にギャングスター・ラップが王道になっていたし、過激な音楽なのだ、と言う認識はあったが、過激な音楽であるはずなのに、そのファットなリズムが子守唄的にとても柔らかく聴こえた。
思えば不思議なもんだ。
しかし、向いの家に毎週来る母子の子供は祖母と言う存在がいながらも何で12時間なら12時間、泣いているんだ。

此れを聴かせたら泣き止む気がするのだが。







鳥の会議#7
~riunione dell'uccello#7~
2016/06/02(THU)
場所:西麻布BULLET`S
開場 19:00/開演 19:30
料金 エントランスフリー(要ワンドリンクオーダー)
http://torinokaigi.web.fc2.com/
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出演
【米本 実】
1969年東京生まれ。
1996年日本大学芸術学部大学院芸術学研究科音楽芸術専攻修士課程修了。
音楽とテクノロジーの関わりをテーマに、自作の電気楽器を用いた電子音楽の作曲、パフォーマンスを行なっている
2008年オーム社より「楽しい電子楽器 自作のススメ」を出版。
自他ともに認める、東東京が生んだハンダ付けのうまい音楽家。
http://homepage3.nifty.com/yonemino/

【池田 拓実】
コンピュータ音楽家。音楽用または汎用プログラム言語を用いた作品制作とライブ活動。「方法マシン」に参加(04-06年)。第4回AACサウンドパフォーマンス道場優秀賞。「Music as film」他、七里圭監督作品の音楽制作。多井智紀・木下正道と共に「電力音楽演奏会」を不定期に挙行。作曲家としても活動、主な作品はPOING(ノルウェー)、大井浩明、実験音楽とシアターのためのアンサンブル、タンブッコ・パーカッション・アンサンブル(メキシコ)、東京現音計画によって委嘱初演された。近作に弦楽四重奏曲「step into the same river」(2016年3月初演)。7月に女木島にてピアノのための小品、8月に日本エレクトリック大正琴連合(JETA)のための新作をそれぞれ初演予定。現在、Ruby+LilyPondのための作曲支援プログラムLotusRootを開発中。
http://de-dicto.net/wp
http://i9ed.blogspot.jp/

【James Hadfield】
イギリシ出身のライター、素人ミュージシャン。2002年に日本上陸して、2006年から東京に住んでいる。管楽器を中心にして、Jahiliyyah、Human Wife、SHIT!、エッチ焼身、The HNK Experienceなど、様々なバンドに巻き込まれてきた。今回は数年ぶりにソロ演奏として出演する。

【KO.DO.NA】
クラブDJ・即興演奏・現代音楽を経て、劇団唐組に入団。退団後は劇中音楽の作曲や、Improvisation主体のバンドにて活動。
2006年 Musical For Kitchen Records より『小人の化学』をリリース。 2010年 ルクセンブルグの soundzfromnowhere より「riunione dell'uccello」をリリース。 現在は主に、西麻布「BULLET'S」六本木「SuperDeluxe」に出演。 2013年、NY、韓国、デンマークにてツアーを行う。 また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。2014年、デンマークツアーを行う。
2015年、コペンハーゲンのレーベル『HIPSTER record』より「Riunione Dell’uccello」リリース
また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。
http://kodona.web.fc2.com/indx.html

【DJ Youzy】

北九州生まれの津田沼育ち。悪そうな奴らは全然友達じゃなかった青春時代を過ごす。日本のアングラから、なぜかワールドミュージックを経て、数年前より西アフリカファンクにどっぷりとつかる。
2015年、音楽探訪旅行でマリからナイジェリアまで陸路で行き、マリではSuper Djata Bandのギタリストにアフリカンスタイルのギターを師事。各地でマンディングポップからハイライフ、アフロビートなどのライヴに通い、レコードを探す。
70年代のアフロファンクを中心に、スピリチュアルジャズ、レアグルーヴまでブラックミュージック中心に回します。
totoro.toro.toro、アクセル長尾と焚き火楽団にギターで参加。高円寺なんとかBARの毎月第4土曜日当番。

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