2016年12月24日土曜日

FM川崎:カフェボン!


私が所属するHAIGANに、こう言うメールが来た。

所属と言ってもメンバーは流動的で、演奏開始3分前にメンバーになった人もいれば当初からのメンバーもいるし、一回しか参加していないメンバーもいるし、色々である。

HAIGANの面白い点は『グラインドコア』と言うジャンルに属するはずが、メンバー誰一人として『グラインドコア』をメインでやっている人がいない、と言う処である。一応、グラインドコアは教養としてハードコア・パンクと同じように通過はしているが、メインではやってない、と言うか。
私の『KO.DO.NA』も基本はソロ演奏で、グラインドコアではないし。

其のへんが、面白いユニットである。




其処へ、FM川崎からメールが来た。

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お世話になります。
FM川崎のインディーズ音楽番組を制作する
カフェボン!の松下と申します。

この度ご連絡を差し上げたのは、
私共が作る番組内で音楽アーティストがレギュラーを持つ
『インディーズアーティストコーナー』
の参加の募集に関してでございます。
http://caffebom.com/radioart

現在も赤坂ブリッツでワンマンを行うアーティストや
メジャーで活躍が決定しているアーティストなど数10組以上の
アーティストに参画していただいております。

※コーナー例(音量にお気をつけください)
■ALLaNHiLLZ
http://caffebom.com/guest2/allan7.mp3

■TokyoNoel
http://caffebom.com/guest2/noel7.mp3
※個性が強いので心臓の弱い方は
お気をつけください。

当番組の特徴はそれぞれのアーティストが

【自由に企画し自由にコーナーを制作できる】

バンドの個性や、想いを思う存分、
リスナーに届けることができます。
そしてプロモーションができます。

※過去参加アーティストの中では
ラジオ開始からきっかけが広がり
ポエムリーディングのお仕事・メジャーへの
活動発展などの幅を広げた方もいます。

■■■■募集要項■■■■
http://caffebom.com/radiobosyuu
■■■■■■■■■■■■■

もし一生懸命音楽活動されていて、

○もっと活動の幅を広げたい
○メディアを使って継続的な宣伝がしたい
○バンドの個性を自由に電波で届けたい

という思いがある方は是非返信お待ちしております。

※2~4月開始の3組募集でございます。

それではご不明点等ございましたら
お気軽にご質問くださいませ。

確認の程よろしくお願い致します。

FM川崎音楽番組レギュラーコーナー担当アーティスト募集
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ラジオ番組を持つってのは面白いかも知れないな、と思ったのだが「インディーズ」と言うのが抽象的過ぎる。HAIGANはCDを出しているワケでもないし、何処かのレーベルに所属しているわけでもない。

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メッセージ有り難うございます。
HAIGANはメンバー不定形のグラインドコア・ユニットですが(半ば固定メンバーは存在しますが)、インディーズと言うのは、どう言う括りでしょうか。
私達はまだ音源などを発表していません(音源→プレスされ、流通しているCD等)。
興味深い内容ではありますが、如何でしょうか?
YOUTUBEに(HAIGANのページにも)音や映像はあります。
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と返信。


すると、2日間ほどしてから返信が来た。

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ご連絡ありがとうございます。
カフェボン!松下です。

頂きましたご質問でございますが、

>インディーズと言うのは、どう言う括りでしょうか。
→「現在も音楽を継続されていて音楽で自分達で発信している」
抽象的ではありますが、そのような括りになります。

>グラインドコア・ユニットですが(半ば固定メンバーは存在しますが)、
→固定メンバーがいれば大丈夫です。

>私達はまだ音源などを発表していません
→音源が無くても大丈夫です。

>興味深い内容ではありますが、如何でしょうか?
→YOUTUBE等々拝見させて頂き、HAIGANさんにとても個性を感じました。
私共も興味をもっております。

その他ご不明点ございましたら、
お気軽にご質問くださいませ。

確認の程よろしくお願い致します。
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なんじゃい?こりゃ。って言う内容である。

『→現在も音楽を継続されていて音楽で自分達で発信している』
『→音源が無くても大丈夫です。』

って、ほな、うちじゃなくてもエエやんけ、って言う。胡散臭い事この上ない。思い出したのが『不要品回収のトラック』である。または竿竹屋。

不要品回収と言う事で呼ぶと、

「えーっと、パソコンだと5千円ですね」

と言ってくる、アレだ。何処か詐欺臭い。

で、FM川崎のインディーズ音楽カフェボン!のページをよく読むと、何故かノルマがある。

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①ショート(4ヶ月間)
・ラジオを準レギュラーとして4ヶ月間放送(月1回放送の4回)
●条件→約2ヶ月に1回ライブ出演ペース (半年間で計3本)

②スタンダード(6ヶ月間)
・ラジオをレギュラーとして6ヶ月間放送(月1回放送の6回)
・当番組サイトでもバックアップ (バックナンバー等々)
●条件→約2ヶ月に1回ライブ出演ペース (8ヶ月で計4本)

③がっちり(8ヶ月間)
・ラジオをレギュラーとして8ヶ月間放送(月1回放送の8回)
・当番組サイトでもバックアップ(バックナンバー等々)
・継続希望の場合優先的に継続
●条件→約2ヶ月に1回ライブ出演ペース (約9ヶ月で計5本)
※ソロアーティスト5分・ユニット7分・バンド8分放送(すべて)

イベントは以下のような条件になります。
※2017年度より平日夜のイベントも開催予定

■ソロ
2,000円×12枚(以降100%チャージバック)
機材費:一律2000円
持ち時間:25分(転換別10分)
※土日祝のDAYイベントになります

■ユニット
2,000円×14枚(以降100%チャージバック)
機材費:一律2000円
持ち時間:25分(転換別10分)
※土日祝のDAYイベントになります

■バンド
2,000円×16枚(以降100%チャージバック)
機材費:一律2000円
持ち時間:25分(転換別10分)
※土日祝のDAYイベントになります

以上を満たせる方であればOK!
お気軽にお問い合わせください

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何故かノルマがある。ノルマと言うか、ショートだとしても三回のライブがあるので、ノルマとしては『2000円☓16枚』である。しかも機材費が2000円。

何故か頭に来た。


私はHAIGANのリーダーではないし、勝手に広報担当をしているだけだが、可也、頭に来た。


そもそも、ライブハウスのシステムって90年代から『ノルマ制度』によって成り立っている。だが、00年代頃にライブハウスの『ノルマ制度』に異議を唱えてカフェでのライブだとか、ライブハウスではない場所でライブをやったり。

で、ライブハウスのノルマ制度、それと観客への過度な金額の請求(水で薄めたビールを700〜800円とか)で最近のライブハウスは閑古鳥だ。そう言うノルマ制度と観客への過度な金額請求での音楽は成り立たなくなって来ている。

音楽を最も消費する年齢層が貧乏って言うのもあるし、バンド側もそう言ったノルマ制度に疑問を持っているし。

吉祥寺の『曼荼羅』って(曼荼羅2は知らないが)4〜5個の出演者だとして2500円のチケット・ノルマで25枚と言う。これは曼荼羅のスタッフから聞いたので間違いない。
ただ、このノルマ制度を4つの出演者がノルマをクリアした場合、観客の大半が『店に入れない』と言うことになる。
オーナーが確か創価学会なんだが、創価学会的にこれはOKなんだろうか。

実際に渋谷屋根裏でノルマを達成したどころか、バックが出る程の集客を果たしてしまったバンドは「観客が入れない」と言う事態になり、店側が観客を帰らせた事がある。

だから、ノルマ制度は現実を度外視した数字となる。


HAIGANはスタジオに入ったことは無いが、このFM川崎の松下貴紀氏はスパム・メールの如く同様のメールを送っている。

HAIGANで普段はアイリッシュ音楽をやっている人の元にも来たんだとか。

「youtubeを拝見しています」

とあるが、観ているはずがない。


脳裏に『搾取』と言う言葉が浮かんだ。



音楽、バンド、ロック、メジャー、インディーズ、その他諸々。


この辺って、ホンっと金にガメつい連中が巣食っている。やっている本人ではなく、近づいてくる連中である。

上記のようにライブハウスは閑古鳥なので、ライブハウス側が殿様商売出来る時代は終わったけども(渋谷屋根裏部屋も潰れたし)、「ライブハウスで頑張ればメジャーデビューして、音楽で食っていける」と夢見る少年少女が未だに・・・私の想像を遥かに超える人数が居る。

で、そう言う夢見る少年少女なり、中年達を食い物にしよう、って人は多数居る。


その様子は『開発』の名の元に発展途上国に進出し、その国やその地域の人達を食い物にするグローバル企業と大差がない。大差がない、と言うよりは構造としては全く同じだ。


よしんば、このラジオに出演してノルマを払い、ライブハウスでもノルマを払い、練習スタジオでも多額の費用を払い、機材を揃え、CDをプレスし・・・と音楽を演奏する人達が最終的に音楽を演奏出来なるのは、このような経済的な出費が大きい。

勿論、メンバー同士の仲違いや、結婚、出産、就職と言ったモノもあるが、言ってしまえば『結婚、出産、就職』したら音楽は出来ないんですか?って思える。しかし、「出来ないんですよ」と言ってくる連中が如何に多いことか。

「続けたいなら金払え」

って言う。


このメールを送ってきたFM川崎、カフェボン!の松下貴紀氏もバンドをやっているらしい。


彼は周辺から搾取するために音楽をやっているんだろうか。

ギターを買って、アンプに接続して、スイッチを押した時に感じた感動は「これで売れてない奴等から金を吸い上げる事が出来る」だったんだろうか。

彼はピラミッド構造のTOPグループに入るためにバンドを続けているんだろうか。



音楽は技術職だ。演奏、作曲は金銭と等価でもある。


だが、技術職と言うだけなら町の豆腐屋と変わらない。技術職としての音楽家も居れば、そうではない音楽家も多い。スタジオ・ミュージシャンも青色吐息だが、彼等は好きな演奏をしているから金銭が発生しているワケではない。要求された演奏を、その要求通りに演奏するから金銭が発生するだけである。


『好きを仕事に』

と言う派遣会社のキャッチフレーズがあったが、派遣会社が社員の給与からピンハネすることで成り立っているように、FM川崎のカフェボン!も『売れてない』『夢見る』連中からピンハネと言うか。

最初のメールでノルマの話をしないのは、上手くやっているよな、と思う。これで勘違いするバンドマンや音楽、パフォーマンスが好きな子は大勢居るだろう。

だが、である。


「メジャーデビュー」と言っても、これが『バンドすごろく』の上がりではない。メジャーデビューした処で、数年間を音楽で食えるワケではなくエイベックスグループが『アルバム単位』での契約なので、アルバムが〜枚売れなきゃ、契約更新はないですよ、って言うパターンが今の状況だ。

だからメジャーデビューってのと、インディーズのどちらが良いか?って言えばインディーズのバンドがライブハウスで手売りでCDを売るほうが取っ払いだから実入りは良い事になる。



そう言う内容を返信した
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残念ですが、上記の内容では此方は御社のラジオに出演は出来ません。
そもそもライブハウスでもノルマを払い、スタジオでもノルマを払い、ラジオでもノルマを払い、そして御社のラジオにもノルマを払い、って言うのは如何なモノでしょうか。
『搾取』と言う言葉が適切かと思います。
松下様も音楽をやられているのであれば、同じだと思うのですが「音楽を仕事」にする姿勢は間違っていないと思います。演奏家、音楽家と言うのは職業ですから。
しかし、音楽家、演奏家が『若手』や『売れてない』モノ達から搾取する構造と言うものに松下様が違和感を感じていない、と言うのも如何なモノか?と思います。
インディーズ・アーティストを支援する、と言う名目で搾取、と言うのは発展途上国を開発と言う名のもとに搾取する大企業のような構造と全く同じです。
ハードコア・パンク、ノー・ウェーブ、グラインドコア、様々な音楽がありますが、どうしても国内ではファッションと言うか、スタイルには至たらない人達も大勢います。
しかし、私達は其のような『バンド〜アーティストの搾取構造』に激しくNOと言う姿勢です。
松下様は仕事として、このようなメールをアチコチに送っているのでしょう(同じメールを受け取ったメンバーもいましたから)。
松下様がエレキ・ギターを手にしたのは、ピラミッド構造の中で搾取するために手にしたのでしょうか?。
自分も搾取されたのだから、他の人達も搾取されるのが当然だ、と言う事なのでしょうか。
少なくとも私達は誰かから搾取する為に音を出しているワケではないのです。
ご理解ください。
ご連絡有り難うございました。

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で、今日、確認したら松下って奴からアクセスブロックになっていた。なっていた、ってかバンドのコミニティなのでアクセスブロックって可能なのか?って気もするのだが。


「山師みたいな奴だったな」

と思った。

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