2016年2月26日金曜日

さよなら絶望OS

一時期、『さよなら絶望先生』を愛読していた事があった。




で、だ。



1:料金未納にてインターネットを止められる

2:回線復旧

3:PCの調子がおかしいのでリカバリ

4:リカバリしても駄目なのでフルリカバリ

5:OS再インストール

6:再インストールしたらWindowsXPが『SP2』になってしまった

7:マイクロソフトからダウンロードが出来なくなっていた

8:思案に暮れて致し方がなくリナックスOSをインストール

9:リナックスは『ライブCDの部屋』と言うHPからインストール

10:『ライブCDの部屋』は結構、怪しいサイト

11:Ubuntu12.4をインストール

・・・・


と言う感じだったのだが、Ubuntuはよく出来たOSだしメインOSにしたい程だったが、どーしても!どーしても!どーしても!


俺はWindowsが好きなんだよ!!!!


もう、これは「使えないソフトがある」とか「動画がカクカクする」とか言う問題ではなく、そう言う気質なんだから仕方がない。


WindowsXPのサービスパックは探したら自宅にあった。CDに焼いていた。

あとはXP自体が最近はリナックス化してきていて、有志が集まって勝手にWindowsXPの更新プログラムをUPしていたりする。
その為、最新のWindowsXPはサービスパック3どころか



サービスパック4


と言う勝手にアップデートされている(ダウンロードすれば、だが)。



もう、リナックスは凄く良く出来ているんだが画面がマッキントッシュ風なんだよな。

大体、マック・ユーザーは


「マックは直感的に使える処が良いですね!」(ドヤ!)

「直感的な、ヒューマンインターフェイス」(ドヤ!)


と御託をヌカすが、私にすればWindowsほど直感的に使えるマシンはない。もっと言えばリナックスに慣れている人にすればコマンドをバカスカと打ち込む必要がある操作も直感的だろうよ。

思えば以前、交際していた恋人が現代美術をやる奴で、やはりMacだった。
で、現代美術系の個展だとか、グループ展に行くとMacですよ。

そんな事もあり、Macを使うことはあったのだが私には全く直感的に動いてくれない。

「これの、何処が、どーして、『直感的』なんだよ!」

と激憤だった。特に日本語入力がMacはWinと比べると結構、弱い。此れは大昔からで、私が初めて買ったPCが実はMacintosh Performaだった。

当時、PCで実用的に使えるのはアップルだけだったからである。

当時のWinは主に会計だとか、プログラムだとか、給与計算だとか、そう言うモノだったと思う。
少なくとも個人が使うようなモノではなかった。



              メモリが8MB/最大36MB
            HDDの容量が250MB


普通に考えれば、ゴミである。しかし、90年代はそんなゴミPCが40~50万円したのである。

そのゴミPCでミニコミと言うかフリーペーパーを作っていたのだから凄いと思う。フライヤー一枚作るのに可也、苦労したしなぁ。

で、その頃のMacも日本語は苦手だった。変な変換をする。だから、恋人の家でブログを更新する際は苛々させられた。


しかし、そんな事もあり現代美術のグループ展だとか個展だとか、イベントに行く事があったのだが、皆、MacBookである。

間違っても


『シャープ/メビウス』
(報道系はメビウスのユーザーが多い)






『東芝/ダイナブック』

(実は可也の名機)



『自作PC』






なんて居なかった。


Macは兎に角、無駄に完成度が高すぎるのである。此方が介入出来る余地が殆どない、と言うか。
此れはiponeにも言えるけども完成され尽くしたマシンに誰が魅力を感じるんだ?と思うのだが。

人妻か、って。
閉経した人妻か?
開発され尽くされた人妻か?
3人の子持ちの人妻か?
田舎のDQNの嫁か?
13歳で処女を失い、16歳でヤリマンと呼ばれ、18歳で結婚し、20歳でDVが原因で離婚し、28歳で再婚して、子供が合計6人位いるような、メンソールの煙草がないと死んじゃうねぇー、とか言って、小型犬を蹴り飛ばし、軽自動車で農道を90kmで突っ走り、妙に化粧が濃いって言うか、そんなDQNの人妻か?




WindowsXPはその点、最高だ。



1:本社からサポートを切られている

2:googleからも見捨てられている

3:にも関わらずユーザー数が増えている

4:有志が勝手にWindowsの更新プログラムを作っている。

5:サポート切れのプログラム(GoogleIMEとか)を何とか苦労して組み込む(スゲェ時間掛かるけど)



もっと言えば矛盾しているようだが嘗て中古PCの大御所『デジタルドラゴン』と言う店のWEBには

「WindowsXPはサポート切れになると聞いているけど大丈夫?」

と言う質問に対して

「サポートする必要がない程、完成されたパソコンと言えます!」

と答えていた。



で、此れを書いているのだが矢張りWindowsIMEは最高だぜ。





夜、暗殺者の夜

豚骨ラーメンはヤリマンである。




今日、入ったスタジオの近くに豚骨ラーメン屋があるのだが、常に私を誘ってくる。

「いや、太るから・・・!」

「大丈夫よ!一玉なら400キロカロリー程度だから」

「でも、替え玉を頼まないと意味ないじゃないですか!」

「それは、貴方次第よ・・・。貴方の意思の問題よ・・・アタシを食べ尽くすか、摘み食いするか・・・?でしょ?」

「で!でも!」

こう言った脳内問答が豚骨ラーメン屋の前で私は行う・・・否!行わされるのである。


クリーミーなスープ・・・

歯ごたえのある麺・・・

男らしいシンプルなトッピング・・・

ニンニク・・・


玄界灘の荒波を前に

『塩ラーメン』

『つけ麺』

『醤油ラーメン』

『味噌とんこつラーメン』

等はラーメンとは言わない。ラーメンとは豚の背脂を使ったものであり、つまり

『生き物を殺めた味』

であり、その味は裸のラリーズが歌うように

「まるで人を殺したように」

暗美で、官能的、背徳感と罪の味は蜜の味なのである。


轟音サイケデリックとは、つまり『豚骨ラーメン』の事であり、『豚骨ラーメン』とは轟音サイケデリックなのである。

実際に裸のラリーズの歌詞にもある。


【夜、暗殺者の夜】

『とても深い夜 まるで誰かを殺したみたい
何がお前の飢えを満たす
(中略)
沈黙の鳥は飛び去った 夜の言葉は溶け落ちる
誰もお前がとどまることを望んではいない
(中略)
お前の両手に血の川を渡り虚無の一滴を飲み干した時
お前に最初である名前が名付けられるだろう』


誰だよ、こんなアホな動画を作ったのは



>誰もお前がとどまることを望んでいない

とは、まさに最初にオーダーした味を2玉目は麺を硬めにし、3玉目はニンニクを大量に入れる豚骨ラーメンの食べ方そのモノである。

>お前の両手に血の川を渡り虚無の一滴を飲み干した時
お前に最初である名前が名付けられるだろう

まさに最後まで1滴残らずスープを飲み干した後と、食べる前は人は明らかに違っている。

それはシェイクスピアの戯曲や、ワーグナーのオーケストラ曲、ニーチェやマルクスを読んだ後と前のような、人間としての深みが、そこに現れる。

1:ニンニク臭

2:汗

3:ニラの味

4:豚を殺めた背徳感

5:人間としての深み

など。


これは『ラーメン二郎』と『ジロリアン』には皆無のモノである。『ジロリアン』は言ってしまえば『東京都』と言うカテゴライズとローカル・ルールと言ったニーチェが言う


畜群


と言うべき駄目なモノがある。


だが、そんな畜群も博多とんこつラーメンを食べた後はニーチェが言う『超人』は無理だとしても(何しろニーチェが貴族だとか、超人と言っていたのは彼が梅毒で、脳味噌が吹っ飛んでいた時期だから)、『貴族』にはなれる。

これは博多とんこつラーメンを食べれば判ることである!。


ニーチェと爆音サイケと博多とんこつラーメンはセットである。



今日は久し振りにスタジオだった。ウガヤさん(ジャーナリスト)と、ドラムの三人。

DUBのセッションだった。

数時間前までカノジョ宅に居たし、『生きている人間』とスタジオに入るのは久し振りだったので、緊張した。
しかも、新しい会社の給与形態により金欠。

自宅の電気は止められているし、携帯電話も止められているし、最悪の状況。




帰宅後、電気代を払い電気がつく。スタジオに行くまでにコロッケパンだけしか食べていなかたので空腹。

3時間、吹きっぱなしだったので空腹。

近所のラーメン屋で『豚骨ラーメン』を注文。替え玉が一個無料。


「嗚呼・・・幸せ・・・」


と思った。豚骨ラーメンを食べている時に「太るかも知れない」と言う恐怖心と、多幸感。

食べるサイケデリック。

お腹いっぱいな一夜だった。




2016年2月24日水曜日

音詩空間2

結膜炎になった。



点眼液をやっているのだが一向に治らない。長年のコンタクトレンズのハード過ぎる使い方が原因らしいのだが、メガネ生活は憂鬱になってくる。医者は「長年のコンタクトレンズの疲れや疲労が溜まっているのだ」と言うのだが、半月以上も治らないって何だよ。

多分、私が処方されていないだけで『結膜炎の特効薬』ってあると思うんだよな。

1:点眼薬→点眼すると可也、滲みる
2:内服薬→下痢気味になる

と言った副作用はあるが、簡単に治る・・・みたいな。

女医は年配と言うか老女なのだが、薄暗い病室で厚化粧が不気味に見える。どうも、女医の診断を信じられない。


私の視力は裸眼だと0.01レベルで、正確には0.016と言う殆ど


『盲人』


に近い。裸眼だと肉親とオランウータンの違いすら怪しいレベルである。


で、昨日はKO.DO.NAでライブ。
場所は幡ヶ谷FOLESTLIMIT
初めて行く場所だったので、場所が分からず駅を間違えた。
で、幡ケ谷に着くが今度は場所が分からず30分くらい幡ヶ谷駅周辺を放浪。
で、ようやく到着。


で、演奏。
リハの時間に遅刻したのでぶっつけ本番なんだが実は前日の夜にリハーサルはやっていたので、問題はなかった。
ただ、ミキサーとリバーブが動かなくて焦った。
しかも『結膜炎』なのでメガネなんだが、之が演奏中にズリ落ちるのである。
いくらエフェクターを使おうと、音源は金管楽器であり、肉体的な負担が大きい楽器なので汗が出る。
で、私のメガネは目が悪すぎるので特注で、薄いレンズなんだが『薄いレンズ』でも牛乳瓶の蓋すら裸足で逃げ出す分厚さ。
「俺はマスオさんか?」
と思いながら、メガネを外したり、ズリ落ちたりしながら淡々と演奏。


「故障疑惑」のミキサーは高校生の頃(19年前か)に買ったモノなんだが、未だに現役。

一度、修理に出しているが。
帰宅してチェックしてみたら接続した場所を間違えていただけだった。


リバーブは不調。何とかせねば・・・
当日、誰も私を撮影してくれていなかったので、ネットで集めた適当な画像を貼って寝ようと思う。




































2016年2月17日水曜日

「88の提案の実現に向けて」丹羽良徳

アートは人権を侵害しても良い。
アートは人権を侵害してしまうもの。


らしい。

http://dontexploitmyanger.tumblr.com/post/139272281222/kcua%E3%81%A7%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8

※1 : 丹羽良徳がギャラリーにデリヘル呼ぼうとして怒られたことについての反応
http://togetter.com/li/932439

人権と言うとアレなので『自尊心』と言えば良いだろうか。人権って『自尊心』と言う言葉に置き換えることも可能だから。
そう考えると分り易い。

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「88の提案の実現に向けて」丹羽良徳

アカデミーと社会との往来 のなかで「88の提案」よりピックアップした提案の以下の実現に向けて実践的な行動を開始します。

便宜的に講義ということにしておきますが、実際には参加者の実践的な参加が求められます。当日はビデオ撮影を予定しているので、参加者はビデオに映ることをご了承のうえ参加ください。同時刻より増本泰斗 featuring 吉濱翔「bar spiritual fitness」と同時並行で開催。持ち物なし、途中参加・途中退場自由。

14. デリバリーヘルスのサービスを会場に呼ぶ

78. 男子トイレと女子トイレを入れ替える

74. 階段で野菜の天ぷらを揚げる

85. タクシーで城の周りを5周する

(イベント終了後追記)
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問題となったのは『14. デリバリーヘルスのサービスを会場に呼ぶ』である。それが『開かれたアート』らしい。

アートって最初から閉じられてないし、開かれてないアートはアートじゃねーよ、って言う気がするんだけどさ。

『ぼくたちの政治』

とか

『ぼくたちの』

みたいなさ。胡散臭いんだよな。なんってかな。

此れって

『男性が考えるセックス・ワーカー』

なんだよな。『セックス・ワーカー=糞ビッチ』って言うかさ。

なんでセックス・ワーカーなんだ?って言うか。理由を問うのはシャラ臭えののだが彼等が呼ぼうとしているのは

『男性相手に性的サービスを金銭と交換で行う女性』

なんだよな。

『女性に対して性的サービスを金銭と交換で行う男性』

『男性に対して性的サービスを金銭と交換で行う男性』

ってのもいる。

だが、彼等は『女性』を呼びたがっている。何故かって言えば純粋に彼等がSW、もっと言えば女性と言う生き物を『性的搾取』の対象としてでしか見てないんだよな。

もしかしたら国家公認のアーティスト様なので深い考えがあるのかも知れない。

だが、こちら側としては『金でマンコを売る糞ビッチを呼ぶ』と言う風にしか見えない。製作者側に何らかの深い考えや、思想があったとしても、コチラにはそう云う風にしか見えない。



この企画に関わっている『渋家』の人は

「アートは人権を侵害するモノなんですよ」

と言う。まあ、これに関しては半分は同意せざるを得ない。私自身、アングラ演劇なんぞをやっていたから、

1:盗み
2:強奪
3:法の度外視

って処でやっていたワケだし、文句は言えまい。

ただ、そう言うやり方が2016年に通じるとは思えない。そう言う事が通用したのは言ってしまえば70年代までだった、と言うか。

何というか江戸時代から昭和の中頃までは『常識』『ルール』『大人と子供』って言うのが生きていたんだろうな、と思う。

で、60年代に『千円札事件』とか、アングラ演劇やアングラ映画が彼是と「此れまでの常識を壊すんだ!」と破壊して行ったけども、破壊行為は単純でさ。

もう、破壊だけなら誰でも出来るんだよな。問題は壊した後の事で。

だからこそ70~80年代に雨後の竹の子の如く出没した過激なアングラ演劇や映画、パフォーマンスは尽く消えていったワケで。

ってか60~70年代の「此れまでの常識を打ち壊すのだ!」って言う破壊衝動も、思えば10~20年前に敗戦で常識どころか国家自体が壊されてんだから、トンチンカンだった気もするのだが。





個人的な話になる。

少し・・・かなり青臭い話になる。



私は以前はスーパーデラックス。今はBULLETSで『鳥の会議』と言うイベントをやっている。
イベントのコンセセプトとしては

『チャージフリー』

である。紆余曲折あったが此れが大本のコンセプトに近くなってしまった。とくに311以降は其れを意識してしまう。

イベントなんだから多くのイベントと同じように「素敵なアーティストを!」である。ただ、私の趣味、嗜好が現代音楽だったり、ノイズだったり、ごった煮なのでロックなバンドは出せない(バンドが呼べない理由はbulletsにドラムセットがない事と、店の音量の都合でドラムセットが使えな事)。


ノイズとかフリージャズとかフリー・ミュージックとか、極北的なサウンドとか、聴いた事ねぇけど、何が面白れーのよ?って思う。

実際、私は長年、デレク・ベイリーを「馬鹿げている」と思っていたし。

しかし、実際に見てみたら、聴いてみたら面白いかも知れないじゃない?って言う。ロックなバンドだけが音楽じゃないんですよ、って言うか。

若年層が考える『ライブハウスの音楽』『クラブの音楽』ってロックなバンドとか、弾き語りなワケで。
此れは仕方がない。大雑把に『若者』と括ってしまえば、実はリストラされた中年男性よりも若年層の方が保守的だし、経済的にも保守的に成らざるを得ない所もある。



で、ですよ。



20世紀音楽・・・ポップ・ミュージックって基本的に『貧乏人』が発明してんだよな。貧乏人じゃなかったとしても情報が変な入り方をする場所、と言うか。
例えば今ではインテリと金持ちのBGMでしかないJAZZも元々はギターしか買えない貧乏黒人や、第一次世界大戦集結で軍から大量の金管楽器が安く流出して、其れを買った黒人やヒスパニックとか、最近だとヒップホップとか。

私の周囲は貧乏人ばかりだ。生活保護だったり、普通に貧乏だったり。

と言うか派遣社員やバイトがデフォで、正社員なんて絶滅危惧種なんじゃないか?って言うか。

現代の貴族階級が『正社員』と言うか。


で、ですよ。


「聴きに行きたいけども、金がないから行けない」

と言うのを私は無くしたい、と思っている。音楽は快感であり、官能であり、哲学でもあるので、其れに対して金銭の交換は必須だと思う。

だけども、交換するための金銭を持ってない人ってのが多いし、そう言う人達は減りはしないが、増えもしないだろう。

毎月のスマートフォンの代金が1~2万円ってのがデフォになってきているんだもの。

例えばCDバブルの時期って実際にはそんなに長くない。90年代の数年間程度だった。
CDバブルが終焉したのは『ケータイ電話』『iモード』の登場だった。

だからCDをバカスカと買っていた人達(高校生とか学生)が10の金額を其れまで3~4までCDに突っ込んでいた、とするとケータイが登場して『一人一台』の時代になって、その3~4をケータイ代金に使わざるを得ない。

それでCDが売れなくなってきた。

次にPCとネット。で、最後はスマートフォン。

そもそも、若年層に与えられる仕事なんて苦労ばかりで薄給仕事しかないんだもの。それに今だとバイトと言う階級も難しくて派遣となる。

正直、正社員よりも遥かに多い量の仕事をして、正社員の半分以下の給与なわけでさ。

だが、ライブハウスは90年代と変わらない料金を要求し、客が入らないと

「今の子は音楽を聴かない」

と嘆く。


で、さらに個人的な話になる。

私自身は音楽が大好きだったし、音楽をヤリたかったがギターは弾けなかったし、ピアノは上手くない。DJもやっていたが当時のDJってレコード1000枚からがスタートで、私は200枚しか持ってなかった上にターンテーブルを2台も所有出来なかった。
シンセサイザーはバイトして購入したが、当時の額で20万円だったんだよな。
高校生で20万円は大金どころじゃない。
だが、買ってみると『アシッド・ハウス』や『デトロイト・テクノ』のような音は作れなかった(KORG 01W)。

3年ほどシンセサイザーとシーケンサーでTB303みたいな音が出ないか?サンプリングされたような音は出ないか(渋谷系)?と格闘したがダメだった。

そこへフリージャズと、ノイズ・ミュージックを聴いた。

「此れだったら自分の心情や森羅万象を表現出来る気がする・・・」

と思った。


其れがブルースだったかも知れないし、シュトックハウゼンだったかも知れないし。ただ、私が出会ったのは、そう言う音楽であり、タイミングだったのかも知れないけども友人もいないし、恋人もいないし、女系家族で育てられたのに、進学先は男子校という最悪の状況だったし、父親は頭がおかしかったし、九州の封建的な地区だし、どん詰りも良い所。

そんな中で聴くフリージャズやノイズってのはホンッと希望の星に聴こえた。


「俺は一人じゃないんだ」


と思えた。

因みに『非常階段』と言うバンドが大好きだったのだけども、過激なライブをやっていた事は後になってから知った。だから純粋に音だけで好きになった。

歌えなくても良い。

ビー!とかガー!でも良い。

リズムがなくても良い。

っていう。テクノに関してもそうだったけども「俺は一人じゃないんだ」って思えた。
自分のような枠からはみ出てしまう奴が、実は彼方此方にいるんだな、って思えた。

『福岡県北九州』と言えば修羅の国だが、基本的には非常に封建的で保守的な街である。

そこで「お前みたいな奴はいない」と言われてしまうのは死刑宣告に近い、と言うか。DQNは多数いたが、妹がDQNで番長だったが、アレはアレで非常に面倒臭い人間関係とルールがあるし、私には到底、なれそうにもないモノだったし。

アングラ演劇に関しても「此れだったら一人ではないな」と思ったから、かもしれない。


『私は一人じゃない』


と思ってくれる人がいてくれる事が最大の目標で、其れこそが私にとってはアートなんだよな。


で、ですよ。


上記の『デリヘル嬢を呼ぶ』って言うのは、『デルヘル嬢』を一人にさせる事だよなって思う。

つまり『デリヘル嬢を吊るされた野菜と同じモノとして見る』と言うか。

だから人権侵害とか自尊心侵害どころの騒ぎじゃなくて、そんな事を考えている奴がアート(w)と言う感じがする。
って言うか、そんな奴に助成金出している役人は何を考えてんだよって思うけど。

こう言う思考ってマッチョって言うか『体育会系になれなかった文化系が考えそうな事』と言うか。

古今東西、女性ってのは男性社会において『贈与の対象』だったわけだよな。芸者の処女が『水揚げ』と言って高値で取引されたり。

取引されるわけだから、そこには値段があり、オプションがある。

1:若い

2:スタイルが良い

3:高学歴

4:男性経験が少ない(または処女)

そこに『人格』とか『思考』『思想』は入らない。血が詰まった穴袋でしかない、と言うか。


上記の

「88の提案の実現に向けて」の丹羽良徳は孤独じゃないだろうし、芸大卒って言う比較的、裕福な出身だし恵まれた人間関係もあるだろう(じゃなかったら、ああ言う活動は出来ない)。


「誰も孤独にしない」


と言う事が21世紀のアートだと思うんだよな。有史以来、一部のアートは限らた人にしか開放されていなかった。

美しければ良かったワケで、其れには技工と伝統と卓越した能力が必要だったからパトロン・システムは致し方がなかったと思うが。

しかし、アートってすでに開放されてんだよな。

誰もが持っているiponeは携帯電話でもPCでもないモノだし、アレはアートだろ、って。
もっと言えばスーパーマリオもアートだったし、腐女子が好むBL漫画もアートだろ。

『見知らぬ誰かと繋がる』

と言う事が20~21世紀アートなんだよ。60~70年代は其れを見た人をオルグする、って言う形だったけども、時代が違うでしょ?って。

今の時代ほど人と人が繋がることが困難な時代もないんじゃないか?って。

LINEやFB、ツイッターと言うアプリケーションを使わないと繋がれない、って変だろ?って。



311の話に戻るんだけども。



日本だけじゃなくて、世界レベルで『311以降/以前』ってなっちゃったんだよな。
だからアートにせよ、音楽にせよ、映画にせよ、『311以降に作っている』と言うスタンスは、

「アーティストです」

と他称/自称に関わらず『311以降』なんだ、って思う。

311以前のロジックは全て役に立たない。と言うよりも311以前の事は全て意味がない。

其れを意識しない作品なんて糞だと思う(震災後に大量発生した『震災ポエム』は死滅して欲しいが)。


私は311以降の事を大前提として考えている。

で、現状の音楽環境だと「音楽を聴きに行く」と言う行為が、能や狂言、オペラを観に行く並にハードルが高くなるだろうし、誰も行かなくなるだろうな、って思う。

5年、10年後に音楽をやる人、聴く人、その場所を続けなきゃいけないと思っている。インターネットで音楽環境は作れないモノだから。


で、上記の「88の提案の実現に向けて」だけども、こう言うのがアートです!(キリっ!)とやっていると、『日本の現代美術』って、あと5年で消えるんじゃないか?って気がする。

全体が面白くないと意味がない。

映画が面白いだけでもダメ。
音楽シーンが面白いだけでもダメ。

全体が底上げされなきゃならないし、底上げすべきだと思う。


最近、『現代美術』のフィールドからアホな話しか出てこない。此れじゃ困るんですよ。コチラも。



2016年2月14日日曜日

ゴルジェ

『GORGE(ゴルジェ)』と言う音楽ジャンルがあるらしい。


それを知ったのは昨日。来月の鳥の会議に出演してもらう『へヴィーウッド・バンド』のメンバーが『KΣITO』と言う人をフューチャリング・・・らしい。

で、紹介文に

『今回は、一部で熱狂されている謎の音楽ジャンル「ゴルジェ」にも精通しているトラックメーカーKΣITOが、ビート担当で参加する。』

とある。




ゴルジェってなんやねん?




と思った。知らない音楽のジャンルだ。ちょっと面白そうな気もする。

で、聴いてみる。

https://soundcloud.com/dubstronica/one-push-at-dommune-gorge
https://soundcloud.com/hanali

おお!これはカッコいいぞ!

しかし、ゴルジェの定義が怪しさ満点で笑える。

『インド~ネパールの山岳地帯のクラブシーンで生まれた新ジャンルの音楽ゴルジェ』

GPL(Gorge Public License)を名乗る(この曲はゴルジェです、と言うには)には3つのお約束があるらしく

・Use Toms(タムを使うこと)
・Say it Gorge(それがGorgeと言うこと)
・Don't say it Art(それがアートだと言わないこと)


音楽的な特徴は『タムを使うこと』だけである。なんやねん、って言う。確かにキックを使わないリズム・ビートは珍しい。

有識者のブログを読むと更に凄い。

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Gorgeを作るには以下のものが最低限必要と言われています。

DAWソフト(APPLE Logic、STEINBERG Cubase、ABLETON Liveなどなど)
タム音源

しかし、これは表向きの顔。

実際は作る本人が以下のクライミング経験を満たしてないと、オリジネーターから白い目で見られるという噂です。

・6000m峰以上の登頂経験
・フリークライミングで5.12a以上のオンサイト
・ボルダリングで有段者
・沢登りでIV級以上の沢の遡行成功
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なんだよ、その体育会系のスタンスは。


気合の入った登山者だけが作る音楽、って事か?

因みに私が『無酸素単独登山』に成功した山は『足立山』という実家の近所の山で、死ぬかと思いながら登ったのだが(途中から岩山になるし)、


標高550m


だった。Gorge Public Licenseになるには、足立山の10倍以上の山に登らなきゃダメってか?
しかも『ボルダリング』ってロッククライミングで『命綱がない状態』らしい。
沢登りでIV級以上の沢の遡行成功って東京都で沢登できねぇーよ!

しかも機材も限定されていてZOOM RT-234って言うデッドストックなリズムマシンだけらしい。



これ以外で作ったゴルジェは『ゴルジェではない』と言われるんだとか。下手すると海外から

『Your Gorge is fake!』

と怒鳴られるらしい。

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 『元々はインド~ネパール山岳地帯のクラブシーンで生まれ、
低音の強調とタムの連打が生み出す呪術的なグルーブを特徴とするGORGE(ゴルジェ)は、
近年カナダやアルゼンチンでも熱い盛り上がりを見せる、注目の音楽ジャンルだ。
GORGEの誕生に深く関わり、ネパールのGORGEシーンを代表するCLUB SherpaのレジデントDJ、DJ Nangaはこう語る。

「このグルーヴは岩の崇高さと奔放さを物語っている。ヤツを掴むとき、僕は行き、そして死ぬ」。

またアルゼンチンGORGEシーンで活躍するDJ、DJ FhuckTheChipping曰く

「ここには人間の表現は何もない。あるのは岩の硬さだけだ。君は耐えられるかい?」
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>「このグルーヴは岩の崇高さと奔放さを物語っている。ヤツを掴むとき、僕は行き、そして死ぬ」。
>「ここには人間の表現は何もない。あるのは岩の硬さだけだ。君は耐えられるかい?」


音楽について話しているのか?

サウンドクラウドで聞く限り

『岩』

とか

『沢登、大変っす』
『空気が薄いと辛い』
『冬場の沢登は寒くて死にそう』
『ロッククライミングでミスったら死んじゃうぜ』


とか、そう言った歌詞はない。

謎の音楽・・・・と言うわけでもないって位は聴けば分かる。


昨年、『ファンコット』と言うジャンルを知ったが(インドネシア・ハウス)、新ジャンルと言ってもリズムの変容であり、音楽の歴史ってキックを

『どこで、どう言うふうに、何回、打つか』

と言う所だと思う。モダン・ジャズだけが『キック』の呪縛から逃れる事が出来た数少ない音楽だが、モダン・ジャズ(バップ)ってダンス・ミュージックではないしなぁ。

1小節に4回だったり、ドラムンベースだったり、2ビート、4ビート、8ビート、16ビート、フリージャズの32ビートとか、ごちゃごちゃとあるのだが、ゴルジェだけは

『キックの呪縛から離れている』

と言うのがすごく面白い。


ちょっと調べ続けてみようと思う。

2016年2月7日日曜日

リナックスOS

トランスフォーマーと言うものがいる。




いる、と言うかトランスフォーマーって何故か車の形をしている。何故、自動車なのか?
おそらく原作がアメリカで、アメリカは自動車社会だからだろう。

思えば日本では一昔前に『ケータイ電話』が刑事として活躍するドラマがあった。






その国で最も身近な物が『正義の味方』となるんだろうか。


だとすれば世界一、向精神薬が売れている国って日本なんだから


『向精神薬が相棒の刑事ドラマ』


があっても良いと思うのだが。登場人物は皆、精神障害者。

主人公は統合失調症。


主人公の刑事が「糞!犯人を此処まで追い詰めたのに!」となるとリスパダール液

「おい!タカシ!私を使え!」

と言うのである。ソレで主人公の幻聴妄想が収まって犯人の逮捕、と。

因みに悪役は躁鬱病で不眠症。武器は

『抗鬱剤』

『睡眠薬』

『障害者手帳』

である。

この3つを駆使して、世界征服を企むのである。



しかし、トランスフォーマーって変だ。コンボイ総長なんて総長なのに、普段はトレーラーとして働いているのである。
他のトランスフォーマーも同じで、普段は一般車両や業務用車両として生活している。

で、悪役が来ると変身!する。


そんな正義のトランスフォーマーの息子が、父親(勿論、父親もトランスフォーマーだ)に言うのである。

「俺、将来はトランスフォーマーとして生きたくない!」

「おいおい!何を言い出すんだ!お前はトランスフォーマーなんだぞ?!」

「だって、親父、トランスフォーマーとして戦っているの時ってボランティアだろ?!。そんな金にもなりゃしない事は俺は嫌だ!」

「だが、お前がトランスフォーマーとして生まれてきたのは神からの授かりものなんだから。天性の・・・」

「冗談じゃないよ!『トランスフォーマー手当』とか『危険手当』が出るワケでもないんだろ?」

「そりゃ、トランスフォーマーだからねぇ」

「悪とか言うけど、悪って何なのさ!」

「そりゃ、悪いことしたりとか・・・」

「明確じゃないじゃん!俺はトランスフォーマーなんて嫌だ!」

「困ったな。こりゃ」



思えばギリシャ時代は『笛が上手い』とか『絵が上手い』と言うのは「神からの授かりもの」であり、神からの授かりモノである以上、それは公共性があるため笛が上手い大工は

『大工の仕事をしちゃダメ』

『笛の為に生きろ』

だったらしい。その観念は未だに西洋諸国では生きており、才能や天性の何か、ってのはモラルとして『公共へ変換しなくてはならない』らしい。

だからアメリカのセレブやアーティストは、しょっちゅう寄付をする。

あの寄付は税金対策でもあるのだが、とりあえず『公共へ返還する』と言うスタンスである。

だが、ネオリベ的な社会になってしまっているので最近のアメリカン・ヒーローはそこで悩む。


トランスフォーマーも最近は大変なんだなぁ・・・・







と思った所で目が覚めた。



最近、PCが壊れてしまったので致し方がなく2700円でウィンドウズXPを買ってきた。

ところが動作が不安定になったので再セットアップをしたらSP2になってしまった。で、SP3を探すがマイクロソフト社が突然、SP3の提供をやめてていた。

一晩、かけて不眠不休で探したのだが皆無。

「ウィンドウズ10にアップグレードしろ」

の一言だけ。いつからマイクロソフトはアップル社みたいになったんだよ!


憤慨しながらもSP2で使うか?と思った。だがセキリティソフトがインストール出来なかったりする。


PCって最新が常だが、一般の家電製品のように10年使う、と言う事が想定されていない。PCは2~3年で変更がデフォ。

しかし、PCはやはり高額な商品になる。冗談じゃない。

私が音楽やグラフィック(フライヤーの作成)で使っているのはウィンドウズXPである。全く問題はないが、壊れたら・・・と思うと憂鬱になるものである。


で、ノートPCはリナックスOS。


インストールは意外と簡単だった。一昔前までリナックスと言えばサーバーであり、OSとして使うのは相当にギークしかなかった。


2日間、かけて何とか使えるようにした。



之で何とかなると言いのだが。とりあえずmixiは使えている。ふむふむ。

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2016年3月3日(木)
場所:西麻布Bullets
open/19:00
start/19:30
chargeFree(1drink order)

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【KO.DO.NA】
クラブDJ・即興演奏・現代音楽を経て、劇団唐組に入団。退団後は劇中音楽の作曲や、Improvisation主体のバンドにて活動。 
2006年 Musical For Kitchen Records より『小人の化学』をリリース。 2010年 ルクセンブルグの soundzfromnowhere より「riunione dell'uccello」をリリース。 現在は主に、西麻布「BULLET'S」六本木「SuperDeluxe」に出演。 2013年、NY、韓国、デンマークにてツアーを行う。 また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。2014年、デンマークツアーを行う。
2015年、コペンハーゲンのレーベル『HIPSTER record』より「Riunione Dell’uccello」リリース
また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。 
http://kodona.web.fc2.com/indx.html
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【関 真奈美】
関真奈美 事象に式を当てはめて、現実からこぼれるものもふまえて異なる編成を目指す。 2013年武蔵野美術大学彫刻学科卒業。 
「boy meets cow」引込線2013 ゼミナール給食センター(2013)
「陳列の眺め」blanClass(2014) http://manamiseki.flavors.me/
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【Heavy Wood Band feat. KΣITO】
ヘヴィメタルのメタル(金属)をウッド(木材)に言い換え"木"で重低爆音を奏でる「ヘヴィウッド」と言うジャンルを打ち出すバンド。ドリルのドリタ、ノコギリのtabahiがコア・メンバー。
http://heavywoodband.tumblr.com/
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DJ:kentaro nagata(永田健太郎)
アンビエント/ドローンのソロ作品のリリースや、ギター、ラップトップでの即興、ヒップホップバンドなど、多方面で演奏。
["Distilled(sound)”][i ambient on]主宰。
PAやレコーディングエンジニアとしても活動。
谷保典主宰のTabletop Guitarsや、Mehata Sentimental LegendとのIl Offre Sa Confiance Et Son Amour、美湖とのUnU、ラッパー大袈裟太郎のサポートやmooonsなど東京の即興シーンでのセッションなどで活動中。
コンピレーションへの参加や、ソロでのリリースなど都内を中心に演奏。
solo work“(Have a nice) Flight”
http://ginjoha.blogspot.jp/2011/03/gj-019-japan-8.html







2016年2月1日月曜日

雪の降る町を

昨日、食事をしながら『ラジオ深夜便』を聞いていたらリクエスト・コーナーがあった。





『ラジオ深夜便』は元々は昭和天皇崩御に備えて24時間放送のラジオって事で作られた番組だが、現在では不動の地位を誇る番組である。

内容はバラバラなんだがリクエスト・コーナーが中々、良い。

不眠に悩む後期高齢者達が葉書でリクエストしてくるのである。

何しろ後期高齢者。



「メール」

「インターネット」



とは縁も縁もない。「http://www」と聞いても

「あー、懐かしいな!キラーカーンは怖かったな!グレート東郷は嫌な奴だったが、良いガイジンを連れててきよった!『血はリングに咲く花』は名言じゃ!ハルク・ホーガンはまだ生きとるかね?」

「あの、それはWWE(アメリカンのプロレス団体)じゃないですか!」

となるのがオチだ。




一時期は『夜はぷちぷちケータイ短歌』が好きだったが、此れが若年層が短歌を送ってくる、と言うワケでメールがメイン。

だが『ラジオ深夜便』は未だに郵送である。



「先日、アルゼンチン・タンゴ特集はとても素敵でした。途中、ウトウトとしてしまい始まりの曲を録音する事が出来ませんでした」

とか。未だにラジオのエア・チェック。


後期高齢者にとって『YOUTUBE』なんてモンはない。




そんなラジオ深夜便。


食事をしていたら『雪の降る町を』がリクエストされていた。ユニコーンが『雪の降る町』と言う曲をやっているが、高英男と言うシャンソン歌手の持ち歌だったらしい。

思えば、この曲は藤子・F・不二雄の『エスパー魔美』でも、題材として使われていた曲である。

藤子・F・不二雄も一応、戦中派の世代で。


戦中派と言うか終戦と言うか敗戦を、物心ついた年齢で知っている人にとって昭和30年代に空前の 

『シャンソン・ブーム』


が起きたらしい。もう、至る所にシャソン喫茶やシャンソン専門ライブハウスがあり、其処で昭和30年代の青年達は泣いていたんだとか。



で、リクエストではナイト・フライさん(79歳)

「『雪の振る町を』をリクエストします。この曲の思い出としては東京から札幌に赴任した頃です。当時、新婚で、6畳一間で楽しい時期でした。妻は札幌出身で、雪が降ると銭湯に行けず、いつも二人で銭湯に帰り道にこの曲を歌っていました。そんな妻も15年前に61歳で脳梗塞でなくなりました」


79歳で『ナイト・フライ』って言うラジオ・ネームは凄いな、と思った。ドナルド・フェイゲンかよ、って言う。




で、『雪の降る町を』が流れる。





イントロしか知らなかったのだが、改めて聴いてみるとアレンジが凄い。コード進行が凄い。
死ぬほどCOOLで、クラシックの小品みたいな名曲だった。


然し


そのリクエストを聴きながら思ったのは、別のことだった。


リクエストをしてきた79歳の男性にとって初婚が何時だったのか分らないが時代を考慮して20歳だろう。
だとすると60年ほど前の話だ。



石原裕次郎が『太陽の季節』を執筆し、 「トニー谷長男誘拐事件」が発生した頃である。



って何の時代だか分らないが、米ソ冷戦が始まった頃だろうか。

で、水爆実験が世界的な流行となり、日本人は貧乏だが、暇だった。

何しろ新婚で6畳一間ってのが当時はスタンダードだったわけだし(当時の植木等の映画にも、そんなシーンがある)。


今だったら6畳一間でプロポーズしたら、流石のヤマトナデシコでもアイスピックで腎臓を滅多挿しにしてくるだろう。


だが、当時はデフォだった。



1955年なのでTV放送は始まってないからラジオがメイン。

1955年に東京通信工業(現:ソニー)が世界初のトランジスタ・ラジオを19800円で発売している。で、当時の大学初任給が1万円なので、単純計算で

20万円ほど

だろうか。この『ナイト・フライ』氏が、トランジスタ・ラジオを持っていたかどうかは不明だが安くても10万円だろうか。


とは言え娯楽がない時代。

しかも札幌だ。


「とか言いながら銭湯から帰ってきたら、SEXばっかりしていたんだろうなぁ」

「当時は知識がないからアナルに突っ込んじゃったりして『あなた!其処じゃありません!』とか言われたりして」

「帰宅してSEX。食事してSEX。食後にSEX。風呂上りにSEXだったんだろうなぁ」

「で、避妊具なんて札幌にはアイヌ民族が使っていたアザラシの腸を加工した奴くらいしかなかっただろうから当然、生ですよ。新婚とは言え直ぐに子供が出来て、暫しの禁欲って言う」

「フェラチオなんて技術は1955年にはなかったし、愛撫って言う技術も90年代に入るまで殆どなかったらしいから即、突っ込んで、まだ若いから直ぐに出ちゃって」

「40代位で『オギノ式避妊方法』を知るけど、すでに其の頃には飽きていて」


と思った。


人間のやる事は草食系男子と言う人種がいるらしいが、草食系だろうと肉食系だろうとヤル事は何時の時代も大して変わらない。


そんな事を考える私は心底、根性が腐っているなぁと思った。