それを知ったのは昨日。来月の鳥の会議に出演してもらう『へヴィーウッド・バンド』のメンバーが『KΣITO』と言う人をフューチャリング・・・らしい。
で、紹介文に
『今回は、一部で熱狂されている謎の音楽ジャンル「ゴルジェ」にも精通しているトラックメーカーKΣITOが、ビート担当で参加する。』
とある。
ゴルジェってなんやねん?
と思った。知らない音楽のジャンルだ。ちょっと面白そうな気もする。
で、聴いてみる。
https://soundcloud.com/dubstronica/one-push-at-dommune-gorge
https://soundcloud.com/hanali
おお!これはカッコいいぞ!
しかし、ゴルジェの定義が怪しさ満点で笑える。
『インド~ネパールの山岳地帯のクラブシーンで生まれた新ジャンルの音楽ゴルジェ』
GPL(Gorge Public License)を名乗る(この曲はゴルジェです、と言うには)には3つのお約束があるらしく
・Use Toms(タムを使うこと)
・Say it Gorge(それがGorgeと言うこと)
・Don't say it Art(それがアートだと言わないこと)
音楽的な特徴は『タムを使うこと』だけである。なんやねん、って言う。確かにキックを使わないリズム・ビートは珍しい。
有識者のブログを読むと更に凄い。
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Gorgeを作るには以下のものが最低限必要と言われています。
DAWソフト(APPLE Logic、STEINBERG Cubase、ABLETON Liveなどなど)
タム音源
しかし、これは表向きの顔。
実際は作る本人が以下のクライミング経験を満たしてないと、オリジネーターから白い目で見られるという噂です。
・6000m峰以上の登頂経験
・フリークライミングで5.12a以上のオンサイト
・ボルダリングで有段者
・沢登りでIV級以上の沢の遡行成功
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なんだよ、その体育会系のスタンスは。
気合の入った登山者だけが作る音楽、って事か?
因みに私が『無酸素単独登山』に成功した山は『足立山』という実家の近所の山で、死ぬかと思いながら登ったのだが(途中から岩山になるし)、
標高550m
だった。Gorge Public Licenseになるには、足立山の10倍以上の山に登らなきゃダメってか?
しかも『ボルダリング』ってロッククライミングで『命綱がない状態』らしい。
沢登りでIV級以上の沢の遡行成功って東京都で沢登できねぇーよ!
しかも機材も限定されていてZOOM RT-234って言うデッドストックなリズムマシンだけらしい。
これ以外で作ったゴルジェは『ゴルジェではない』と言われるんだとか。下手すると海外から
『Your Gorge is fake!』
と怒鳴られるらしい。
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『元々はインド~ネパール山岳地帯のクラブシーンで生まれ、
低音の強調とタムの連打が生み出す呪術的なグルーブを特徴とするGORGE(ゴルジェ)は、
近年カナダやアルゼンチンでも熱い盛り上がりを見せる、注目の音楽ジャンルだ。
GORGEの誕生に深く関わり、ネパールのGORGEシーンを代表するCLUB SherpaのレジデントDJ、DJ Nangaはこう語る。
「このグルーヴは岩の崇高さと奔放さを物語っている。ヤツを掴むとき、僕は行き、そして死ぬ」。
またアルゼンチンGORGEシーンで活躍するDJ、DJ FhuckTheChipping曰く
「ここには人間の表現は何もない。あるのは岩の硬さだけだ。君は耐えられるかい?」』
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>「このグルーヴは岩の崇高さと奔放さを物語っている。ヤツを掴むとき、僕は行き、そして死ぬ」。
>「ここには人間の表現は何もない。あるのは岩の硬さだけだ。君は耐えられるかい?」
音楽について話しているのか?
サウンドクラウドで聞く限り
『岩』
とか
『沢登、大変っす』
『空気が薄いと辛い』
『冬場の沢登は寒くて死にそう』
『ロッククライミングでミスったら死んじゃうぜ』
とか、そう言った歌詞はない。
謎の音楽・・・・と言うわけでもないって位は聴けば分かる。
昨年、『ファンコット』と言うジャンルを知ったが(インドネシア・ハウス)、新ジャンルと言ってもリズムの変容であり、音楽の歴史ってキックを
『どこで、どう言うふうに、何回、打つか』
と言う所だと思う。モダン・ジャズだけが『キック』の呪縛から逃れる事が出来た数少ない音楽だが、モダン・ジャズ(バップ)ってダンス・ミュージックではないしなぁ。
1小節に4回だったり、ドラムンベースだったり、2ビート、4ビート、8ビート、16ビート、フリージャズの32ビートとか、ごちゃごちゃとあるのだが、ゴルジェだけは
『キックの呪縛から離れている』
と言うのがすごく面白い。
ちょっと調べ続けてみようと思う。
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