17:30に駅で待ち合わせ。
しかし、寒い。4月も終わり、ってのに真冬並み。
元々、海洋民族であるデンマーク人は寒くないのだろうか?
と思っていたのだが、やっぱり寒いらしく薄手のコートを羽織っている。
私はセブンイレブンで、ホットドッグだ。貧乏人の為にあるような食い物だ。と言うか貧乏旅行なので、其れ位しか食べる事が出来ない。
然し店員に「いつも来るアジア人」と言う感じで覚えられてしまったらしく毎日、1日2~3回くるので見兼ねた店員が今日は無料でだしてくれた。経済大国ニッポンから来たリアル・貧乏ジャパニーズ。
そう言えば観光で来ている白人女性がバスタオル一枚でシャワールームに行く処を目撃できた。
コペンハーゲンは結構、良い場所だ。
トミーと落ち合ったのだが、実はトミーも場所を知らないのである。
「以前はどうしたの?」
と聞くと
「一度だけ行ったけど、ビールを飲み過ぎてしまって覚えてない。確かタクシーで帰ったから」
と何とも心持ちない。しかも寒い。トミーに
「俺は日本人だから今日は凄く寒いな!って思うんだけどトミーはどう思う?」
「寒いよ!」
との事。トミーは祖母が中国人、父親がスウェーデンだったかスコットランド人だったか。だからデンマーク原住民ではなくてクォーター。だから、私と余り身長は変わらない。
本人は
「だから雑種だ」
と言うが、そんな事を言い始めたら私も・・・と言うか九州人は皆、雑種だ。私の顔だけでも朝鮮系、アジア系、彼是系、と一体、何人の血が混じっているのか想像も付かない。
「俺もだよ」
と話しながらバス停へ。
(因みにメイフェンの店員はスキンヘッドなんだが半そでのTシャツだった!)
結局、バスで行くことにしたのだが、降りて見てもメンフェン(スペースの名前)はない。
トミーがipome4sで探すが、最終的には「人に尋ねる」事で解決された。デジタルは意外と充てにならない。
しかし歩かされたなぁ、、、。機材以外にもゴチャゴチャと入っていたので重たいのなんのって。スーツケースが壊れそうだ。
行くとヒップホップ風のグラフィティまみれの一角がある。此処らしい。
何処から大麻の香りもする。
メンフェンの正面はクラブ。ルーツdubが流れていた。
その横は糞みたいなバンドが演奏している。
倉庫を改造したかんじである。コペンハーゲン・アンダーグラウンド・シーンの最前線らしい。
昨日、セッションしたギターの子が知っていて「ノイズ・ファクトリー」と言っていたがデンマークは小さな国だが、ノイズ等をやる人は一定数いるらしい。こう言う音楽って何処に行っても一定数いるのだろう。
まぁ、汚い。って言うか雑然としている。
倉庫にスピーカーやターンテーブルを置いただけ、と言う感じ。
サウンドチェックを済ませて、私が最初。
演奏は何故か45分押し。
20:45にスタート。
因みに観客は
7人!
と言うハードコアっぷり。私と対バンの女性ディオの客も含めて此れである。
厳しい道のりを感じるが、嘆いても仕方が無い。
音量は倉庫なので矢鱈と響く。だが、ボリュームは目一杯に上げる。
終わってからトミーが「最高だったよ!」と言う。他の人にも彼是と言われたが評判は良いらしい。
色々と聞かれたり話しかけられたが流れていた、好意的だった。
ギャラが3万円だったのが驚きだったが、多分、文化庁とかそう言う処から金が出ているんだろう。ってかデンマークは現代美術等に金を結構、出すらしく、このメイフェンと言う場所等も普段は子供から大人までのワークショップ等に使われている。
で、ギャラと言ってもメイフェンから、と言うよりはデンマーク国家から。7人で3万円は計算しても合わないので、恐らく「1回のライブ出演者には幾ら払う」みたいなのがあるんだろう。
それにデンマークは元々、お金持ちな国だ。ホットドッグが500円なんだし。
トミーが「今日はスタジオに泊まりなよ」と言うが初日は酒でぶっ倒れて、次の日はハーブでぶっ倒れて、流石にぶっ倒れっ放しで疲れてきた。実際、頭が痛かった。
「今日は体調が芳しくないので帰りたい」
と言う事で帰宅。
ホテルで撃沈。
翌日には復活できたが。
因みに対バンの女性が可愛い声で、しかもセクシーな格好で良かった。音は非常にどーでも良いサウンドで、聴いても聴かなくても別に良い、と言うか。
切迫感がない。
切迫感のないパフォーマンスは退屈だ。ストーンズですら今だに切迫感を保っていると言うのに。
だけど女性がセクシーで可愛いからOKかな。「ピヨピヨマシン、素敵」と言ったのでプレゼント。
帰宅する時にトミーに
「あの子がピヨピヨマシン欲しいって言うから一個、上げた」
「あ~、だってセクシーだったもんね」
「でしょ!背中が大きく空いたドレスでさぁ。絶対、ノーブラジャーだよ」
「声も可愛しな!」
「そう!そう!」
「音はどーでも良いのだけど、ターンテーブルの女性は可愛いかったよね」
「でも、それだけだったけどねw」
どうしてもお互い、『男性』なのでこう言う話はスラスラと通じる。
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