様々なジャンルの『パロディ:BL』が多い。メインは少年ジャンプ系だが、個人的に驚いたのは
『フリッパーズ・ギター』
『ヘタリア』
『劇団新感線』
がBLとして成立しており、尚且つコーナーまである事だった。ちなみに『ヘタリア』は
国を擬人化
なのである。だから「やめろよ・・・ふらぁ・・・んすぅ・・・!」「かわいい・・・イギリス・・・」と言う凄まじい台詞が出てくる。
国を擬人化って凄いな、と思った。
ってか、フリッパーズとかオザケンをBLってどーなんだ?と思うが、それよりも
『劇団新感線』
である。一介の小劇場あがりの劇団がBLになるのであれば
『状況劇場』
『演劇実験室:天井桟敷』
『曲馬館』
『東京グランギニョル』
『月食歌劇団』
『早稲田小劇場』
『青年団』
『劇団ゴキブリ・コンビナート』
『劇団乾電池』
『劇団つんぼ桟敷』
もBL化されているのではないか?と思ったが、当然なかった。
仕事が暇だったので『状況劇場~劇団唐組BL』を考えてみた。
唐組の看板役者は稲荷卓央と言う役者である。稲荷さんが唐さんに
「か・・・唐さん!」
「稲荷!なにを・・・」
「ぼくは・・・ぼくは・・・」
「稲荷!やめろ・・・っ!ぅ!」
と考えてみたのだが、どうしても唐十郎の年齢が高すぎるので『単なるホモ小説』にしかならない気がする。
で、天井桟敷に関しては作品自体がBL系も多いので、あえてBL化する事もないだろうし。
で、フリッパーズのBLがあるのである。
「だったら・・・」
と思い
『裸のラリーズ』
『灰野敬二』
『非常階段』
『インキャパシタンツ』
『19』
『ボアダムズ』
『ハナタラシ』
『メルツバウ』
のBLはないか?と店内を昼休憩時間が許す限り探してみたが、やはり無かった。
「ノイズは腐女子に受けないのか?」
と思ったが、有識者曰く
「Bis階段で普段、ノイズを聴かない人もノイズ・ミュージックに興味を持ち始めた、らしい」
と言う。
その有識者の意見が間違いないのであれば腐女子が「灰野さん、萌えるわぁ~」と言っていても良いはずだが、10代~20代前半の子が灰野氏やラリーズ、インキャパや非常階段を聴くとは余り想像がつかない。
10代の頃の私は(今もそうだが)非モテ・非リア充・童貞でノイズを聴いていたが、やはり変な男の子だったんだろうか。
しかし、『なければ作る』が腐女子カルチャーである。
とりあえず手に入れた12冊のBL漫画~小説をモチーフに書いてみよう。
ただ、BLの有識者曰く
「非常階段のメンバーはルックス的にBLに適していない」
と言う。確かに頷ける意見である。
(非常階段:JOJO広重)
だったら、誰になるのか?すわ
『灰野敬二』
と
『裸のラリーズ』
だろう。両者を『ノイズ・ミュージック』と定義してしまうのは若干、抵抗があるが
「分かり易さ」
「見た目のインパクト」
「痩せている」
「皆が大好き」
「信者が多い」
「太ってない」
と言う点でBL化は可能かと思われる。ちなみに生年月日を調べると水谷孝(裸のラリーズ)の生年月日は1949年。順当に考えると水谷孝が『責め』で、灰野敬二が若干、年下なので『受け』だろう。
知らない人の為にYOUTUBEを貼り付けると裸のラリーズ(水谷孝)はこんな感じ。
で、灰野敬二はこんな感じ。
水谷孝(裸のラリーズ)
水谷孝(裸のラリーズ)
灰野敬二
灰野敬二
ルックス的には悪い部類ではない、と『思う』。
設定としては『ラリーズ(責め)』『灰野敬二(受け)』である。
3時間かけて書いてみた。ってか、殆ど別の作品のパクリだが。
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ロックの味がする。
地べたに擦り付けた唇を、閉じる余裕がなかった。灰野は青臭いピックの欠片と、湿気の多い床を歯の縁で削って食った。
テクニックに屈して這いずるフリージャズの為の食い物だ。
デビューしたころから幾度となく理不尽な評価に叩きのめされて、その味を覚えた。
惨め過ぎる境遇に逆らって、自分もエレキ・ギターを買った。
6本の弦をコントロール出来れば、未来を変えられる、思ったこともあった。
輝ける『ロック・スター』等という、身の程を知らぬ高みを望んだ。
地獄のフリージャズから逃げ出し、自由になりたかった。
―けれども全部は幻だ。
何もかも空虚な、がらんどうだ。
―どうせ、俺は何処にいても雑音しか出せないギタリストじゃないか。
救いがたく間違ったミュージシャンだから、吉祥寺マイナーの内側に封じ込められなければならない。
決して変われない野良犬だから、いつまでも鞭打たれなければならない。
幸福にはならない。
幸福なぞは何処にもない。
―それなのに、幸福に似た幻を見た。
灼熱の真夏に、手では触れられぬ妖艶を見たのと、同じだった。
「水谷・・・」
灰野は呻く。
這いつくばるから躰の節々が軋んで痛む。
うつぶせ、無理な体勢で押さえつけられている。
「・・・嫌っ・・・だ・・・」
何度も嫌だと繰り返した。
誰が来ても不思議ではないライブハウスの楽屋だった。こんな危うい場所で抱かれているワケにはいかなかった。
本気で拒んだ。
「嫌だ・・・っ。っ・・・嫌・・・っ」
水谷の腕の下でもがき、暴れ、抵抗した。
無論、敵わなかった。
水谷の熱い躰にのしかかられ、後ろから犯された。
手荒な暴行だった。
自分にはお似合いの顛末だ。
愛も行為も一切、関わりなく、ただ世界の必然として古参のミュージシャンは、卑しいアヴァンギャルド音楽家を喰えば良い。
あらゆる誇りを剥奪し、踏みにじり、殺せ。
殺してくれ。
ろくな前戯もなく解されぬ肛門に重たく突き入れられた熱量を、灰野の肉体は受容できず、のたうち、悲鳴をあげ、涙を流す。
この男とは何度も性交してきたのに真実の辱めを、まだ与えられていなかった。
まだ与えられていなかったから・・・欲しかった。
水谷の全てを欲しかった。
正気の沙汰ではないのだろう。
どうしようもなく、狂いすぎているのだろう。
ライブハウスの、安っぽい照明が両目を曇らせる。
開けっ放しの楽屋に、醜悪な喘ぎ声がどれほど洩れ響いてしまっているのか、自分では知ることも出来ない。
脳天まで突き通すショックと、己の内部に横溢する異物の猛々しさに、意識を激しく揺さ振られた。
ガクガクと灰野は痙攣し、まるで煉獄へ落下しかかった者のように地面に縋りついた。
「水谷・・・水谷・・・」
理由もなく名前を呼んだ。
うわごとだ。
落ちていく恐怖から救われたかったのか。
俺と一緒に落ちてくれ、と懇願したかったのか。
駄目だ・・・・。
今更、許されない言葉だ。
「うわ・・・・・あっ・・・・・・ア・・・・・・ぁ・・・・・・。ぁ・・・・・・!」
水谷の欲望の形が突き入れられ、痛切に内壁を抉るたびに、泣き叫ばずにいられない。
なのに同時に、いっそう水谷を求める極端な衝動が育つ。
「い・・・・・・や、ぁっ・・・・・・んぅ・・・・・・・ン・・アァ・・・・・・!」
痛みを超越した隠微な感覚が、本能の奥底から引き出され、灰野は慄然とする。
苦悶に見せかけた悦びの扉を開いたのは、誰だ。
水谷を追い込んで、この強姦を招いたのは、誰だ。
―そうじゃない。
麻痺した心の片隅で否定する。
―そんなつもりじゃなかったんだ。
この男が俺を不幸にするなんて、知らなかったんだ・・・・・・・。
手遅れの告解だ。
「ぁ・・・・・・・あぁ・・・・・・ああぁ・・・・・・・あ、あ・・・・・・・!」
単なる悲鳴でも得意のスクリーミングで済まない、淫猥で強欲な声が、押し殺しても喉から溢れてくる。
「あっ、ぅ・・・・・・く・・・・・・っ」
涙と唾液にまみれた顔を地面に押し付けても、躰の反応は隠しようがない。
自動的に腰が蠢き、えげつなく快楽を貪ろうとする。
内壁の粘膜が、咥え込んだ熱量に絡まるように吸い付く。
「求めているのか」
灰野の背に覆い被さり、耳元で水谷が囁いた。
汗に濡れた水谷の胸板を感じて、ぞくりとした。
この男の手で存分に愛撫されたい。
くちづけが欲しい。
「違・・・っ、ぅ・・・・・・」
きれぎれの呼吸の合間、首を横に振った。
「殺せよ・・・」
涙声で言った。
水谷は答えなかった。
不意に後頭部を鷲掴みにされ、髪を後ろに強く引かれて、灰野は喉を仰け反らせた。痛みと苦しさで、我慢できずに、また喘いだ。
「灰野君。オマエがそれを言うたびに、水谷がどんなにたまらない気持ちになるか分かっているのか」
水谷の甘い声が灰野の鼓膜をも犯す。
灰野の耳朶を、水谷が一度噛んだ。背筋を走る魔的な電流に、灰野は身をこわばらせた。
水谷の舌先が灰野の耳朶の表面をねぶり、やがて唾液と共に、ぬるりと耳孔に潜り込んだ。ひっ、と灰野は悲鳴を発した。
「あっぁ・・・・・・・ぁぁ・・・・・・・ん、ン・・・・・・ん・・・・・・・、ぁ・・・・・・・!」
巧みな唇と舌で性感の存処を煽られた。
自らの皮膚の濡らされる音が、いやらしく大きく聴覚に響き、熱病のように全身がヒクヒクと反応した。
「はぁっ・・・・・・・・ぁぁ・・・・・・っ」
抗う余力が四肢から消え去った。もう、水谷の思い通りになるだけだった。
「ぅ・・・・・んぅ・・・・ぅ、ぅ・・・・・・」
嗚咽が止まらない。
耐え難い敗北であり、羞恥だ。
この男の前で泣き続けるなんて。啼き続けるなんて。
死ぬほどの屈辱であり、同時に逆転した、暗い歓喜だ。
「何故、泣いている」
水谷が尋ねた。
「後悔しているか」
後悔・・・・・・何を?
過去のどの時点から間違え続けているのか、灰野には分からなくなってきていた。
逆らわずに裸のラリーズのファンとして愛される道を選べば、お互いに傷つかずに済んだのか?
そして、この男の悪評を増やし、ヒッピー達の中に繋ぎとめておけば俺は幸福になれたのか?
「・・・だから・・・言ったじゃないか・・・」
喘ぎすぎて潰れた咽喉で、灰野は呟く。
「水谷・・・君に僕はがっかりしていたんだ・・・」
「・・・・」
水谷が黙った。
灰野の暴言を罰するかのいように、水谷の手が灰野の下腹部へ回りこんだ。
これまでずっと放置されていたにも関わらず、その部分はとうに勃ちあがり濡れそぼってさえいた。
灰野のあらゆる欺瞞と虚勢を看破する手つきで、水谷の熱い指がソレを掴んだ。
昂揚を露わにしている灰野の陰茎を、ただ確かめるためだけの触り方をした。
淫乱な牝犬。そう罵られるに近かった。
灰野は身悶えした。破裂してしまうと思った。
壊れる・・・気が狂う・・・!
「みずぅ・・・・・・たぁ・・・ぁ・・・」
「灰野君・・・・水谷は川崎クラブチッタのステージにあがっても、オマエを待つことは出来るだろう」
水谷が言った。
「ひとかけらも、水谷を信じる気がないのか」
朦朧と揺れる意思の底で、灰野は水谷の声を聞いた。
・・・・何を言っているんだ!と思った。
雨と雨の間隔すら待てずに、僕は狂っているのに。
これ以上、まだ、もっと、この男と・・・。
水谷が去った後の、無限の孤独を想像した。大地が熔けて無くなるような眩暈を感じた。
「そん、な・・・・半端な触り方しないで・・・・・いかせて・・・・」
ちゃんとした音声にならぬ、吐息だけの声で灰野は哀願した。
「後ろも、君の好きに使って・・・・いいから・・・・。」
「水谷に返事をし給え。それからだ」
「返事・・・」
ぐちゃぐちゃに混獨した頭から、正しい回答など引き出せやしない。
灰野は考えるのをやめた。
「君がいなくなったら、僕は・・・」
再び、涙がこみ上げてきた。
生きていけない、と思った。
それほどまでに、この男に運命を縛られている。
「そしたら・・・・僕は吉祥寺マイナーの出演をやめて・・・フリージャズのバンドでギターでも弾いて・・・すぐに売れなくなって、君を僕から自由にしてあげるよ」
馬鹿な事を言った。
水谷を信じると、とは言えなかった。水谷を追って自分もサイケデリック~ノイズを目指すのだと、答えられなかった。
水谷の望む返事を与えられなかった。
「・・・・・っ、あ!」
灰野は身を竦めた。水谷の指が灰野の昂ぶった陰茎を強引に擦り上げ、射精させた。
自分の気持ちとは、無関係な、無理やりに強いられたソレに、快感はなかった。
ずるっと水谷の男根を躰の奥から引き抜かれた。
灰野は瞬きをした。
肉体に与えられた衝撃と虚脱感で、少し呆然とした。
自分の体内に水谷が射精しなかったことが、悲しかった。
道具以下の役立たずに、自分が成り下がった気がした。
「・・・Last One・・・?」
しゃがれ声で、それだけ尋ねた。
水谷が灰野の躰を手放した。
横倒しに、楽屋に転がされた。
「夜明けがきた」
水谷が言った。
「時代は変わっても、こちらは変わらない。とどまり、進み続ける。そして両者の間に壁があるとするならば、それも壊してやろうじゃないか。名声、名誉、それらどれもくだらないものだ。敗北の中にも勝利はある。こちらにとって勝利も敗北も関係ない。敗北したからと言って、それがなんだ。こちらはすじを通す為に戦い続けるであろう。もし勝利という言葉があるならば、それを意味するであろう」
「はっは・・・」
灰野は小さく笑った。
破鐘のように頭蓋骨が痛んだ。硬く瞼を閉じた。水谷の姿を見たくなかった。世界の全てを真っ黒に塗り潰したかった。
「うまくできない・・・・」
呪いの言葉を吐いた。
殺して貰えないなら、それを言うしかなかった。
灰野の指が、無言で、灰野の頬を撫でた。
そこにこびり付く、埃やチリを拭った。
触るな!と言いたかった。
こんな有様になってまで、優しくするなと言いたかった。
だが水谷の手をはねのける気力が、沸かなかった。
されるがままにしておいた。
「ステージで水谷と会い給え」
水谷が言った。
「音量の海から逃げてはいけない。君は僕とBlue Cheerのコピーバンドを組んだことがあるのだから」
どうしてBlue Cheerなんか。
我慢できなくなって、灰野は声を荒げた。
「消えてしまえ。君と話すことなんて、ない」
「・・・驚かないでくれ給え」
水谷の指が、灰野の頬から離れた。
身じろぎせずに、灰野は水谷の気配を背中で感じた。
水谷が黒い皮ジャンを拾い、遠ざかっていく。
その物音を、灰野は息を殺して聴き続けた。
「・・・・・・」
のろのろと躰を起こし、下着やサングラスの乱れを直した。
全身が疲労し、だるかった。
「・・・水谷」
呼びたくないのに、唇がその名前を反復する。
「水谷・・・水谷・・・」
時間を戻して、もう一度、間違っていない道を探せたとしても・・・。
結局、どうしたってこの胸全体を覆う痛みは変わらなかっただろう。
立ち上がって灰野はよろめいた。両膝をつき、四つんばいになって、嘔吐した。
胃が空になるまで、吐いた。涙も枯れるまで流した。
壊れた心も、壊した恋も、滅茶苦茶に、躰の外に吐き出してしまえたらいい。
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いくつかの作品をパクって書いてみたのだが、文章が無茶苦茶に下手で模写するのが大変である。
矢鱈と『余り使われない漢字』が多いうえに『体言止め』と言う文体が多く、非常に読み辛い。
うーむ。
リクエストがあれば続きを書くが、どーなんだろうか。
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