フライヤーを配る為に高円寺へ。
予定では高円寺RAREに『村八分』のCDが1000円で売っていたので、其れを買おうと思っていた。
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円盤にフライヤーの折込をお願いするのだが、CDショップだし無料でってのも何だか気がひける。
何か安いものでも・・・と思ったら、こんなCDがあった。
『おきあがあり赤ちゃん』
有無を言わず買ってしまった。
金欠なので上限は500円だったのだがお会計は
「1750円です」
とアベノミクスを痛感。
俺の一日の生活費以上じゃないか。
フライヤーを配りに行ったのか、CDを買いに行ったのか分からん。
思えば新作と言うか
『ライブ会場での物販』
『貰ったCD』
『中古盤」
のCDを買ったのは・・・確か1年前だったと思う。メレディス・モンクのCDだったか、デイヴィット・チューダーのCDだったか、ミニマル系のCDだったか、其れを新宿のタワーレコードで買ったのが最後だった。
音楽をやっているのに、音楽CDを買わないとは!と思うのだが、20代から30代半ばまでは鬼のように買っていた。
『高円寺RARE』
のジャズ・コーナーとか一時期、品薄になったほど。
高円寺『ヨーロピアン・パパ』もバカスカと買っていた。
一番、買っていた時期は誰もがそうだったように高校生~学生時代。
DJをやっていたこともあるのだが日課のように一日1枚~2枚は買っていた。
誰もがそうだと思うのだが年齢と共に音楽メディア、本、洋服を買わなくなる。
映画は別かもしれないが新作を観なくなる。
『音楽CD』
『音楽メディア』
と言うモノに対して、性欲にも似た衝動があった時期あるものである。
其れと自分で曲を作り始めた動機が
「聴きたい音楽がなくなっちゃった」
「じゃあ、自分で作ろう」
だったからかも。
私が作る曲は私が聴きたい音楽。
昼間の高円寺円盤でふと、此れを手にとった。裏面を観ると
『プロフィール
1957年千葉市生まれ。赤ちゃんでもわかるPOPな現代音楽?!。赤ちゃんをあやすガラガラと起き上がりこぼしの音だけで作りました。
音の加工はSoundEngine宅録。
音楽経験がないので楽器は使っていません。好きな音楽は云々』
とある。
SoundEngineは私も散々、使い倒しているソフトだが無料のソフト。
音楽をやる人は普通、こう言うソフトは使わない。
使わない、と言うか公言しない。
凄いマスタリング・ソフトなのだが「有料と無料では、有料の方が格が違う」と言うのがDAW界隈の発言。
ってか、SoundEngineって録音は出来るけど、DAWのような便利な使い方は出来ない。
何しろVSTもプラグインも使えないし、O/Iも使えない。
自転車で立ち漕ぎで急いで家に戻る。
部屋へ入って袋からCDを出すのだがラミネートが綺麗に破れない。
何故か焦る。
何度、爪を立ててもラミネートの糊が外れないのである。
「どんな音か早く聴きたい!」
と仕方がないのでライターで炙って開けた。
女性経験が『日露戦争でに日本軍前線兵士』の生き残りよりも少なかった頃。
女性と致す際に洋服を脱がせる。
ところが男性の洋服と違って、女性の洋服は上から下まで脱がせるのに手間が掛かるものが多い。
特にブラジャー。
構造は分かるのだが「早く取らなければ」と言う焦りだけが通過する。
音楽と肉欲は似ている。
「急いで脱がせたい!」
と言う衝動は久し振りだな、と思う。
無理矢理、空けてCDプレイヤーに叩き込む。
嗚呼・・・音楽だ・・・と思う。
映画『黒猫・白猫』に老いて病院暮らしをしている祖父の為に孫が楽団を率いて目の前で演奏させる。すると老人が
「ああ!音楽だ!!!」
と急に元気になって退院する、と言うシーンが好きだ。
音楽は、どんな薬よりも効く。
『村八分』のCDは買わなかった。
だけども全盛期の山口富士夫が束になっても敵わない音がスピーカーから流れてくる。
今、『音楽』を聴いている。
音楽って何だろう?
其れに対しての純粋な姿勢なのかもしれない。
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