鳥の会議終了!。
『鳥の会議』だが、webを作ってくれた変なドレスさんから「第何回、とかありますか?」と聴かれたのだが思えば何回目なのか忘れている。
規律の国、イギリスからやってきた『モーガン・フィッシャー』なんかはキチンと数えていて、前回が95回目で、100回やったら止めるらしい(大ファンなので断固、200回目を希望する予定だが)。
だが、大雑把な国、九州からやってきた私は第何回とか覚えてない。フライヤー等が資料となるのだろうが第一回はフライヤー無し。第二回からフライヤーを作り始めたが確かプリンターで刷ったモノで、手元にない。
印刷屋に発注し始めてからならあるが、其れも随分と経ってからである。
でも、どの道、『第何回』って言うモノじゃなくて年に最多で3回。通常は2~1回だから余り意味はないのかも。
スーパーデラックスでチャージフリーのイベントで言えば『テストトーン』『モーガンズ・オルガン』『サウンドルーム(チャージはあるけど)』だけども、これらは毎月やっている。
毎月は羨ましいけども、『鳥の会議』は毎月って言うコンセプトではないし、良いのだけども。
普段だと逆リハ(C→D→A)なのだが、今回は通常リハ(A→B→C)。リハでは上手く行ったのだが、本番になると何かしらの拍子でエフェクターのパラメーターが変わってしまっていたりして「あれ?」って事が時折、ある。
特に今回はゲネプロをスタジオでやったのだが3時間~4時間が取れず2時間。2時間では50分のステージをやるのであれば殆ど意味をなさなくなる。
其れも大きいのだけども。
で、今回は「時折」である機材トラブルがあった。理由は私のエフェクターの接続ミス。
何しろ今回はエフェクターの数が過去最高となり9台!しかも半分はマルチエフェクターでツマミでパラメーターを変えるタイプなので何かの拍子でスイッチが変わってしまう事もある。
9台は9台で必要だから9台なのだが、中々だった。
【機材】
トランペット
ピアノ
ピヨピヨマシン
電子キーボード
エフェクター9台
1959年製のテープレコーダー
蓄音機とSP盤
ラジカセ
15本のケーブル
最初に始めた頃はボストンバック一個とトランペットケースで収まる容量だったのに、06~07年から6~7年経って見ると、機材は年々増えて約2倍。多分、重さだけで80キロは行っている。
エフェクターも重たいがケーブルも重たい。3mのケーブルを9~15本(予備も含めて)だと
3×10=30キロ
なワケでケーブルと行っても30キロのワイヤーなワケで可也、重たい。もう、泣くしかない。
しかし、ここまでやらないと出来ない曲がある事は事実なんだから仕方がない。一人で演奏するってのは、そう言う事なんだから。
(セッティングが終わったステージ)
(足元のエフェクター)
(手元で操作するラックエフェクター)
(会場で配ったデモ音源とピヨピヨマシンとキーボード)
(ピヨピヨマシン)
そう言えば『鳥の会議』と言うお客さんに演奏させる曲で、ピヨピヨやっているだけじゃ退屈だなぁと思い『ともちゃん9さい』に
「・・・猫の物まねしろ」
と指令。
小池実さんに「何か古い演歌を歌ってくれ」と頼むが「えー!無理だよ」と却下。
ステージに秋房君、後藤さん、サラリーマンの高橋さんがいたのでスーツ姿の高橋さんに
「『仕事辞めてぇー!』って叫んで貰えますか」
と頼むと
「あの、僕、仕事、辞めたくないんですけど!」
と言う。
「じゃあ、出世してぇー!って叫んで貰えますか?」
と頼むと
「・・・無理っす・・・!」
仕方がないので秋房君に
「『仕事辞めてぇー!』って叫んで貰えますか?」
と言うと
「こ・・・KO.DO.NAさん!僕、今『無職』なんですけど!」
と言う。
「いいから!いーから!」
と言って叫ばせて、その声にディレイをかけてダブ・ミックス。『鳥の会議DUB』である。だが叫んだ当事者は『無職』なのである。この矛盾!
最後は蓄音機を使ったDUB曲なんだけども、実は色々と事情があって演奏する事にした。蓄音機は重たいから迷ったけども。
実を言うと今回のKO.DO.NAのステージだけは初めてUST中継していたのである。だが、1名のみの限定公開。
一般公開もしてないし、録画もしてない。その中継先は
『高知県長岡郡大豊町大杉に住む猫6匹』
の為『だけ』である。PCの操作が出来るのが猫の飼主2名だけだったので、一応、人間向けに中継だが基本は猫。
蓄音機を使った曲は猫の為に作った曲だからである。因みに曲のOKサインをくれたのは『バード』と言う雑な性格の、でも音楽好きの猫。
終わってから話を聴くと猫達は耳をピン!とさせながら聴いていて、最後はゴロンゴロン、フニャフニャと眠ってしまったらしい。猫は喜んでくれたみたい。
だからUSTで聴いていたのは一応、人間二人と猫6匹。
SDLXでUST中継の許可を取るのが大変だったが。
「SDLXのライブを中継したくない、ってのが理由なんだよね」
とマイク氏。
「当然です。私も無料配信なんて言う安っぽい音楽ではありません。ですが、赫々云々の理由がありまして、それでどうしても云々かんぬん」
「うーん。視聴するのは1人だけなんだよね?」
「1人と6匹です」
「じゃあ、今回に限り・・・」
と。
安っぽい音楽ではないつもりだけども音楽は『無償の愛』であって欲しい。
チャージフリーで美味しいお酒と、良い空間と、良い空気振動。でも、無料中継は嫌よ。
大昔、クラブに通っていた頃。『クラブ』なんて酷い店が多かった。
酒は水で薄めているのがデフォルト。
音はデカいが、会話が出来ないほど音がデカい。
好きでもないヒップホップ(当時はギャングスターラップの全盛期)を大音量で聴かされる苦痛。
タバコと汗と香水の入り混じった匂い。
一応、飲食店だが食べるものはない。だから皆、近所のコンビニとかラーメン屋に行っていた。
そう言う苦痛に耐えながら踊る、ってのがHIPだった時代ってがあったんだけども今時、其れは流行らない。流行らない、って言うより、其れが『馬鹿馬鹿しい事』と言う気がする。『無駄な苦行』と言うか。
『鳥の会議』は苦行じゃなくて音と戯れ、音を楽しみ、音を受け取って、そして音を出すイベントだ、と自分の中では思う。
『鳥の会議』と言うタイトルで何度もやっているんだけども、今回が最高傑作だったかも、と思う。私の演奏は別としても。
(演奏中)
(演奏中)
【Sisters Of Avalanche】
最初は皆、「なに?そのバンド」って感じ。だからKO.DO.NAが終わったら帰ろうとしていた人も多かった。で、Sisters Of Avalancheがセッティングを始めたら「え?」と言う感じになって、演奏が始まっても「え?え?え?」と呆然としていた。
客席が皆「?」と言うクイッションマークで一杯だった。
暫くすると「?」と言うままの人と、「すげぇ!かっこいい!」となる人に極端に別れ始めて踊っちゃう人とか、ワクワクしながら見ている人とか。
このバンドは一度、代々木ブーガルーで見て一目惚れで「出てください!」だったので個人的には、このバンドを出演させて皆に見て貰えただけで満足である。素晴らしい演奏とパフォーマンスだった。
ホンッとカッコ良かった。
【キャル・ライアル】
出演を依頼した時に
「Soloをやりませんか?」
と言ったら
「えーっとSoloはやった事ないなぁ」
「自分のイベント(テストトーン)でもSoloとかないじゃないですか。イベント的にも自分で自分のSoloって言うのもやり難いでしょうし」
「そうなんだよね」
「じゃあ、キャルさん、Soloでやりましょうよ!」
「うん!じゃあ、やるよ!」
「で、GuitarSoloで!」
「え!?」
「キャルさんのGuitarは素敵じゃないですか。NoiseをやっているときよりもGuitarを弾いている時のほうが素敵だし、個人的に私が聴きたい」
「・・・分かった。やってみるよ」
とGuitarSolo。百戦錬磨のキャル氏も流石に緊張していた。可也、テンションの高い演奏で「インプロヴィゼーション」と言う形態では久し振りに物凄い演奏だった。
前半の数分で客席が凍りつく、と言うか。気迫と音に圧倒されていた。刀鍛冶が本気で日本刀を作っている様子にも似て、
『鬼のギタリスト:キャル・ライアル』
『百人町の鬼が鳴く!』(キャルは確か百人町在住)
『カナダの人間原子力発電所』
と言うか、ホンと凄い演奏だった。呼んでおいて何だけどもキャル氏自身、Soloは始めてだったし、私もキャルのSoloがどうなるのか全く分からなかったから不安だったけども、「呼べて良かった・・・!」と思った。
【変なRGB】
RGBさんと変なドレスさんが映像とDJを担当。変なドレスさんのDJは何時もどおり素敵な無茶苦茶と言うかカオス。映像は流石は本職のVJと言うか(RGBさん)、「おお!凄い」と言う感じだった。
以前はテストトーンの『onnnakodomo』と言うVJユニットが面白かったけども、そっちよりも面白かった気がする。
変なドレスさんが当日の1週間前にwebを作ってくれたのだが、本当に可愛らしくて素敵である。もう、結婚したい位だ。
24時前位にイベントは終了。月本さんとカウンターで呑む。
『鳥の会議』は実は今回で終了しようと思っていた。でも、月本正さんから
「KO.DO.NA君のライブを見るのは数年ぶりなんだけども、その時は演奏家と言うか、演奏家としてのKO.DO.NA君としては最初に見たときに方が出来は良かった。ただ、コンセプトである『場を作る』と言う意味で言えば今の方が断然に良い。」
「今回で最後、と言っていたけども止める必要はないんじゃないかな。確かに回数は減ってしまうし、僕もイベントをやっていてコンセプト的なイベントだと回数は減っちゃうし、気持ちは言うのは分かる。だけども回数は減っても良いから続けるべき、って言うと変だけども止める必要はないと思う」
と言われた。そう言えば幕内氏も糞田舎に引っ越すらしいし、高橋ヨーカイはゴニョゴニョゴニョ・・・。
『音楽について本気で腹を割って話せる人』
って未だと月本さんだけ、って気がする。
で、今日。「それもそうだなぁ」と思った。まだ続けるのも良いのかもなぁって。期間は開いてしまうけども、それでも良いかな、って。
続けますかね。
って言うかライブ前ってノイローゼに近いから毎回、「之で最後にしよう」って言っている気がする。
帰りはライブ帰りのデイブ・マクホン氏と遭遇。彼も中央線だったので一緒に帰った。で、電車の中で延々と二人で「ライブ、どうだった?」という話ではなく
『ボクシング』
の話をしながら帰った。