2012年10月27日土曜日

会議は終了


鳥の会議終了!。




『鳥の会議』だが、webを作ってくれた変なドレスさんから「第何回、とかありますか?」と聴かれたのだが思えば何回目なのか忘れている。

規律の国、イギリスからやってきた『モーガン・フィッシャー』なんかはキチンと数えていて、前回が95回目で、100回やったら止めるらしい(大ファンなので断固、200回目を希望する予定だが)。

だが、大雑把な国、九州からやってきた私は第何回とか覚えてない。フライヤー等が資料となるのだろうが第一回はフライヤー無し。第二回からフライヤーを作り始めたが確かプリンターで刷ったモノで、手元にない。
印刷屋に発注し始めてからならあるが、其れも随分と経ってからである。


でも、どの道、『第何回』って言うモノじゃなくて年に最多で3回。通常は2~1回だから余り意味はないのかも。



スーパーデラックスでチャージフリーのイベントで言えば『テストトーン』『モーガンズ・オルガン』『サウンドルーム(チャージはあるけど)』だけども、これらは毎月やっている。

毎月は羨ましいけども、『鳥の会議』は毎月って言うコンセプトではないし、良いのだけども。




普段だと逆リハ(C→D→A)なのだが、今回は通常リハ(A→B→C)。リハでは上手く行ったのだが、本番になると何かしらの拍子でエフェクターのパラメーターが変わってしまっていたりして「あれ?」って事が時折、ある。

特に今回はゲネプロをスタジオでやったのだが3時間~4時間が取れず2時間。2時間では50分のステージをやるのであれば殆ど意味をなさなくなる。

其れも大きいのだけども。


で、今回は「時折」である機材トラブルがあった。理由は私のエフェクターの接続ミス。


何しろ今回はエフェクターの数が過去最高となり9台!しかも半分はマルチエフェクターでツマミでパラメーターを変えるタイプなので何かの拍子でスイッチが変わってしまう事もある。

9台は9台で必要だから9台なのだが、中々だった。


【機材】
トランペット
ピアノ
ピヨピヨマシン
電子キーボード
エフェクター9台
1959年製のテープレコーダー
蓄音機とSP盤
ラジカセ
15本のケーブル



最初に始めた頃はボストンバック一個とトランペットケースで収まる容量だったのに、06~07年から6~7年経って見ると、機材は年々増えて約2倍。多分、重さだけで80キロは行っている。
エフェクターも重たいがケーブルも重たい。3mのケーブルを9~15本(予備も含めて)だと

3×10=30キロ

なワケでケーブルと行っても30キロのワイヤーなワケで可也、重たい。もう、泣くしかない。



しかし、ここまでやらないと出来ない曲がある事は事実なんだから仕方がない。一人で演奏するってのは、そう言う事なんだから。


(セッティングが終わったステージ)

(足元のエフェクター)

(手元で操作するラックエフェクター)




(会場で配ったデモ音源とピヨピヨマシンとキーボード)


(ピヨピヨマシン)



そう言えば『鳥の会議』と言うお客さんに演奏させる曲で、ピヨピヨやっているだけじゃ退屈だなぁと思い『ともちゃん9さい』に

「・・・猫の物まねしろ」

と指令。

小池実さんに「何か古い演歌を歌ってくれ」と頼むが「えー!無理だよ」と却下。

ステージに秋房君、後藤さん、サラリーマンの高橋さんがいたのでスーツ姿の高橋さんに

「『仕事辞めてぇー!』って叫んで貰えますか」

と頼むと

「あの、僕、仕事、辞めたくないんですけど!」

と言う。

「じゃあ、出世してぇー!って叫んで貰えますか?」

と頼むと

「・・・無理っす・・・!」

仕方がないので秋房君に

「『仕事辞めてぇー!』って叫んで貰えますか?」

と言うと

「こ・・・KO.DO.NAさん!僕、今『無職』なんですけど!」

と言う。

「いいから!いーから!」

と言って叫ばせて、その声にディレイをかけてダブ・ミックス。『鳥の会議DUB』である。だが叫んだ当事者は『無職』なのである。この矛盾!



最後は蓄音機を使ったDUB曲なんだけども、実は色々と事情があって演奏する事にした。蓄音機は重たいから迷ったけども。


実を言うと今回のKO.DO.NAのステージだけは初めてUST中継していたのである。だが、1名のみの限定公開。
一般公開もしてないし、録画もしてない。その中継先は

『高知県長岡郡大豊町大杉に住む猫6匹』

の為『だけ』である。PCの操作が出来るのが猫の飼主2名だけだったので、一応、人間向けに中継だが基本は猫。

蓄音機を使った曲は猫の為に作った曲だからである。因みに曲のOKサインをくれたのは『バード』と言う雑な性格の、でも音楽好きの猫。



終わってから話を聴くと猫達は耳をピン!とさせながら聴いていて、最後はゴロンゴロン、フニャフニャと眠ってしまったらしい。猫は喜んでくれたみたい。



だからUSTで聴いていたのは一応、人間二人と猫6匹。



SDLXでUST中継の許可を取るのが大変だったが。

「SDLXのライブを中継したくない、ってのが理由なんだよね」

とマイク氏。

「当然です。私も無料配信なんて言う安っぽい音楽ではありません。ですが、赫々云々の理由がありまして、それでどうしても云々かんぬん」

「うーん。視聴するのは1人だけなんだよね?」

「1人と6匹です」

「じゃあ、今回に限り・・・」

と。

安っぽい音楽ではないつもりだけども音楽は『無償の愛』であって欲しい。

チャージフリーで美味しいお酒と、良い空間と、良い空気振動。でも、無料中継は嫌よ。



大昔、クラブに通っていた頃。『クラブ』なんて酷い店が多かった。

酒は水で薄めているのがデフォルト。
音はデカいが、会話が出来ないほど音がデカい。
好きでもないヒップホップ(当時はギャングスターラップの全盛期)を大音量で聴かされる苦痛。
タバコと汗と香水の入り混じった匂い。
一応、飲食店だが食べるものはない。だから皆、近所のコンビニとかラーメン屋に行っていた。

そう言う苦痛に耐えながら踊る、ってのがHIPだった時代ってがあったんだけども今時、其れは流行らない。流行らない、って言うより、其れが『馬鹿馬鹿しい事』と言う気がする。『無駄な苦行』と言うか。


『鳥の会議』は苦行じゃなくて音と戯れ、音を楽しみ、音を受け取って、そして音を出すイベントだ、と自分の中では思う。



『鳥の会議』と言うタイトルで何度もやっているんだけども、今回が最高傑作だったかも、と思う。私の演奏は別としても。



(演奏中)


(演奏中)





 【Sisters Of Avalanche】

最初は皆、「なに?そのバンド」って感じ。だからKO.DO.NAが終わったら帰ろうとしていた人も多かった。で、Sisters Of Avalancheがセッティングを始めたら「え?」と言う感じになって、演奏が始まっても「え?え?え?」と呆然としていた。
客席が皆「」と言うクイッションマークで一杯だった。

暫くすると「」と言うままの人と、「すげぇ!かっこいい!」となる人に極端に別れ始めて踊っちゃう人とか、ワクワクしながら見ている人とか。

このバンドは一度、代々木ブーガルーで見て一目惚れで「出てください!」だったので個人的には、このバンドを出演させて皆に見て貰えただけで満足である。素晴らしい演奏とパフォーマンスだった。
ホンッとカッコ良かった。



【キャル・ライアル】

出演を依頼した時に

「Soloをやりませんか?」

と言ったら

「えーっとSoloはやった事ないなぁ」

「自分のイベント(テストトーン)でもSoloとかないじゃないですか。イベント的にも自分で自分のSoloって言うのもやり難いでしょうし」

「そうなんだよね」

「じゃあ、キャルさん、Soloでやりましょうよ!」

「うん!じゃあ、やるよ!」

「で、GuitarSoloで!」

「え!?」

「キャルさんのGuitarは素敵じゃないですか。NoiseをやっているときよりもGuitarを弾いている時のほうが素敵だし、個人的に私が聴きたい」

「・・・分かった。やってみるよ」

とGuitarSolo。百戦錬磨のキャル氏も流石に緊張していた。可也、テンションの高い演奏で「インプロヴィゼーション」と言う形態では久し振りに物凄い演奏だった。

前半の数分で客席が凍りつく、と言うか。気迫と音に圧倒されていた。刀鍛冶が本気で日本刀を作っている様子にも似て、

『鬼のギタリスト:キャル・ライアル』

『百人町の鬼が鳴く!』(キャルは確か百人町在住)

『カナダの人間原子力発電所』

と言うか、ホンと凄い演奏だった。呼んでおいて何だけどもキャル氏自身、Soloは始めてだったし、私もキャルのSoloがどうなるのか全く分からなかったから不安だったけども、「呼べて良かった・・・!」と思った。




【変なRGB】

RGBさんと変なドレスさんが映像とDJを担当。変なドレスさんのDJは何時もどおり素敵な無茶苦茶と言うかカオス。映像は流石は本職のVJと言うか(RGBさん)、「おお!凄い」と言う感じだった。
以前はテストトーンの『onnnakodomo』と言うVJユニットが面白かったけども、そっちよりも面白かった気がする。

変なドレスさんが当日の1週間前にwebを作ってくれたのだが、本当に可愛らしくて素敵である。もう、結婚したい位だ。








24時前位にイベントは終了。月本さんとカウンターで呑む。

『鳥の会議』は実は今回で終了しようと思っていた。でも、月本正さんから

「KO.DO.NA君のライブを見るのは数年ぶりなんだけども、その時は演奏家と言うか、演奏家としてのKO.DO.NA君としては最初に見たときに方が出来は良かった。ただ、コンセプトである『場を作る』と言う意味で言えば今の方が断然に良い。」

「今回で最後、と言っていたけども止める必要はないんじゃないかな。確かに回数は減ってしまうし、僕もイベントをやっていてコンセプト的なイベントだと回数は減っちゃうし、気持ちは言うのは分かる。だけども回数は減っても良いから続けるべき、って言うと変だけども止める必要はないと思う」

と言われた。そう言えば幕内氏も糞田舎に引っ越すらしいし、高橋ヨーカイはゴニョゴニョゴニョ・・・。

『音楽について本気で腹を割って話せる人』

って未だと月本さんだけ、って気がする。


で、今日。「それもそうだなぁ」と思った。まだ続けるのも良いのかもなぁって。期間は開いてしまうけども、それでも良いかな、って。


続けますかね。


って言うかライブ前ってノイローゼに近いから毎回、「之で最後にしよう」って言っている気がする。



帰りはライブ帰りのデイブ・マクホン氏と遭遇。彼も中央線だったので一緒に帰った。で、電車の中で延々と二人で「ライブ、どうだった?」という話ではなく

『ボクシング』

の話をしながら帰った。




2012年10月12日金曜日

破壊のとき/喜びのとき


福島第一原子力発電所の原子炉格納容器内に水が給っており、原子炉格納器内部の放射線が毎時九八〇〇ミリシーベルト。
人間が行けば40分ほどで死んでしまう状態らしい。



こう言うニュースが嫌でも目にする。

で、ふと思ったのだけども福島第一原子力発電所についてのニュースが報道される度に実は都内の人々は「喜んでいる」んではないか?と。
福島第一原子力発電所から来るニュースは常に最悪のニュースばかりだ。

一時期、被災地で知り合って結婚しました!みたいな「ほのぼのニュース」があったが、福一からは、そう言うニュースは皆無である。


「福島第一原子力発電所の収束作業で知り合った男女が結婚しました!」

とかない、ない。


私には何処か東京都の人々が福島第一原子力発電所がもっと最悪の事態に行ってくれるように願っている気がする。例えば4号機が滅茶苦茶に壊れちゃったり、1~4号機がもっと最悪の事態・・・とか。
もう一度、震災が起きて完全に駄目になる、とか。

何と言うか

「東京の人々は死にたがっている」

と言う気がする。原発反対運動は盛んだ。だが、内心は「死にたがっている」ように思えてならない。


と言うか


皆、死にたがっている、と言うか。意味不明なノルマに日々、追われているのに疲れ果ててしまっている、と言うか。
其処で自殺、と言うアクティブと言うかポジティブと言うか行動力のある人は全国で年間3万人程度で、たったの3万人なのである。

多分、自分で死ぬ、では目下のノルマを前に動けないし、だから第三者と言うか見えない何かに殺されるなら良いかな、と言うか。




東京と言う街は地方や第三世界からの採取で成り立っている。其れは経済都市として当然だろう。単に天皇が住んでいるから首都ってワケでもない。東京ブランドなんて戦後60年程度なんだけども、何故か成立している。
其れは戦後を生き延びた連中が糞だったからなんだけども。

で、東京と言う街は何か?って言えば

『フォックスコム以上の工場』

と言うか。

生産の為の生産。消費の為の消費。労働の為の労働。

最早、誰もが何の為に働き、何の為に消費し、何を生産しているのか判らない、と言う感じがする。
其処へ魔法の言葉。

「之も仕事ですから」

だが、「何が仕事なのか?」と言う疑問を持つ事はタブーとされる。



ありとあらゆるテクノロジー、芸術、哲学、思想、そして仕事は『何故?』と言う問い掛けから始まると思うのだが、その『仕事』『社会生活』に一旦、入団すれば『何故?』と言う問い掛けは禁じられる。
不気味な宗教みたいだ。

それに疲弊している、と言うか。


多分、震災とか原発ってのは東京と言う街への60年ぶりの「何故?」と言う問い掛けだったんだと思う。メタファーだけども、その問い掛けに皆、戸惑っている。だからお花畑的な連中もゴロゴロと出てくるし、『ニワカ反原発』が意味不明な事を言って馬鹿にされる。





ちょっと話はズレるのだけども一時期

『何故、人を殺してはならないのか?』

と言う疑問と同時に

『何故、自殺してはならないのか?』


と言うのがあった。その頃からメンヘラ系ってのが大勢出てきたんだけども、色々な精神科医や様々な経歴を持つ人がシドモロになりながら答えていた。

「私はアナタに死んで欲しくない」

とか。だが、赤の他人にしろ親にしろ「其れは俺の勝手だろ?」となれば話は終ってしまう。




大昔にショウペンハウエルが『自殺について』と言う本を残している(岩波書店)。内容としては

「神が定めた運命に対して人間が逆らう唯一の手段が『自殺』だ」

と言うようなモノで、殆ど神学者や宗教家などへの喧嘩を売っているような内容だった気がする。でも、私も10代半ばから後半にかけて近い事を思っていた。

「神が死んではならない、と言うならば神への挑戦状が自殺じゃないのか?其れはテクノロジーの一環ではないか?」

みたいな。自意識過剰な10代らしい考え方だけども悪くはない気がする。



そもそも『神』と言う存在自体が人間が最初に生み出したテクノロジーだったと思う。その為に『火』があり、『音楽』があり、『芸術』があり、そして思想だとか哲学だとか経済が生まれる、と言った按配で。

恐らく当時の人類にとって、そう言う存在を造らざるを得ない状況だったのは判るけども。



『何故、自殺してはならないのか?』

と言う疑問自体が私は愚問だと思う。其れに対しての私流の答え方としては

「人間のみならず生物には『自らの生命を絶つ』権利が最初から『ない』」

だから「いや!人間にはあるはずだ!」と言うショウペンハウエルは馬鹿だったと思うし、それでも自殺しちゃう人は単に頭が悪いだけだ。そう言う奴は死んでくれた方が此方も助かる。


聖書に

「神は定められた/喜びの時/収穫のとき/(中略)/破壊のとき/滅びのとき」

とある。神って言葉以前に全てにおいて生物側が生へコミットする事は可能だが、死へコミットする事は出来ないようになっている。


だが、人間は予め狂っている。


TPの練習場に行くときに思ったのだけども人間にはフロイト曰く『生の衝動』と『死の衝動』があるらしい。多分、人間って言うのは『生への衝動』と同じように『死の衝動』があるんだろう。
其れを食い止めているのは仕事だったり、家族だったり、社会だったり、教育だったり、色々。

「死なない為の理由」

の為に只管、何かをやっている・・・と言うか。


高円寺に住み始めて5~6年経った頃。なんと言うか「この街の子達は自分が『何か』している人間でないと存在価値がない、と思っているんではないか?」と思った。

只、いる

と言うだけでは「私は存在価値がない!」みたいな。存在価値って何だよ?って話なんだけども。

「凄い絵を描く」
「凄いギターを弾く」
「凄い歌を歌う」
「凄い演技をする」


なんて、例えば車の

「凄い速い」
「凄くコーナリングからの立ち上がりが良い」
「凄いブレーキ」
「凄いデザイン」


と対して変わりがない。自らを電気冷蔵庫や車、電子レンジ並に落とし込んでこそ東京では生活が出来る・・・みたいな。で、やる事と言ったらストーンズの半ばコピーバンドだったり、サインペンで書いた落書きのような絵だったりするんだけども。


生物は『有る』と言う状態以外の権利はない。


だから脳味噌が死のうと、ボケようと、奇形だろうと、重度の障害を持ってようと全く無関係で、その辺を歩いているガキもAKB48も、天皇も変わりはしない。

『有る』

だけで、其れは十分なんだと思う。そもそも其れ以外に何かを求めるのは『驕り』だ。



とは言っても『存在を許されない』と言うのはある。
其れは社会だったり会社だったり親族だったりが「其れを認めない」と言う。そっちの方が自殺よりも遥かに酷い話なんだけども、生物は『有る』為なら何でもやる。

可愛い飼い猫ですら危機が迫れば人を殺す事だって出来る。風邪のウィルスも自らの存在が消されようとすれば大暴れする。



自殺する暇があったら、自殺しなきゃならない要素に対して徹底抗戦するべきだと思う。其れが家族ならば離別するか、一族皆殺しとか(刑務所で自殺は監視されているので難しいらしい)。会社ならば退社すれば良い。

其れが住処・・・育った場所であれば離れれば良い。


そんな感じで私は18歳で生家を出た。故郷で私の存在は余り芳しいモノではなかったから。其れは今でも変わらない。

で、音楽へ。

で、演劇へ。

で、再び音楽へ。


自分にとっての『音楽』って何だろう?と時折、思う。311の後は凄く疑問に思ったし、311から、つい最近まで「自分にとっての『音楽』とは何か?」と言う疑問符が離れなかった。

でも、考えてみればパニックになっていたんだと思うけども。

自分にとっての音楽とは何か?

其れは格闘家が相手に殺されないようにする武術であり、兵士が殺されないように手にする銃であり、ヤクザが殺されないように着る白いスーツみたいなもんだ。


存在を否定する人々、と言うのは確かにいる。


其れへの抵抗戦なんだ、と思う。



高知県で猫6匹の相手を延々とやっていた。

あらゆる動物は美しい。ドブネズミも猫も鳥も犬も亀も美しい。

人間だけが兎に角、醜い。余りにも醜い。



猫は自分達が美しい事を知っている。だから何か作ったり、文明を築いたりする必要はない。
人間は他の生物に比べて自分達が余りにも・・・目に余る程、醜い事を知っているし、其れは揺るぎようがない事実だ。
だから『芸術』を生み出すしかなかった、と思う。番外として格闘技を極めた奴が牛と戦うとかあるけども、あれは『番外』だし。

だから私個人の話になってしまうのだけども音楽家の最大のライバルはビートルズでもチャーリー・パーカーでもプレスリーでもなくて

人間以外の生物

なんだと思う。何だか高知県から帰ってきて、そう思う。



10月25日のライブの為に「あひゃー!」と脳味噌が壊れそう。たったの数時間の為に俺は何をやってるんだろう?とか思うのだけども、私がやりたいのは自分のライブじゃなくて

『来場者の方々に良い時間を過ごして貰う』

だけである。だから個人的に最高だと思った人を対バンに呼び、最高の出演者にして、ドリンクでもノンビリと呑んで欲しい、と言うだけ。

カッコつけじゃなくて、店舗との契約上『チャージフリー』なんだけども、そのチャージフリーと言う状態を逆手にとって「では、コンセプトとしては・・・」みたいな。



数時間だけのイベントなんだけども、その数時間だけは「有る」と言う事を自分が認める事が出来ますように。『有り続ける』と言うか。



riunione dell'uccello 

西麻布Super Deluxe 
2012/10/25(Thu) 
open/19:00 
start/19:30 

charge:free 

(イベント特設ページ)

【KO.DO.NA】 
黒木一隆(TP、ピアニカ)と木ノ下友一郎(エレクトロニクス、ギター)によるユニット。95年よりクラブDJ、現代音楽を経て、劇団唐組入団。同退団後、劇中音楽作曲やインプロビゼーションを主体とした幾つかのバンドを通過。2002 年静寂音響ユニット『KO.DO.NA 』を開始。2006年『KO.DO.NA:小人の化学』発売。その後、幾つかのオムニバスCDに参加。オーファイな電子機材を用いノイズの中から賛美歌、児童音楽、鎮魂歌を紡ぎだす。ラトビア共和国の音楽誌『フラッシュ』にて紹介される。西麻布『Bullets』 『SuperDeluxe』等に不定期出演。 
http://kodona.web.fc2.com/ 


【Sisters of Avalanche】 
ノンエフェクトでリズムマシンだけを操る噂のリズムボックス・ユニット。チープな音であればあるほど美しい。リズムボックスだけで10人前後のサウンドと光景は圧倒的 


【Cal lyall】 
即興のギターリスト/サウンドアーティスト。ジャンク楽器、エレクトロ・パーツ、フィールドレコーディングやエフェクターなどから音楽的な空間を作る。彼の多岐に渡る活動は、民族の伝統音楽から浮遊するドローン、恍惚の即興音楽まで、 多くの影響を映し出している。現在、静と動の即興パワートリオ「Tetragrammaton」、ドローンプロジェクト 「Jahiliyyah 」に関わり、またソロとして秋山徹次、町田良夫、Kelly Churko 、向井千恵などの個性的なアーティス トと共演。また、レーベル「Subvalent 」、西麻布スーパーデラックスで月一回のイベント「Test Tone 」を主宰している。今回はソロ演奏を披露。 
http://www.subvalent.com/cal-lyall/ 

【henna dress/変なドレス】 
ゲームボーイ等の電子機器を動物的カンで操り演奏をしたり、β-DJ と称しDJ の可能性をあらぬ方向へ追求したり、電子玩具をサーキットベンディングしたり(やりすぎ壊し落ちこんだり)たまに電子工作したり、ローファイな絵を無心に描いたり、捨てられぬゴミ等用いてオカンアート的何かにしたり、森の中にカセットテープやぬいぐるみをあるったけぶちまけて喜んだり、志低くマイペースにスカムな活動を続けている。 
http://sound.jp/hennadress/ 

【変なRGB( RGB+変なドレス)】 
国際アートトリエンナーレ「CRANE」入選。
2007年ドイツでの映像作家グループ展「Projectgruppe Weilground」に参加。
ミュージックビデオに、Yaporigami「HulL」、CDR「CHINKONKA」、Guchon「Chimpo」などを手掛けている。VJ RGBとしても活動中

http://rgbvideo.tumblr.com/

紀伊国屋書店


紀伊国屋書店にて漸く

『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』

を入手。


長い道のりだった・・・。
しかし紀伊国屋で買っても味気がない。やはりジュンク堂で買いたかった・・・。
紀伊国屋では購買意欲は沸かないが、ジュンク堂は沸いていたもんだが。

しかし、紀伊国屋書店って少し敷居が高い気がするのは俺の気のせいか?


と不審に思いwikiで調べてみた。

『創業者の田辺家の先祖は、紀伊徳川家の江戸藩邸に勤める足軽で、商売を営むことになった時に屋号として出身地にちなんだ「紀伊國屋」をつけたのが始まりである。最初は材木問屋だったが、その後炭問屋になり、田辺茂一の代で書店を開業して今に至る。』


江戸時代の足軽!最前線の兵士じゃないか!しかも徳川家の足軽!可也、ポジションは高かったんではないだろうか。何しろ暇を弄んでいた徳川幕府。仕事がないから足軽っつっても「ボケー」っとしている事が多かったりして。

で、暇潰しに商売を始めてみた、みたいな。で、「やっぱ江戸だから敷居を少し高くするか」みたいな。
そんなワケで紀伊国屋で本を買う為にスーツを着込む。
香水をつけネクタイを締める。顔は3回洗い、シャワーを4回浴びる。床屋で髪を整え、髭を剃り、『ホワイトバンド』と腕時計(腕時計嫌いだけど)を付け、シャツには当然、糊とアイロン。紀伊国屋に行く、と言うのは先ずは『見掛け』からなのだ。

そう言えばパイプの葉を買うときは新宿の『加賀屋』と言う店が多い。紀伊国屋ビルに入っているんだが『紳士の店』を謳っているのでパジャマとかじゃ買いに行けない雰囲気がある。ダラ、っとした格好だと、どーも不味い、って感じ。

仕方がない。電話でアポイントを取り、紀伊国屋へ。


もっと楽に電子音楽は出来んもんかねぇ・・・と思うがPdは名古屋のテクノポップ女王『craftwife』さんも大推薦だしなぁ。

そう言えば係長と言う立場上、忙しい日々を送っているが人一番、正義感が強く、日頃から悪と戦い、休みの日にはスクールカウンセラーも勤める森下氏も推薦ソフトだ。森下氏は高校時代にPdと出会い、人生が変わったらしい。その頃の写真を頂いたが可愛い。

(高校時代の森下氏)



そう言えばPdを知って、調べたりしたのが池田拓実氏のページだった。矢張り高校時代にPdと出会い、人生が変わったらしい。その頃の池田拓実氏はクイズ王として全国的に名を馳せ、成人後は『アメリカ横断ウルトラクイズ』に出場してアメリカを5回も横断したと『クイズ王伝説』を持っているその『クイズ王』としてのデビューは高校時代。以前、呑んだ時に高校時代の写真を頂いたが、可愛げがある。

(高校時代の池田拓実氏)



そんな森下氏だが、結婚を機に

「愛する妻を守る為には身体を鍛えなくては!」




と突然、ボディビルを始めてしまい、今では高名なボディビルダーらしい。大会で写真を撮らせてもらったが「エレクトロニカ界最大のホルモン」と言われるだけはある。
(森下氏の勇士!)


そして池田拓実氏だが、やはり震災後に

「他人を守る為には己から!己を守るのは己だけ!」
とボディビルを始めてしまい「現代音楽界最大のホルモン」と言われるようになったらしい。 


(現在の池田拓実氏)



兎に角、Pdは音楽環境どころか人生まで変えてしまうものらしい。
私も早速、『紀伊国屋用ファッション』に着替えて新宿へ。

しかし、この格好は暑かった。

(紀伊国屋へ行く私)


何しろ紀伊国屋の店主は『本屋の王』である。
其れ相応の格好でないと下手すると殺されてしまう。

写真は紀伊国屋書店の店主『榊原信也』さん。

(紀伊国屋書店『榊原信也』店主)




店舗に行くと服装をチェックし、不備がなければ、茶室に通される。何故か茶室なのである。其処で茶道の不備がなく、つつがなく過ごせれば徐に茶人が

「お探しの本は何でしょう?」

と聞いてくる。

その際に「いえいえ!本なんて探してませんよ!」と


3回、断る


のがマナーである。

「本当は本が読みたいんでしょ?」
「まさか!滅相も御座いません!TVで十分です!」
「嘘、仰い。目が泳いでますよ?」
「いやいや!活字を読むと眠たくなるんですよ」
「本当ですか?」
「矢張りTVですかね。バラエティばかり見てます」

等と返答する。

で、4回目で

「参りました!。見抜かれておりましたか・・・。実は探している本が御座いまして」

と言う。その際は平服をしながら言うのがマナー。

矢張り『紀伊国屋』はマナーと言うか礼儀作法に五月蝿いのである。

『本を買いに来た』と判ると店主



が襖の置くから出てくるのである。チャイナシンバルが鳴り、笛が響き、足軽100名を引き連れた『本屋王』が登場するのである。その際、平伏の姿勢から身を崩してはならない。崩すと殺される可能性も高いからだ。

で、平伏したまま
『タイトル』
『著作者』
『出版社』
を告げ、金を払い(当然、茶代もあるので3500円だが、その10倍をチップとして払うので35万円だ)、漸く入手となるのである。兎に角、紀伊国屋は『本屋』とは思えない面倒臭さがある。


嗚呼、面倒だ。ジュンク堂だったら気楽に本が買えたのに・・・。


大体、『あゆみBOOKS』なんて適当な店舗だし、ジュンク堂は2階しかなかったのに紀伊国屋はエレベーターで彼方此方。どーも、やっぱり紀伊国屋は気に食わない。ってか味気がない。Pdの本は確かに判りやすそうだけども、しかし紀伊国屋。

ツイッターでCraftWifeさんが「2~3日で習得して、その後、売れば良い」と言っていたが、とてもじゃないが2~3日では習得は不可能かと思われ。最低でも2~3年は掛かりそうな勢いである。説明書なんだが厚さが昔、買ったシンセ『KORG01W』よりも分厚い。「ひぇ・・・」と思った今日だった。


そんな私の企画ライブが之で御座います。Pdは使いませんがアナログ電子音楽を堪能していただきましょう。

当日、世界最強のDJを行う(掛け値なしに彼女のDJは凄い)変なドレスさんが特設ページを作ってくれました。



riunione dell'uccello 
西麻布Super Deluxe 
2012/10/25(Thu) 
open/19:00 
start/19:30 

charge:free 

(イベント特設ページ)

【KO.DO.NA】 
黒木一隆(TP、ピアニカ)と木ノ下友一郎(エレクトロニクス、ギター)によるユニット。95年よりクラブDJ、現代音楽を経て、劇団唐組入団。同退団後、劇中音楽作曲やインプロビゼーションを主体とした幾つかのバンドを通過。2002 年静寂音響ユニット『KO.DO.NA 』を開始。2006年『KO.DO.NA:小人の化学』発売。その後、幾つかのオムニバスCDに参加。オーファイな電子機材を用いノイズの中から賛美歌、児童音楽、鎮魂歌を紡ぎだす。ラトビア共和国の音楽誌『フラッシュ』にて紹介される。西麻布『Bullets』 『SuperDeluxe』等に不定期出演。 


【Sisters of Avalanche】 
ノンエフェクトでリズムマシンだけを操る噂のリズムボックス・ユニット。チープな音であればあるほど美しい。リズムボックスだけで10人前後のサウンドと光景は圧倒的 


【Cal lyall】 
即興のギターリスト/サウンドアーティスト。ジャンク楽器、エレクトロ・パーツ、フィールドレコーディングやエフェクターなどから音楽的な空間を作る。彼の多岐に渡る活動は、民族の伝統音楽から浮遊するドローン、恍惚の即興音楽まで、 多くの影響を映し出している。現在、静と動の即興パワートリオ「Tetragrammaton」、ドローンプロジェクト 「Jahiliyyah 」に関わり、またソロとして秋山徹次、町田良夫、Kelly Churko 、向井千恵などの個性的なアーティス トと共演。また、レーベル「Subvalent 」、西麻布スーパーデラックスで月一回のイベント「Test Tone 」を主宰している。今回はソロ演奏を披露。 

【henna dress/変なドレス】 
ゲームボーイ等の電子機器を動物的カンで操り演奏をしたり、β-DJ と称しDJ の可能性をあらぬ方向へ追求したり、電子玩具をサーキットベンディングしたり(やりすぎ壊し落ちこんだり)たまに電子工作したり、ローファイな絵を無心に描いたり、捨てられぬゴミ等用いてオカンアート的何かにしたり、森の中にカセットテープやぬいぐるみをあるったけぶちまけて喜んだり、志低くマイペースにスカムな活動を続けている。 

【変なRGB( RGB+変なドレス)】 
国際アートトリエンナーレ「CRANE」入選。
2007年ドイツでの映像作家グループ展「Projectgruppe Weilground」に参加。
ミュージックビデオに、Yaporigami「HulL」、CDR「CHINKONKA」、Guchon「Chimpo」などを手掛けている。VJ RGBとしても活動中













ライブの準備

先程、DMを杉並中央郵便局へ。時間外で受付。

「届くのは」

「11日になりますね」

「はぁ?以前は翌日には届いただろ!?」

「いやー、どうしても11日になっちゃうんですよ。または速達か

「速達?ってか、おい!」

「どうしても普通郵便なので」

「ぐぬぬ!オメーにとっちゃ普通郵便かもしれないが俺にとっては『異常郵便』なんだよ!今すぐに送れ!走って届けて来い!」

「いやー、無理っすね」

「無理じゃない!何の為にテメー等は自転車と車を持ってんだ!俺なんて徒歩で来たんだぞ?!」



「其れは其方の都合ですから」


「お客様は神様だろ!」


「いえ、神は死にました」


「え?!何時の間に?」


「昨年の3月でしたかね。階段から降りようとしたら落っこちてしまい、其れで」


「遺言は?」


「確か『もっと光を!』」でしたね。何しろ46億歳と高齢でしたから」


「まぁ46億歳だとねぇ」


「良い人だったんですけどねぇ」


「怒ると何するか判らん人でしたけども」


「まぁ、そうでしたな。只、お酒は好きだったみたいですね」


「ああ、ワインね。呑むと陽気な人でしたね。普段はムッツリでしたけど」


「あの人と呑むのは皆、好きだったみたいですね」


「楽しい酒でしたからね」


「惜しい人でしたね」


「そうですね・・・」


「まぁ、そんなワケで神も死んだ事ですし、マルクスも死にました。ですので普通郵便は普通郵便として11日に到着です」


「とほほ・・・神さえ生きていれば」


「そうですね。神さえ生きていれば此方も当日には届ける事が出来たんですが。神亡き世界では、どうする事も・・・」


「世紀末覇者にでもなるしかないですかね」


「しかし北斗ナントカ拳は一子相伝ですからねぇ。お宅、ご実家の家業は?」


「介護と金貸しです」


「拳法家じゃないんですね。じゃ、無理だ」


「介護じゃ世紀末覇者にはなれませんしねぇ」「むしろ世紀末覇者にやっつけられた人を介護す


る仕事ですからね」


「神もいないし、世紀末覇者にもなれない。お先真っ暗ですな」


「まぁまぁ。そう落胆しなさんな。果報は寝て待て。11日には届きますから其れまで寝てなさい。最近は夜は冷えますし」


「そうですね。じゃあ、宜しくお願いします」





「おやすみなさい。良い夢を」

と郵便局を後にしたのだが、どう考えても騙されている気がするのは俺だけか?

青山ブックセンター


電子音楽がやりたい!

以前、『風船バレーを用いた電子音楽』を発案し、弁慶さんと尾上さんにアドバイスを求めながら作ったのだが、どーもアナログ機器では限界がある。
その時の動画が之。古いデジカメで録画したので酷い画質だが。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=21UWm-Rirss



大抵の電子音楽ソフトは値が張るがPURE DETA(以下、Pd)と言うソフトはフリーソフト。しかし使い方が判らない。
指南書は一応、あるらしい。『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』と言う本である。この魔法の本さえあれば、あの難解なソフトを扱えるのか・・・。
http://www.bnn.co.jp/books/title_index/web/pd_recipe_book_pure_data.html


万を痔して『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』を買いに行った。3600円は私には大金だが、こう言う本は勢いで買うしかない。で、青山ブックセンターへ。すると「在庫・・・ないですね~。取り寄せになります」・・・ぶっ殺す!


山ブックセンターのwebを見ると

「また、『本棚』というひとつの世界を扱う書店員の個性を伝えるために、スタッフの選書による六本木店オリジナルのブックフェアを開催。 一人一人が棚を編集し、発信するお店作りを心がけています。」とある。


「Pdについては発信しないのかよ!」

「いやー、Pdは・・・」

「何だよ!」

「録音とか出来ないじゃないですか」

「確かに録音は苦手らしい(らしい)。だからと言って!」

「やっぱりロジックとかプロツールじゃないですかね。DTMと言えば」

「あれ、高いんだもん!」

「じゃあ、MAXとか」

マックスってのは之だろ!」
(MAX)


「そのマックスじゃないですよ」

「はぁ?マックスの偽者がいるのかよ?」

「いや、マックスはマックスですよ。元アムロ ナミエ&スーパーモンキーズの」

「それとDTMの関連性は?」

「ないですね」

「だから俺はPdがやりたいんだよ」

「ですかかMAXの本ならあります」

「だから、あの田舎のヤンキー女の本を買っても仕方がないだろ?」

「・・・若しかしてお客様は、このマックスについて話していますか?」




「当たり間だろ。マックスはマックスだ」

「若しかしてお客様はご実家は都内ではない・・・?とかですか」

「・・・悪いかよ」

「母親の事を普段は何と呼びますか?」

「オカン」

「都民だと『ママ』『マム』『母上』『お母さん』なんですよ」

「・・・」

「それ、方言ですよね?」

「・・・」

「絶対、方言ですよね?」

「・・・」

「今、標準語を話してますけど無理してますよね?」

「無理なんかしてない!」

「あ!やっぱり無理してますよね?!都民だと『てやんでぇ!馬鹿きゃろぅ!』なんですよ」

「・・・」

ピチカートファイブに憧れて上京したクチですよね?」

「・・・」

「大学進学とか?」

「違うよ」

「あ、やっぱり無理してる都民だと『違うよ』じゃなくて『てやんでぇ!馬鹿きゃろう!』なんですね」

「・・・だから何なんだよ」

「あ、また無理のある標準語。そう言う場合、都民だと『てやんでぇ!馬鹿きゃろう!』なんですよ」

・・・てやんでい、馬鹿やろー

「違う違う。アクセントが違いますよ」

「ど・・・何処が!」

「全部です。『何処が?』じゃなくて『てやんでぇ!馬鹿きゃろぅ!』なんですよ。都民は」

「・・・」

「東京タワーを見ると『思えば遠くへきたもんだ』とか思いません?」

「知ってる曲だけども」

「でも、スカイツリーには何も思わないでしょ?」

「まぁね。馬鹿建築だなぁとは思うけど」

「はぁ・・・。お客様。ここが何処かご存知ですか?」

「六本木だよ。その位、知ってるさ」

「ママの事を『オカン』と呼ぶという事は西の方ですよね?糞田舎者・・・ゴッホン!失礼しました。西日本の方はご存知ないかもしれませんが六本木と言えば日本一、ゴージャズな街なんですよ」

「それで?」

「先ほどからマックスと言っていますが正確にはMAX/MSPです」

「それって何?」

「Pdの販売版みたいなもんです」

「高いの?」

「5~6万円ですかね」

「高い!6万円もあったら車が買えるじゃないか!」

「それはお客様の故郷だけです!」

「え?!そうなの?」

「都内で5~6万円は600円です」

「・・・な!」

「都民は基本的に地方から採取するので、お客様の故郷からセシめた金で潤っています。ですので原則、オープンソースとかオープンライセンスなんて糞で御座います」

「で!で!でも!」

田舎者は太鼓でも叩いてりゃ良いのです・・・ゴッホン!失礼しました」

「太鼓は高いんだよ!町内に一個しかないんだよ」

「じゃ、カリンバ」

「カリンバだと!あれはアフリカの楽器じゃないか」

「貧しい事に変わりはありません」

「俺の故郷をアフリカ並だと言うのか!」

「いえ!アフリカへの敬意を六本木は忘れた事はありません!クラブではアフリカのファンクがヘビーローテーションですし、黒人の方々も多いですから。ですのでアフリカ『以下』と・・・ゴッホン!失礼しました」

「とりあえず俺は電子音楽がやりたいんだよ」

「じゃ、頑張ってMAX/MSPを買ってご来店下さい。当店は六本木ですよ?無料ソフトの為の本なんてあるわけがないじゃないですか・そもそも庶民的なアプローチで書店が経営出来るほど日本が裕福な時代は終わりました。ジュンク堂が潰れたようにね

「ジュンク堂は何処へ?」

「ありますよ。『埼玉県豊島区池袋』にね・・・。埼玉県ですが何故か山手線にありますけども、まぁ都内じゃないですね」

「うぅ・・なんね!田舎者は電子音楽やったらいけんのね!?東京がそんなん偉いんね!?八幡製鉄所もキラキラしとるんやないね!」

「お静かに!少し歩けば赤坂見附。そしてその横には皇居!何しろ東京『都』にはが御住いですから」

「九州にもおるわね!サイゴーさんがおるがね!」

西郷隆盛は帝では御座いません!」

「誰ね?帝っち」

「今上天皇陛下で御座います」

「・・・っは!へ・・・陛下!オイドンの爺ちゃん婆ちゃんが敬愛しとった天皇陛下・・・!」

「左様に御座います。陛下は多忙にて西郷隆盛のように犬の散歩なぞ致しません!」

「そ・・・そやね・・・!」

メンヘラ、癌、痴呆、ヲタ、不倫、産み分け、発達障害、姑問題。その全てを兼ね備えているのが天皇陛下御一家で御座います

「サイゴーさんは金玉がデカい事しか取り得がないけんねぇ・・」

「西郷隆盛の陰嚢は寄生虫で御座います。陛下は結核に感染した事は御座いますが寄生虫には感染した事は御座いません!兎に角、は格が違います!格が!」

「ザクとズゴックみたいなもんね?」

「ザクとは違うのだよ!ザクとは!」

「は!その台詞はガンダム!」

「都内をシャアのザクだとすれば、その他は『ボール』です」

「それは言いすぎやろうね!」

「っふ!認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを・・・」

「糞!ライセンスの性能の違いが戦力の決定的差ではないということを・・・教えてやる!」

「まさかな。時代が変わった様だな、坊やみたいなのが電子音楽とはな」

「ち・・・ちくしょー!明日にでも新宿の紀伊国屋に行って買ってくるからな!」

「お客様、遭えて言いましょう。『逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。』

「五月蝿い!嫌い!嫌い!みんな嫌い!だいっキライ!!」


と、泣きながら雨降る中、青山ブックセンターを後にした。糞!トイカメラなんぞで生計を立てている本屋なんかに負けるものか!とBULLETSに行き久し振りにビールを呑んだ。で、友人に『四国のお土産』と言って浅草の『小豆寒天』をプレゼント。四国って碌な土産がないんだよな・・・。

しかし大体、『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』の在庫もなしに『ブックセンター』なんて名乗ってんじゃねーよ!糞本屋がぁ!青山ブックセンターは百科事典のセールスマンからやり直せ!!!『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』の在庫もなしに、本屋を名乗ってんじゃねー!!!本屋というなら『Pd Recipe Book ―Pure Dataではじめるサウンドプログラミング』を置いてナンボだろ!違うか?!!!!
ラーメン屋なのに『ラーメン』がなくてメンマしか出してないようなモンじゃないか!!!糞っ垂れめ!あんな書店、ビレバンでウンザリなんじゃ!面を洗って出直して来い!ガーゼの名曲を捧げよう。
『GAUZE - 面を洗って出直して来い』