『Berryz工房』はハロプロのアイドルで、嘗ては『モーニング娘』で日本歌謡曲界を決定的に終わらせた偉大なるプロダクションなのだが、今では
「え?モー娘ってまだ活動していたの?」
となる程の収束っぷり。一部のヲタ達が熱心に支えているがヲタの数も多くない為、知名度がない。で、『Berryz工房』も同じような感じ。
友人女性が何故かハロプロのファンなので、曲を聞かせてもらったが昔の『モー娘』みたいな「田舎臭さ」と言うよりは「DQN臭さ」に満ちていて、反吐が出る。
特に「此れは幾らなんでも酷すぎるな」と思ったのは同じプロダクションの『スマイレージ』と言うユニットの『チョトマテクダサイ!』である。PVが凄すぎる。
2012年の曲だと言うのに、この安っぽいPV。曲も「つんく」辺りになると色々な作曲家に作曲させて、本人は其れを選ぶだけ(テを加える事もあるが)なんだが、何でこんなダサい曲を選んだのかも不思議だ。
後半のDUB処理が無駄過ぎて泣ける。コメントも
『 後ろの電飾がテキトーに垂らしときましたみたいな配置
安っぽさが際立ってる
床もすげー汚いし掃除しろ』
である。
スマイレージはさて置き、上記のラジオである。その中で視聴者からの質問コーナーでTMRが選んだ質問が
「Berryz工房の皆様、こんにちは。Berryz工房の皆様は『佐野元春』が枕元にたって『サァムデェイ!(SOMEDAY)』と叫ばれた事はありますか?」
だった。此れを聴いて私は死ぬほど笑ったのだが、笑いながら思ったのだが
『佐野元春をネタにしても良い時代が来た』
だった。何と言うか『佐野元春』って『不可侵領域』と言うか「ネタにしてはならない」「汝、MOTOライオンを犯すべからず」的な何かがあった。
何故なんだろう?と思うのだが私も佐野元春をネタにした事はないし、佐野元春を馬鹿に出来ないムードのようなモノがある気がする。
『ポエトリーディング』と言う行為を知ったのは実は佐野元春だった。勿論、田舎なので雑誌で知ったのだが、其れが妙にカッコ良く観えたのである。
で、インタビューとか見ても何だかカッコいいのである。
つまり、纏めてみると
「誰しもが理想とする『大人の男性像』」
こそが佐野元春なんだと思う。例えば大滝詠一とか長渕剛とかは散々、ネタに出来ると思うんだよな。ってかネタにすらならないほどネタになっているのだが、其れは
「青臭さ」
「矛盾」
「ダサさ」
とかあると思う。大滝詠一なんて「薄くきったレモンティーを輪切りにして浮かべて」と意味不明な歌詞だったりするし。
で、佐野元春と言えば、矢張り
「サァムデェイ!」」
なんである。思えば暑苦しい。
で、友人女性が調べてみた処、佐野元春は「結構、変な人」らしく
『佐野語』
なるものもあるらしい。主にレコーディング中に発せられるらしいのだが
「もうちょっと『リバービー』に」
が代表である。リバーブ(エコー)の事をMOTOライオンは『リバービー』なんだとか。
だが私もディレイや深いリバーブの事を「DUBっぽい」と言わず『ダビー』と言うのでアリなのかも(ダビーは音楽系の人は結構、言う)。
他にはスタジオのギターの人に「ニール・ヤングみたいに弾いてくれ」と言う指示が
「あのさ、S君。もっと『ニール・ヤンギッシュ』に」
と言うのだとか。
ニール・ヤンギッシュ!
渋谷系全盛期、最も『ダサい』とされたアメリカン・ロックの大御所が『ニール・ヤング』だった世代の私には衝撃の発言である。「ダサい」の代名詞だったもんなぁ。ニール・ヤングって。
「ネルシャツ?ニール・ヤングかよwwww!」
とか。しかし、ニール・ヤングの日本最大のフォロワー・バンドだった『はっぴいえんど』については触れない、と言う矛盾したものだったが。
で、そのギタリストが『ニール・ヤングッシュ』にギターを弾いたら、次は
「S君、ちょっと『トゥー・マッチ・ニール』」
と言われたらしい。意味は「ニール・ヤング過ぎる」。他にも
『トゥー・ニール』
等の言い方があるらしい。
世代的に『ニール・ヤング』なんだろう。しかし、例えばホーン・セクションの人に「マイルス・デイビスみたいに吹いてくれ」と依頼する時は矢張り
「KO.DO.NA君、ちょっとマイリッシュに」
とか言うのだろうか。ってかマイルス・デイビスを依頼する事は皆無だと思うが。
にしても『ニール・ヤングッシュ』って暑苦しいな、と思いYOUTUBEで『ニール・ヤング』を聴いてみた。『バファロー・スプリングフィールド』は上京当時、気に入っていて聴いていたのだがソロは聴いてない。
あれ?暑苦しくない・・・。
寧ろ、透明感があるUKロックのようでもある。ギターは相当に上手い。
確かにネルシャツだが暑苦しくはない。
じゃあ、ギターはどうなんだろう?と思いYOUTUBEで「ニール・ヤング ギター」と入れてみると出たのが此れである。
あれ?暑苦しくない・・・。ディレイの使い方も上手いし、何より地味だが絶対的なテクニックと言うか、シンガーソングライターにしては上手過ぎる程である。
で、佐野元春って日本HIPHOP史を語る際に意外と外せない人物なのである。
『日本語ラップ』
ってヤン富田と、いとうせいこうの『タイニーパンクス:建設的』が初、とされているが諸説あってYMOだったり、佐野元春だったり。佐野元春曰くヒップホップに衝撃を受けて「日本語で黒人を躍らせたい」と思いNYに渡って彼是と勉強して作ったのが此れ。
これ、未だとダサいが当時のレベルを考えると相当に高度である。84年だし。
しかし、佐野元春は実は「ダサい」のではないか?と言う疑惑が私の中で沸き起こっている。
東京育ちの坊ちゃん育ち、と言う感じで、私は
①ヤクザに命を狙われていた父
②ヤクザのような母
に育てられて、激しいんだか内向的なんだか分からない屈折した坊ちゃん育ち、と言う『カウンターへの憧れ』もあるのかもしれないが、疑惑は抑えられない。
「佐野元春と一緒に『さむでぇい!』と叫んでろ!カス!」
とか罵倒に使えるんだろうか。
「オマエの歌、佐野元春じゃんwww!」
とか。
佐野元春への疑惑に悩まされている此処2日間である。
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