2012年10月7日日曜日

土佐日記/バード

5匹の猫達を纏めているのは『ブルー』と言う猫である。体格は小柄だが、骨太で、負けず嫌いで、他の猫への配慮も怠らない。 
私も「7匹目」となっているので風邪で寝込んだ時はブルーが看病してくれた。 
(トランペットのチェックをするブルー君)



で、そのブルーと双璧を成すのが『バード』である。 

(魚を食らうバード)



体格も良いし、目鼻も大きいのでルックスも良い。毛並みも良い。身体能力も優れているのでボス猫になってもおかしくないのだが、しかしながら、どーしても、バードには


『ニャン徳』(人間で言えば人徳)


がないのである。性格を箇条書きにすると


①雑
②食い意地が汚い
③馬鹿
④大雑把
⑤他猫への配慮がない
⑥雑
⑦雑
⑧雑


・・・と「雑」の一言になってしまうのだが、私はバードが結構、好きだった。皆の事は平等に大好きなのだが、この馬鹿猫がどーも憎めないのである。

何しろ寝顔が可愛い。

(幸せなバード)

(幸せに寝るバード)

(とっても幸せなバード)

私のトランペットも結構、好んで聴いてくれていたし。tpはマーチンやブルーも好んでくれたがガブリ付きで聴いてくれたのは、いつもバード。

(厳しく私の演奏をジャッジするバード)



だが『ニャン徳』がない。



猫団子状態で寝ている際に「じゃ、僕も寝る~」と猫団子に入るのだがバードなりの『配慮』なのか、「ほな、入らせて貰いまっせ」と両側の猫をペロペロと舐めるのだが、何しろ雑な性格なので「ペロペロ」じゃなくて

「ベロォーーーーン!ベロォーーーーン!」

と舌を思いっ切りだして、思いっきり力を込めて舐めるのである。そうすると幸せに眠っていた猫は起こされちゃうんである。

「にゃんだよ・・・。寝てたのに!」

と言う顔つきをするのだが、バードは配慮しているつもりなので一切、おかまいなし。別に舐めなくても猫団子は私が入っても良いくらいだから(一回、入ってみたが暑かった)良いんだけどバードなりの『配慮』の仕方なのだろう。

他の5匹も其れは判っていて。

「ん?バードか。ムニャムニュ」

と言う感じ。



で、夜になると私が猫ジャラシをフル活用してハードに遊ぶのだがバードのジャンプが一番、綺麗なのである。猫のジャンプはやっぱり綺麗なモンで、矢張り「おお!」と言う感じがする。

ジャンプの美しさ、で言えば

①バード
②ディグ
③ブルー
④メロネ
⑤ガモーちゃん

マーチンと言う猫は猫ジャラシが余り好きじゃないみたいで、余り参加しなかった。

では、バードの映像。


         
               

猫達のジャンプに見とれて、ついつい2時間半くらいやってしまい寝るのが朝方になってしまう事も。

お陰で私が都内に帰った頃に家主から苦情が来た。


「猫が夜型になってしまい、夜、五月蝿くて眠れない!」


毛並みも顔立ちも綺麗なんだが、其れに反比例するような『ニュン徳』のなさが中々、良い。上記の動画でも54秒の処でジャンプしたは良いが着地点に他の猫(ガモーちゃん)がいて、

「ぼてっ!」

と他猫を踏みつけても一切、気にしない。


其れがバードである。しっかし、憎めない可愛い弟である。

しかし『猫ジャラシ』に関しても猫達の間では厳格なルールがあって



①他の猫がキャッチしたら、その猫が放すまでは手出ししない
②2匹以上同時に追いかけない



と言うのがあるのだが②に関しては興奮度がMAXを極めると済崩し的になくなるのだが『バード』は、下手すると『独占』しちゃうのである。

「ジャーンプ!ジャーンプ!ジャーンプ!華麗なる俺の・・・ジャーンプ!」

と凄い時は1m半位飛び上がる・・・のだが、その間は他の猫が手出し出来ない。バードが疲れて一休みし始めたら他の猫が漸く『猫ジャラシ』に参加できる、と言った按配。

『猫ジャンプ』

は矢張り一撃必殺と言うか体力を消耗するらしく、特にバードは「これぞ俺の本領発揮!」と連続してやるので、疲れるらしい。ただ、体格が良いので疲れるのに一寸、時間が掛かる。
だが、バードは『賭けている』のである。『猫ジャンプ』こそが自分の持ち味で、尚且つ自分がもっとも輝ける瞬間である事を。

だが本人が気が付いていないのは、意外と他の猫は迷惑している、という事だろうか。ブルー(ボス猫)等は着地点も計算してジャンプするのだが、バードは一切、おかまいなし。

お陰でバードが大活躍する際はバードに踏みつけられる猫続出なんである。





で、発情期。


先ずは『メロネ』が発情した(そう言えばメロネの写真を撮影してない)。

                       (キジ猫がメロネ)


メロネは垂れ目で、人間から見ても可愛いメス猫なんだがバードとブルーが一生懸命、争ってメロネの恋を勝ち取ろうとしていた。

ブルーとメロネは兄と妹なんだが『瓶詰地獄』的に「嗚呼!妹に恋してしまう俺!」とブルーは可也、ビミョーな心境。でも、追いかけちゃうんだけど。

で、バードは?と言えば何しろ『雑』な性格なので余り相手にされない。



そんな折。



私が風邪で寝込んでいる際に大きな『蛾』をバードが捕まえてきた。で、蛾をフルボッコにした後にバードは「あ!メロネちゃんに献上しよう!」と思ったらしく2階に上がってメロネにプレゼント。

蛾はまだギリギリ、生きている状態でメロネは大興奮。

「うー!うー!」

と言いながら蛾をフルボッコにするメロネ。で、「よっしゃ、よっしゃ」と悦に浸っているバード。目を閉じながら「うむ、うむ」みたいな。本当にそう言う顔をするのである。

だが、此方は風邪で寝込んでいるのである。


「すまないが俺は寝込んでるんだよ」


と蛾を取り上げて外へ逃がした。





そもそも猫の年齢的に思春期だとすれば13~15歳だろうか。メロネとしては「同級生なんてガキ臭くて冗談じゃないわ!」って感じなのか私や、友人女性の夫へ求愛と言うかラブコール。

私へキスの応酬。

其れを見て複雑な心境のブルー。


「メロネはヤラせてくんねーし、もうエエわい!」

とバードは思ったのか、発情期を迎えてない『ガモーちゃん』へアタックを開始し始めた。

                         (ガモーちゃん)



処が『ガモーちゃん』だが、アスペなのか子猫気分が抜けないのか何時も「ぽぉ・・・」「ほぇ・・・」としている事が多い。

ガモーちゃんだけは流石に「この子、何を考えてんだろう?」と最後まで思ったモンな。なんと言うか『不思議ちゃん』みたいな。


ガモーちゃんだが名前は『スカパラでサックスを吹いている男性』から取られたらしい。この子だけは私が名付け親ではない。しかし

メス猫

なのである。



「あ!そう言ゃあガモーもメスだったな」

とバードが思ったか、どうかは知らないがガモーちゃんにラブ・アタック!だが、やっぱり『雑』なのでメロネみたいに「口説こう」と言う気力が既になくなっていたのか行き成り

「一発やらせて!」

とガモーちゃんに噛付くのである。


猫のセックスってオス猫がメス猫の首元を噛んで動けなくしてから挿入、と言うモノなのだが性欲は本能だが行為は理性なのか、それとも何処かで学ぶのか知らないがバードは何時も見当違いな場所ばかり噛む。

肩とか背中とか。

で、ガモーちゃんにしてみれば「痛いだけ」である。それで「何すんのよ!」と強烈な猫パンチ猫キック(人間で言えば女性からの平手打ちだろうか)を食らう。


其処で「とほほ・・・」と思うほどバードは神経は繊細ではない(ブルーは「トホホ」と言う悲しげな表情をする繊細な猫である)。


強烈な平手打ちを食らうバードだが


「っちぇ!ヤラせてくれてもいーじゃん!」


みたいな感じで全く反省の色がない。


見かねた私が「バード!其処じゃない!其処じゃない!もっと上!首元だって!其処を噛んでも痛いだけじゃない!だから、其処じゃない!」と言うのだが、私の言葉は

『猫に小判』

と言う諺を体現するかのように全く通じてなかった。


最近、メロネの発情期が終ったらしく6匹の猫は普段の猫に戻った。


バードの初恋も『雑』なまま終った。しかし、バードは何処か子猫気分と言うか、そう言うのが抜けないのか、性格なのか、『チャーリー・パーカー』から名前を取った事が原因なのか、憎めないが、常に失敗する、と言うか。

其処が愛らしい部分なんだが。

最後はバードと蓄音機








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