2018年4月18日水曜日

峰不二子と言う人

峰不二子と言う人
渋谷に行ったら『峰不二子の谷間を盗め!』と峰不二子的なマネキンが飾ってあった。








峰不二子の体型だと肩が凝るので泥棒稼業は大変だろうなぁと思う。

そもそも、この体型を実現しているのは私が知る限り『叶姉妹』だけである。
叶姉妹の職業は娼婦であって泥棒ではない。
ゴージャスな身体で泥棒は難しいのである。

因みに峰不二子はルパン3世との間に子供が一人いる。息子も泥棒。アルセーヌ・ルパンの曾孫だからなのか、家業なのか。
『ルパン小僧』
と言う名前で短期間連載されたが、ルパン4世とはなってないらしい。





思えば峰不二子の両親はどんな人なんだろう。
謎が多いのはルパン3世も同じだが、峰不二子も謎が多い。
何しろ、大昔の漫画なので作者が「設定?そんな面倒臭いもん、あるかよ!?」って言うだかも知れないが。
ただ、推測は出来る。恐らく『鈴木いずみ』みたいに地方の郵便局で働く地味な人のような気がする。
両親は北海道(峰不二子の実家は北海道である)。職場内でお見合いをした関係であり、峰不二子の出産の際に妻は郵便局を退社。
2人の兄がいたが結核で幼い頃に死んでいる。
其のためか、父は帰宅すると一人、手酌で酒を煽り、一人ではしゃぎ、歌い。そして豆腐のようにグダグダとなって、妻が夫を布団まで連れて行く。
翌朝、前日と同一人物とは思えない程、ひっそりとした姿で出勤する。

そんな父を眺める10代の峰不二子。

その光景を良いモノとして眺めていたワケではない。ただ、父が何故、弱い酒を煽り、そんな父に愛想をつかさずに慕っている母の気持ちが理解出来ていたワケではない。


峰不二子も一旦は上京し、東西京北大学商学部を卒業たが(実はこの際にルパンとすれ違っている)、方言が直らず、地元へ帰省。両親の口添えもあり地元の信金(大地みらい信用金庫浜中支店)に勤める。
其の頃、職場の同僚だった吉田松陰にアルチュール・ランボオの詩集を渡された。
因みに、峰不二子のヴァージンは吉田松陰である。だが、吉田松陰には妻子がいたので恋は実らなかった。

  ここには希望はない
  立ち上がる望みもない
  智恵も不屈の精神も
  ただの責め苦に過ぎぬ

  見つかったぞ
  何が? 永遠が
  太陽と
  融合した海が

この数行の詩が峰不二子をフランス文学好きにさせた。
街中の本屋、図書館でアルチュール・ランボオからマルセル・プルースト、縦横無尽に読んだ。
其れは北海道浜中町にはない光景が広がっていた。
休日は自室でランボオをフランス語で音読していた。

Vous l'avez trouvé.
Quoi? Eternité
Avec le soleil
L'océan fusionné


フランス文学繋がりで、演劇or女優を目指して再度、上京。
早稲田小劇場に入団した。
文学座に入団したかったのだが、試験の落ちた。
其れでハードルが低い早稲田小劇場に入団。
まだ北海道の田舎町なので「劇団はどこでも同じでしょ?」と言う理由だったのだが、別役実の書く不条理演劇と峰不二子の体型は全く水と油だった。
しかも、先輩女優である白石加代子に虐められて(二人とも男癖が悪かった)退団。

早稲田小劇場にフランスがないのであれば、渡航すれば良い。

幸い、大地みらい信用金庫で働いていた貯金がある。
高額ではなかったが、飛行機代はある。



その後、憧れのフランスへ渡航し、タドタドしいフランス語をカフェの友人に馬鹿にされながらも「此れがパリ!」と毎日が楽しかった。永住を考えていた矢先。
ブレトン・ウッズ協定により、貯金が一気に半分以下となり貧困へ。
「こんなはずじゃなかった!」

一日をフランスパン一個と、コーヒーだけで過ごし、ガスが止まったので冬のフランスでは着こむしかない。
雨の中、コーヒーを買って自宅で呑んでいると、ふいに北海道浜中町の地味だけども、ささやかな生活を思い出してはアパートで泣く日々。

「あのまま信用金庫で働いてた方が良かったのかも・・・」

しかし、其れで駄目になるのは峰不二子ではない。
ある時、シャンゼリゼ通りを歩いている時に偶然見た落書き。そう、彼女が心奪われたアルチュール・ランボーの一片の詩に目を奪われた。

『燃え上がる忍耐で武装して、僕たちは光り輝く街々へ入って行くのだ』
Armé de patience brûlante, nous allons dans les villes brillantes、、、、、

呟くように音読した時、峰不二子は強いインスパイアを受けた。
そして、カフェで知り合った、嘗てアルセーヌ・ルパンと渡り合った『黒豹のアントワーヌ』と言う元泥棒(年金受給者なので泥棒は引退している)に泥棒のイロハを学び、独立してからはフランス式泥棒に日本の茶道をMIXしたオリジナル・スタイルを確立。

ランボーやフランス文学をも包括した泥棒スタイルは峰不二子の美貌もあり
『美しきヌーベルバーグ』
『東洋のゴダール』
と呼ばれカフェ文化でも話題となり、ボリス・ヴィバンの崇拝受けた数少ない日本人となった。
その後、アルセーヌ・ルパンの孫と結婚(嘗ての敵だったので、黒豹のアントワーヌは激しく反対したが、それが聞き入れられる前に98歳の高齢死んだ)。

息子:ルパン小僧を出産。
泥棒と言えども学歴は必要。
泥棒だけではやっていけない時代が来ることを峰不二子に分かっていた。

息子を法政大学か青山学院に入学させて、箱根駅伝のランナーになってほしい!と願っていたが幼少の頃からの万引き癖は治せず、中学卒。
そんな峰不二子は最近、閉経もあり更年期障害に悩んでいるが、当時の事を聞かれると

「皆さん、若かったからよ。でも、人生ってそう言うものでしょ?ケ・セラ・ヴィ、、、」

と言ってワインを口にするのであった。
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2018.04.26 (Thu)

アコースティックとエレクトロニクスの室内楽 30
chamber music of acoustic and electronics 30

http://acoele.tumblr.com
http://acoele-en.tumblr.com

¥2000 + drink (¥500)

26 April 2018 (Thu)
@ NextSunday (Asagaya / Tokyo)
http://nextsunday.jp
18:30 / 19:00
「多様性と対比」をテーマの一つとする「アコースティックとエレクトロニクスの室内楽」。今回はホンワカ系女子のうた声とエクスペリメンタル系男子のエフェクト音が交錯します。
シリーズ初出演のyamyは東京と長野を行き来しながら活動しているアーティスト。深みのあるアレンジと親しみやすいメロディ、柔らかい歌声を聞くことが出来ます。
海外でも積極的な活動をしているKO.DO.NA.は実験的なエフェクト・トランペットを中心に、どこか哀愁のあるロマンティックな音楽を聴かせます。
テリーヌとボンボンや作曲家としての活動など、幅広く知られている ふくいかな子はシリーズ2回目の出演。今回はソロでの出演です。
デンマークから来日するヤコブ・ドラミンスキーは、知る人ぞ知るパスカル・コムラードのグループにも参加していたアーティスト。個人的なユニットではソフトで心地よいドローンを演奏しています。近年は日本でも積極的に活動中。
先日 Dewfallレーベルからネットリリースをしたばかりのakeyはエクスペリメンタルな要素を取り入れた浮遊感のあるポップソングを奏でます。このライヴがリリースパーティーとなります。
どうぞお楽しみください。

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yamy
https://www.yamy.info

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ふくいかな子  Kanako Fukui
http://kanafukuin.tumblr.com

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— short bio

KO.DO.NA.
クラブDJ・即興演奏・現代音楽を経て、劇団唐組に入団。 退団後は劇中音楽の作曲や、Improvisation主体のバンドにて活動。 2006年 Musical For Kitchen Records より『小人の化学』をリリース。 2010年 ルクセンブルグの soundzfromnowhere より「riunione dell'uccello」をリリース。 現在は主に、西麻布「BULLET'S」六本木「SuperDeluxe」に出演。 2013年~2015年にかけてNY、韓国、デンマークにてツアーを行う。 また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。 2014年、デンマークツアーを行う。 2015年、コペンハーゲンのレーベル『HIPSTER record』より「Riunione Dell’uccello」リリース。 2017年、デンマークのコペンハーゲンとオールボーにて「チェリー・ミュージック・フェス」で出演。 また、舞台音楽・即興演奏・楽曲演奏と幅広く活動中。

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ふくいかな子
作曲とピアノと即興と歌と
幼少期よりクラシック音楽を学び桐朋学園大学作曲理論学科卒業後、現代音楽、即興音楽、ポップス、ロックなど幅広い分野での演奏や創作活動を行う。asamicro、若尾伊佐子などのダンスとの共演や、つむぎね公演「わを」、居間theaterなど、様々なアーティストとのコラボレーションで、多方面に参加。
主な活動に、秋福音(珈琲即興音楽集団)、川崎テツシと燃えるキリン、マルシア・ガルケス(文学パノラマポップ)、テリーヌとボンボン(活動休止中)
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ヤコブ・ドラミンスキー JAKOB DRAMINSKY
サウンドアーティスト。
主に即興音楽、ミュージックコンクレート、エレクトロアコースティック、舞台音楽等のフィールドを中心に活動。
1990年から2007年までスペイン、バルセロナの実験音楽シーンに加わり、活動の場を広げた。ビデオ・演劇のサウンドトラックも手がけ、自らの作品として8枚のCDをリリース。 さらに器楽奏者としては、フランス人ピアニスト Pascal Comelade のグループに参加(1991-2001) するかたわら、コンピューターテクノロジーを駆使しながら、ソロとしてベースクラリネット、ソプラニーノサクソフォーンのコンサート活動を行った。
近年、小津安二郎のサイレントギャング映画『非常線の女』『その夜の妻』にサウンドを付して上映するライブパフォーマンスを行う。
2017年、Henning Larsen Foundationのインターナショナルコンテスト「建築と音楽」で電子音楽作品『Yakushiji III』が 2nd prize受賞。
同年のツアーでは、amplified melodion, mini-guitar and floor-techを用いたパフォーマンスを行う。
日本国内での活動としては、2001年から、東京、名古屋、福岡、大阪において日本人のインプロヴァイザーとともに、さまざまなコラボレーションを行っている。
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SAWADA
20代、音楽雑誌 Marquee にて編集や執筆を担当。30代、退社後、サウンドエンジニアを志すと同時に、様々なバンドでドラムを演奏しはじめる。黎明期のゆらゆら帝国に在籍。40代、Marble Sheep のメンバーとして、2006年のヨーロッパツアーに参加。この時、伝説的なドイツのバンド Faust のメンバー Jean-Herve Peron に個性的なドラミングを認められ、翌年、彼の主催するフェスティバルに個人的な形で招聘される。2011年、ソロユニットsnare drum soloをスタート。2015年、アーティストビザを取得しドイツへ移住。ヨーロッパ各地のフェスやクラブで演奏経験を持つ。
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akey(アキ)
キーボーディストとしてバンドやサポート活動する傍ら、 映画の音楽制作の参加をきっかけに2007年より音源制作のソロプロジェクトakeyを開始。 2011年から、ソロライブ活動開始。 2012年1st アルバム「drawing」 2017年2ndアルバム「PopType-B」を発表。 現在は、自身の楽曲を色々な形態(インストソロ、バンド)で演奏、他バンドでも活動中。

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