2018年10月25日木曜日

医者はなんのためにある!!!

が痛い。



昨日は眠れない程、痛かった。
思えば世田谷区に引っ越してから歯医者に行ってない。
高円寺の行きつけの歯医者には自転車で30分掛かる。
仕方がないので世田谷区で、近所の歯医者に行く。


歯医者ほど『患者にトラウマを持たせた業種』はないのではないか?と思う。私が子供の頃の歯医者なんて731部隊もドブ板三寸這って逃げるような代物だった。

小学生の頃は、まだ『口裂け女』が流行しており、登下校の際に時折、口裂け女に追われることがあった。

何しろ、時速300kmで追ってくるのである。F1並の速度なので登下校時は皆、注意していたものである。

最初の目撃者が「口裂け女が来た!」と叫ぶと、全員で「ポマード!ポマード!」と叫びながら避難していたものである。


だが、昭和の歯医者は、明らかに口裂け女より怖かった。

何しろ、器具からして恐ろしい。
むき出しの金具、ドリル、その他。
ノイバウンテンのライブ会場ですか?と言う有り様。

まだHIVが問題になっていない頃だったので(フレディー・マーキュリーは死んでいたが)注射針も太かったし、痛かった。


「痛かったら言ってくださいね〜」

と言われて、痛くて

「痛いです!」

と言うと、九州大陸の特質だったのか何故か

「漢だったら我慢しろ!」

と言われた事は一生、忘れない。
女系家族の真ん中、と言う複雑なポジションである私は
「漢らしい、ってのは何て地獄なんだ・・・」
と沈む太陽と、多くの死体が沈んでいる玄界灘を眺めながら、シミジミと思ったモノである。



大体、「漢だったら我慢しろ!」って現代医学の医者が言う事か?

例えば俺が末期癌で凄まじい痛みだとしてもモルヒネを打たず

「漢だったら我慢しろ」

なのか?

または私が、どう言う経緯なのか説明出来ないが『悪の組織』に『強力な下剤』を定量の5倍を飲まされて、朝の満員の丸ノ内線荻窪駅から東京駅まで行かなきゃならないとスる。
想像を絶する便意と冷や汗だ。
どうして、こんな目にあわなきゃならないんだ。俺が一体、何をしたんだ?悪の組織って言っても、何に対しての悪なんだよ?ってか俺は正義なのか?
と色々と青ざめながら考えていると、横に歯医者が来るのだ。

「漢だったら我慢しろ!」

.....そりゃ、我慢するよ!朝の丸ノ内線だぞ?。地下鉄はまだ中野坂上だけども、我慢できなくなった事を考えるとアレだから。
でも、それって『ジェンダー問題』じゃねーだろ!



そんなワケで未だに歯医者が苦手・・・と言うか憂鬱になる。

幼い頃から病弱で、医者通いが日課だったのだが歯医者だけは駄目だ。
だが、ウッカリ、ウカウカしていたらトランペットと言う面倒な楽器を吹くことになってしまった。
このトランペットって楽器は『歯』が命である。
チェット・ベーカーは前歯がないが、あれは元々『ない』(チェット・ベーカーは虚言癖があった)。
だが、無い前歯だからブレス音を多く含んだアンニュイな音になった(ちゃんとバップをやっている時も有るのだが、あまり良くない)。

そんなワケで歯医者。



近所の歯医者へ行く。
少し大きめの歯医者で『あわしまデンタルオフィス』と変わった名前である。

女性スタッフが多いのだが、第二次成長期を終えた中年にとって女性が多かろうと少なかろうと関係がない。

あ、思い出した。

高校生の頃に通っていた歯医者は助手が巨乳で、角度によっては顔面に胸が当たる、と言う理由だけで通っていた。
歯医者の腕前は酷かったのだが

『フリー・ジャズ』
『NOISE』
『渋谷系』
『村上龍と村上春樹』

と言う、絵に書いたような童貞には、其れだけで通う理由になった。顔に胸が当たる瞬間だけは麻酔の問題は消えた。それが童貞と言う生物である。

歯医者の椅子に座ると中年女性が

「煙草は吸っているか?」

と言う。

「はい」
「どのくらい?」

「一日、20本ほど」

と言うと顔つきが厳しくなり

「煙草のせいで歯茎が萎縮している。煙草を止めろ」

と言ってくる。
歯茎の云々をゴリゴリと清掃する。血が出る。

「血が、でますね」

「本来はもっと出血します。煙草を吸っているせいで歯茎の血の巡りが悪いのです」

「このまま喫煙を続ければ、歯が腐ります!」

と言ってくる。
結構、カチンと来た。

「俺は歯の治療に来たのであって禁煙相談に来たワケじゃねーぞ!。俺が日頃、何を吸おうと勝手だろ!?大麻だったら良いのかよ?」

と激憤しかけた。
あの中年女性に言わせれば、例え私が道で石に躓いて転んだとしても

「煙草のせいだ」

と言いかねない。



大体、健康なんぞ糞食らえなのである。
野良犬も人間も、生まれた瞬間から『身体に悪いこと』しかしていないのである。
飯を食えば農薬。
コーヒーを呑めば白砂糖の弊害。
酒を呑めば脳細胞がクラッシュ。
水を呑めばオカルト系曰く「水道水はアメリカの陰謀ガー!」
深呼吸をすれば排気ガス。
晴れて童貞を捨ててSEXすれば梅毒、淋病、エイズ。
童貞を守ってエロ媒体に接すれば堕落。
スマホを持てば『スマホは脳に悪い』
電子レンジで夕食を温めたら『電子レンジは身体に悪い』


その為に医者がいるんじゃねーかよ!
手塚治虫の『ブラックジャック』の名言が脳裏を過る。
「医者はなんのためにある!!!」









で、痛みの正体は歯ではなく私が微熱だったとは言え、風邪だったのが原因らしい。
あとは歯並びが悪すぎる、と言う。
私は恐らく高校生の頃から歯軋りをする。
高校生時代は『九州の男子校』と言う、物凄い環境に居たので、そのストレスもあったし(思えば胃潰瘍もこの頃だ)。

「マウスピースだけでは解決策にはなりません!」

「そー言われましても・・・。寝ている時間ですから、どーする事も出来やせんよ」

「ある患者さんは寝る前に『自己暗示』をして解決しています!」

「自己暗示?!」

「自己催眠と言いますか。寝る前に『歯軋りをしないぞ!』と決意して寝ているそうです」

「あのー、私にもヤレって事ですか?」

「マウスピースは解決策にならない、と言ったまでです」

「自己暗示で解決しろと?」

と、まったく咬み合わない会話。

意識がない睡眠時間も何とかしろ、と。
アホか?
此処はカラテ道場とか、中国の得体の知れないカンフー道場かよ。洗脳セミナーか?



その後、担当が変わって歯を削った。歯並びと言うか『噛み合わせ』が悪すぎる、と言う。
思えば、私の歯は常に『其の場凌ぎ』的に治療した為、噛み合わせが酷い。
0.1mm程度を削ると、何だか歯が良い感じである。
最初の担当者は一体、何だったんだ。
次は2週間後だが、担当者を変えてもらおう。
然し、世田谷区の歯医者はFUCKだ。


帰宅中に久し振りに新宿タワーレコードに行って『さとうもか』の『Lukewarm』を買った。
現代音楽やオルタネイティヴは大好きだが、子供の頃は50〜60年代のバブルガム・ポップスが好きだったし、今でもPOPSは好きだ。
『相対性理論』以来、良い感じ。
アマゾンでも買えるのだが「CDを買いに行く」と言う行為も含めて「聴く」と言う行為が成立すると思う。


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