2019年8月26日月曜日

My RevolutionよりもMy Generation

大昔。



まだ90年代になったばかり中学生の頃。

当時、ようやく『カラオケ』と言うモノが場末のスナックから中学生でも使えるようになった。

其処で男子は『米米CLUB:浪漫飛行』を歌うのがHIPとされていた。

女子はカラオケで皆『My Revolution』を歌っていた。


そんな事をふと、思い出して『My Revolution』を30年ぶりに聴いてみる。



確かに良い曲である。



『良い曲』と言うよりも、リリースが私が10歳の頃なんだよな。
だから、私が中学生の頃だと、少なくとも3年か4年前のはずである。
だが、当時のヒット曲って息が長かったんだよな。
丁度、登場したカラオケでもHITしたのだと思う。
で、歌詞が

『反抗期を迎えた頃の中学生〜高校生』

にピッタリだった。反抗期が意味不明なように歌詞も若干、意味不明な部分がある。

『わかりはじめた/My Revolution』

などである。


直訳すると


「私の革命」


である。


これを意訳すると



『人間革命』


であり、つまり創価学会の池田大作である。

仏教的思想をPOPSに持ち込んだ最初の楽曲であり、創価学会的仏教思想をシンクラヴィアで表現した、電子音楽史上、最大の金字塔なのである・・・と思って、wikipediaを読だが

『当時、創価学会員の絶大なる支持を受けてヒットした』

とは書いていないし、余り関係がないらしい。

そもそも、電子音楽、POPS、仏教思想なんて聴いたことがない。上手く行った人はハービー・ハンコックくらいなモンだろう。
キリスト教、デスメタルとキリスト教は意外と相性が良いらしく『デス・メタル・ミサ』『HIPHOPミサ』なんてモノもあるらしい。




と言うか、この曲をプロデュースしたのは小室哲哉だが、彼の『TMネットワーク』って、こう言う『思春期の男女の心の小波』を歌ったモノが多かった。

『ぼくたちの七日間戦争』
とか(子供心に感動した。あの映画と『ライ麦畑でつかまえて』は思春期ベストである)。



思えば、『思春期の心の小波』を表現した音楽がHITした頃って、バブル景気の頃で、思春期の男女でもLPが買える時代だった、と言う事なのかも。



その時代の映画と言うのは何だったか?って言えば、すわ

『薬師丸ひろ子』

である。角川映画だったが、『セーラー服と機関銃』のインパクトは凄かった。
子供の頃にCMで薬師丸ひろ子が「カ・イ・カ・ン・・・」と言う衝撃を何と例えれば良いのか分からないが。
ただ、映画は、まだ18歳未満禁止と言う感じがした(実際、角川映画は現在だとストーカーやメンヘラと言った表現が多くてTV放送出来ないらしい)。

ただ、まだ『映画を子供だけで観に行く』と言うのは少なかったと思う。

『子供の文化』『大人の文化』

が明確な時代だった。

子供の頃に観に行く映画と言えば夏休みの『東映アニメフェア』であり、其処で『ドラえもん/のび太と鉄人兵団
を観に行くのだが、嬉しかったのは『ドラえもん映画』だと、なんと!


『しずかちゃんのフルヌード』

が3〜5秒ほど放映されるのである!!!


これが10歳くらいの男子生徒にとって、どれほどのモノか。子供料金とは言え千円と言う大金を支払う価値があったのである。あの数秒の為に!

そんなモノが『子供の映画』だった。アニメと言うのはイコールで『子供向け』。
だからこそ『AKIRA』や『オネアミスの翼』が異色、異端、驚愕として迎えられたワケで。



角川映画の薬師丸ひろ子は既にTOPスターだったが、アイドルとは違った気がする。映画音楽なども歌っているがアイドルから連想される『未成年女子が性的な事をHIPに歌う』と言うモノではなく、当時の『歌謡曲』の王道だったと思う(セーラー服と機関銃の撮影時の薬師丸ひろ子は中学生だったが)。


初期の角川映画は、やはり子供が観るようなモノじゃなかった。性的なシーンが多かったし、現代だと「明らかに精神がオカシイ」と言うシーンも多かった。

だから、TVで観る薬師丸ひろ子は「素敵なお姉さん」であり、『My Revolution』は「同世代の歌(リリースは4年前だが)』だった。



それはサテオキ。

My Revolutionは小室哲哉が音を作っていると思うのだが、シンクラヴィアやフィアライトCMIを使っているとは言え、当時の音はなんで、こんなに変な音なんだろうか。


シンセのプリセット音のようなストリングス、押し付けがましいドラム。
特にドラムの音は時代を表すが、このダサいドラムに誰も、何も思わなかったんだろうか。
良い曲なんだけども、「でも、やっぱ、ダサいよね」と思える曲でもある。

小室哲哉ってEL&Pやシンフォ系プログレのマニアなのだがEL&Pは、もう少しマシな音を使っている。



そう考えると『演歌』は強いよな。
演歌の成立は1976年だが、あまり時代に左右されない音と言うか。

演歌と言うか『歌謡曲』だろうか。

上記にUPした『薬師丸ひろ子:紳士同盟』は歌謡曲だが、音色や音列は古賀政男を感じる。



『My Revolution』は当時、最高のシンセサイザーとドラムを使う事で「1986年」に真空パックされてしまった気がする。

因みに私は『My Revolution』よりも『The Who - My Generation』の方が好きだ。



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