『チャイコフスキー:バイオリン協奏曲』
と
『シュトラウストのワルツ 』
其の後、利き腕である右腕を切り落とした。主治医は女医だった。女医は彼の作品を全て好きだ、と言っていた。
彼は女医が少し好きだった。
手術が終わった後、之までの自分の作品を糞味噌に貶し、そして女医に自分の最後の録音作品と右腕をプレゼントしようと思った。そしてコーヒーを振舞おう、と。
手術は全身麻酔だった。だから手紙を書いておいた。
あとで渡そうと思った。
手術が終わってから目を覚ますと女医はコーヒーが飲めない体質である事をしった。
暫くして。
長年連れ添った楽団員達と外で話していた。1人がコーヒーを淹れてくれた。コーヒーカップを掴もうと思ったら右腕がないことに気がつき、漸くはにかんだ。
BGMは『スタンド・バイ・ミー』で。
私らしくない。
そんな夢を見た。
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