2016年7月14日木曜日

恋の呪文はスキトキメトキス

以前から『舞踏~ダンス界隈における評論家の多さ』があった。
下手すると客より評論家の方が多い公演なんてものもある。



そんな事もあり『舞踏評論家』が書いたブログだとか、サイトを幾つか見て廻った。で、どいつもこいつも特徴が似ていて、何かの公演を見て彼是と書き、最後に


「課題が残った」 

「課題である」 

「課題が残る」 



と言う一言を残すのである。例えば『美少女戦士セーラームーン』について

「舞踏評論家」

が批評したとしよう。

「月野うさぎが悪者達を倒し、そしてサポートを行う地場衛が扮するタキシード仮面。絶妙なコンビではあるが、月野うさぎがセーラームーンに変身した際の『スカート』が聊か丈が短すぎるのではないか。 
戦闘、戦争、戦いをテーマとした作品ではあるが、作者は主人公に『兵士(ソルジャー)』としての自覚を与えないまま物語を進行させてしまう処が気になる。今後の課題だろう。」 



または『サザエさん』を舞踏評論家が「評論」した場合。

「磯野家のスラップスティック、かつアットホームな風景は今の日本では珍しい光景であろう。小生も思わず涙ぐんでしまう。だがストーリーに展開が少なく、毎週の放送であり、放映開始から何十年と時を重ねているにも関わらず登場人物たちが一向に成長しないのが気になった。課題が残る」 

そしてAVの金字塔である『金閣寺』(桜樹ルイが主演)を批評すると

「性感帯を刺激され、その刺激が大脳新皮質に到達すると法螺貝を吹く、と言う内容に小生も刺激された。女優が感極まり声を上げてしまう辺りは本作品の見所であろう。しかし、感じたからと言って法螺貝を吹く必然性が『性行為』に必要なのだろうか。そこにAVとしての課題を見出してしまう」 


おお!何だか『評論家』のような文章が最後の一言を付け加えるだけでチューリング・マシンのように量産出来るではないか!


「TOTOのウォッシュレットはアヌスを水で洗浄、と言う画期的なモノであり、恐らく使用者達は驚きと同時に恐怖を感じるかと思われる。そこがTOTOの狙いかと思う。そして狙いは外れてはいない。 
だが、それは同時に『排便後の処理』を超えて『浣腸』『スカトロ』へ人々を向かわせてしまう危険を孕んではいまいか?アヌスへ直接、水鉄砲と言う強引さは、今後の課題であろう」 

少し長いな。そもそも「評論」ってのは長くてナンボである。と言うか「批評家」ってのは「小説家になれなかった」「文学崩れ」がやるのだから、『ドフトエフスキー派』『チェーホフ派』『ロシア文学系』となるのが必然だろう。

逆に短くしてみてはどうだろう?




「恥の多い人生を歩んできました。課題が残る」 


「我輩は猫である。今後の課題である」 



「トンネルを抜けると雪国だった。課題が残った」 



「僕は『す』と言ってシャッターを切り、切った後に『き』と言った。今後の課題である」 



「我が生涯に一点の悔いなし!課題は残る!」 



「天は人の上に人を作らず。課題は残る」 



「死のうと思った。課題が残った」 



「もう血も出ねぇよ・・・課題が残ったが」 



「貧しき者よ、幸いあれ。課題である」 


「2日午後1時ごろ、山形県尾花沢市上ノ畑の白銀公園林道沿いの山中で、クリ拾いをしていた山形市中野目の会社員笹原裕之さん(32)と祖母国子さん(80)がクマに襲われた。笹原さんが投げ飛ばして追い払ったが、2人とも軽いけがを負った。課題が残る」 


「小さなキズがありますが、古いものにしては状態はいい方だと思います。一番高いドの音(右端)が出ません。他はちゃんと弾くことができます。 
ふたを開けて小物などを置いて飾り棚にしてもかわいいお品です。課題は残ります」 


「凄いことが起きた。天皇陛下が裏技使って安部から国民を救った!これから皇室典範改正があります。皇室典範改正は国会での憲法改正よりも最優先事項、天皇陛下が生前退位するという事は安倍の任期中、2018年まで憲法改正は出来きなくなるということ。天皇陛下によって改憲は阻止されました。課題が残りました!」 


「ジャズと自由は手を繋いでいくが、課題は残る」 


「生きるべきか、死ぬべきか。それが課題だ」 


「人生は何物にも値しない。だが人生に値する何物も在しえない。課題である」 


「この人生は、どんなにつらくとも生きるに値する。そのためには三つのことが必要だ。それは、勇気と、希望と、いくらかお金だ。課題だ」 


「本当の自由な心とは『認める』ということである。課題である。」


「恋の始まりは、晴れたり曇ったりの4月のようだ。課題が残る」


「米キニピアック大が13日発表した世論調査結果によると、大統領選で民主党の指名を確実にしたヒラリー・クリントン前国務長官(68)が当落を大きく左右するとされる重要2州で共和党の実業家ドナルド・トランプ氏(70)に逆転され、リードを許した。課題が残る」



この調子であれば飽きるほど「評論文」が書ける。実際に私はもう飽きた。
だが「評論家」と言うか「アングラ文化の評論家」ってのは気合の入った『吉本新喜劇ファン』や『宝塚ファン』のように大いなるマンネリに自ら飛び込むギリシャ神話の『アトラス』のように偉大なる


馬鹿


なのだろう。しかし風呂で5分位で考えて書いてみたら本当に「批評家風」になったから凄い。魔法の言葉はスキトキメトキス!。






派遣社員としてコールセンターを行脚していると色々な人種に会う。


「年収一千万円稼ぎたい奴」 

「新劇の役者」 

「小劇場の役者」 

「ビジュアル系のバンドマン」 

「単なるオタク」 

「2ちゃんねらー」 

「警備会社の社長」 

「伝説的バンドのメンバー」 

「数ヶ月も風呂に入らない奴」 

「頭のおかしい奴」 

「サザエさんの『アナゴ君』にソックリな双子の姉妹」 

「社内で裸足でウロウロする奴」 

「ロリコン・ペドで躁鬱病の奴」 

「ボディビルダーと航空自衛隊に憧れるデブ」 

「ノイズをやっている奴」 

「小説家志望」 



しかし、未だ嘗て『舞踏家』『舞踏評論家』『評論家』には会った事が無い。両者に共通するのは「間違いなく食えてない」だが、派遣はやらないのだろうか?

『舞踏評論家』と言う存在が『舞踏』と言うジャンルに貢献する事も、当の舞踏家自身の今後の活動に協力してくれる事も無い。まるで『フジツボ』のようなモンである。

船を陸揚げすると必ずくっ付いている『フジツボ』。
どうやって生計を立てているのか分からない点も似ている。


それを元・舞踏家に聞いてみた。

「評論家の方々に誉めてもらう、と言う事が大事なのよ。そうやって自分の足場とか立場を決めて、暫くすると『D-倉庫』とかからお呼びが掛かる・・・『かも』知れない」

「共産党とか無所属の議員並に草の根運動的だね」

「そう言うモンよ。あの世界(ジャンル)は」



アングラで生きていくってのは大変なのだ。ちなみに私も立派にアングラである。CDも出てないし(自分で出しているが、既に売る気がない)、知名度は0に限りなく等しい。KO.DO.NAを知っている人がいたとしても、トランペットで何をしている人なのか分からない。『舞踏公演』に出演したと思えば、スタッフをやり。西麻布の店で爆音だったり静かな曲をやり、鶯谷では出鱈目なバンドをやりつつ、『隠れホモ』に痴漢に合う。そして女の子にはモテない。仕事は「仕事は何をしているの?」ではなく「『今は』何の仕事をしているの?」であり(余りにも転職回数が多い為、答えるたびに違う職種だったりするので)、貧乏で暇が無い。


草の根運動的に音楽活動をしているのだが、舞踏家よりも知名度がない気がする。




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